輝き続けろ!!西村!!
STAY GOLDは西村の移籍話があった時に浮かんだ言葉。
世界から仙台を照らせば良い。それで良い。
というか、今年の西村の成長具合から来年Jにいたら成長が止まってしまうのではないか…と心配だった。なので、CSKAに移籍の話は素直に嬉しかった。

仙台について

西村のCSKA移籍が正式に決まった。
それでも、絶望感が無いのは特定の選手に頼っていないからでありジャーメインなど若手に可能性を感じているからである。
そして、野津田が遂に復帰。
仙台に何をもたらすのか。

スターティングメンバー

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清水について

竹内離脱後なかなか勝ち点を積み上げる事が出来ない。
台風で延期になったマリノス戦をミッドウィークに消化。久しぶりに勝ち点3を得たものの中2日でこの試合を迎えた。
日程的にはかなり不利な状態。

スターティングメンバー

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前半

仙台が3421である理由

対442なのに3421を採用した仙台。
それはなぜか。

清水のSHはハーフスペースに入ってくるため、3142だとアンカー脇のスペースを使われ後手に回る恐れがあったため
だと考える。
CHを2枚置くことによってハーフスペースを埋めた。
清水は基本的にドウグラスへのロングボールとカウンターしか攻撃手段がなく
清水がボールを持った時にはかなり困っていた様子だった。

清水の4420の撤退守備

仙台の3421を選択したためのデメリットと清水の撤退守備がかみ合ったというお話。

清水は前プレスをかけず基本的には撤退守備を選択することが多かった。
これは、日程の影響だと思う。中2日で前半から前プレスにはいけない。
なので、撤退するのだが、その撤退が4420で仙台のCBはフリー。
仙台のCHの2枚を2FWで見てパスコースを消し、
さらに、WBにはSHがパスコースを消す仕組みで、
仙台のCBはボールをもってもパスの出し所に困った。
そこで選択したのはロングボールを石原に当てることだったが、
さすがの石原でもフレイレとファンソッコ相手には歩が悪く奪われることがおおかった。

ちなみに、すべて詰まった時WBの蜂須賀の高さを使い起点にしていくパターンがある。
しかし、対面がミチェルデュークのため蜂須賀の高さが武器にならない。
こういう状況のため安定したビルドアップができなかった。

お互いに攻め手を見いだせなかったが、先にきっかけを掴んだのは仙台だった。

仙台の4バック化と先制点

前半20分、富田が一列降りてきて奥埜と縦関係になったのがきっけだった。
4バックになり2トップをずらしていく。
また、奥埜が富田のスペースも使い、
2CH時より広い範囲で動きパスコースを作りビルドアップを助けるというのが基本構造。
この奥埜の動きと連動しシャドウが絡み仙台が清水ゴール前へ侵入。

4バック化にはもうひとつの形があった。
これは先制点後の事になるが、
シュミットが最終ラインに入っての4バック化だった。
あとは富田とほぼ同じ。椎橋でCFを釣って空いたスペースをシュミットの縦パスでCHにつける。
集大成は36分。これは仙台戦術家たちがピックアップしているからそっちを見てほしい。

このように清水の4420を攻略していった。

さて、先制点の話。
富田ガ下がって4バック化を始めた直後だった。CKキックから大岩が合わせたが、
これはニアフリック以外で珍しく設計された形だった。
仙台のセットプレーというとニアフリックが代名詞なのだけれど、この先制点は
マンマークの清水に対して平岡が大岩のマーカーをブロックし大岩をフリーにさせるというバスケットのゴール前のような動きだった。

さて、主導権を握り先制をした仙台だったが、清水も少しだけ攻めの意図を変えた。

椎橋を狙い撃つ

30分過ぎから、フレイレが左サイドまで出て対角にロングボールを放る事が多くなった。
これは、高さのない椎橋を狙い撃つためである。
何度か起点にされそうになったが、セカンドボールを拾えないため単発で終わるケースが多かった
そういう意味では2トップの関係がよくなかったような気がする。
本来長谷川もロングボールのターゲットとなる選手だが、この日はほぼドウグラスを目がけたものだった。
したがって長谷川のタスクはほぼドウグラスが出来てしまう。また、チームの信頼もドウグラスのほうが上。
ということで、長谷川のタスクがハッキリとしなかった、

