2018年10月

さて、今回はちょっとスタイルを変えてこの試合なんで仙台らしさが失われたのかを中心に書きます。
でもその前に…これだけはさすがに書きます

スターティングメンバー

スタメン




受け手の強化について


渡辺監督の話では、長崎戦からかボールを動かすとか位置の話ではなく
ボールの動かし方が中心になった印象があった。

実際に鳥栖戦後のコメントで

攻撃に課題において少し改善が見られたと私は思っています。
それは何かというと、しっかり縦パスを入れられた。
だいぶ入ったんじゃないですか、ここまでのゲームに比べると。
椎橋のところであったり、梁のところであったり。

と言っている。

本ブログでも
マリノス戦では
 人と人の間を通す勇気が足りない

と表現した。

渡辺監督と同じように出し手の質には課題を感じていたのだ。
その課題を解決するリャン-椎橋の2ボランチだった。
そして、試合を見てもらうとわかるが、
リャンがボールに絡むことが多くて縦パスや逆サイドへの展開と絡んでいた。
椎橋も縦パスを入れるシーンが多かった。出し手の質はここ数試合の中で一番良かったと思う。

渡辺監督も改善したという認識だった。
だったらなぜ、仙台らしさが失われたのだろうか。

出し手と受け手の質の等価交換

出し手の質は改善した。
しかし、それと同時に受け手の質が低下したのだ。
仙台のビルドアップは
ビルドアップ

上記のようにひし形を作ってパスコースを作る事。
が基本になっている。
ボランチ2人が横に並ぶ事はなく常に段になる。どちらかが上がればどちらかが下がる。
そうして、ポジショナルな位置を確保していた。

鳥栖戦ではそれが出来なかった。
ビルドアップ

このようにボランチが横に並ぶ事が多くひし形を作れなかったのだ。

リャンは和式ボランチに近い動きだった。
ようするに、ボールサイドに寄ってきてそこでスペースを見つけて受けてしまう。
今までのレーンのルールを無視するので残念ながらきれいなひし形を