結局2トップが連動したのは、前半アディショナルタイムにドウグラスVS椎橋 から裏に長谷川という形のみ
しかも、この形なら長谷川より北川のほうがあっていそうだった。

後半

やはり長谷川に変わって北川を投入する。

清水のゲーゲンプレスと数的有利

後半立ち上がりから清水は244に近い形で前プレスを開始。
2トップはGKと大岩にSHは両脇のCBを見る
2枚のCHにはダブルボランチを当てて前からボールを奪う。
この時仙台は何故だかわからないが532の撤退守備となっていた。541では無いので清水は局地的に2vs1の数的有利が出来ていた。
同点になった場面も前プレスで2次攻撃から蜂須賀のところで数的有利を作りミチェルデュークがフリーで抜け出しクロス。
その先ではドウグラスvs椎橋とミスマッチになっておりドウグラスに押し込まれた。
(記録はシュミットのオウンゴール)

前プレス回避と日程のアドバンテージ

後半早い時間に同点に追いつけた清水だったが、畳み掛ける事は出来なかった。

その理由は2つ。

  • 中野と野津田でボールを引き出す
  • 中2日で運動量が落ちた
だった。

中野と野津田のボールを引き出す動き

仙台は同点に追いつかれた約5分後に阿部に代えて中野を投入。
これは前プレスに対して中野、野津田が下がってボランチ脇でボールを引き出しプレスの
待避所とするためだった。
中野投入もこの狙いで阿部よりも下がって来て仕事が出来るからだと推測する。
59分と62分のプレス回避なんかは、まさにこの形だった。

清水の日程の問題

65分以降前プレスは掛けられず、442で撤退するしか無くなった。
これはこの時期に中2日はリカバリしきれない。どうしたって運動量は早く落ちる。
試合後、ヨンソン監督が他の台風で延期した試合は10月開催なのに何故ウチだけこの時期なのか理解が出来ないと不満を表していたが、それは同意する。
しかし、同情はしない。何故なら仙台も
台風で延期した名古屋と中3日の仙台がやっているからである。

残念ながらお互い様である。

攻める仙台守る清水

なので、攻める仙台守る清水という構図になった。
清水はマリノス戦では撤退してもライン間にスペースが出来てしまっており、ライン間から攻撃されたが、その試合とは異なり442で撤退した時にライン間が空かなかった。
なので仙台は44のゾーンの外から攻撃2なり中に中々入れない時間が続く。

お互いの交代策は…

膠着した中で交代策がキーとなりそうだった。
しかし、仙台はジャーメインとリャンが入ったがそれによってボールを以前よりスムーズに引き出せない状況となり交代策でギアを上げられなかった。
清水はミチェルデュークに代えて石毛。
これは体力的な問題だった。
戦術的に動いたのは角田投入したところだった。
金子に代えて角田投入で541に変化。
SHは北川と石毛となった
ヨンソンは記者会見で
<Q.後半40分位に角田誠選手を入れた狙いは?>
サイドの選手を高い位置に置いて、攻撃にもっと絡めようとの意図があった。効果はある程度見られた。サイドで崩すプレーも見せられたと思う。
と言っていた。
言葉通りに受け取るなら433の角田アンカーに変化させた。
ということなのだろうが実際は角田がCBに入った541でSHが高い位置に上がったような感じは見受けられなかった。

なので実質は1-1のまま逃げ切る形になっていた清水。
しかし…

決勝点は大外から大外

仙台は最後の最後に蜂須賀から中野そして石原が押し込み勝ち越す。
必殺の大外から大外に振った形だった。

この形は3度ほどあっていずれも左の大外がフリーになっていた。
清水の右サイドの守備はボールを見すぎてマーカーを外す傾向にあったのだ。
そこを炙り出そうとしていたが、オフサイドだったり引っかかったりでうまく行かなかったが、最後にうまくいったのであった。

最後に

清水はマリノス戦で見せた守備の不安を解消。
ライン間のスペースが空く問題を解決していたのがこのゲームを難しくさせた。
しかしながら、
繰り返しになるが中2日というのがこの試合の結果に大きく影響した。勝ち点1は持って帰りたい内容だったかなと思う。

仙台は焦れずに続けた結果だった。
去年ならロングボールを放り込むだけになっていただろう。
それを最後の最後まで自分たちのやってきた事を捨てず繰り返した事で勝ちきれた。
ほぼラストプレーで右サイドの強みである平岡の攻撃参加からクロスを放ったのはかなり痺れた。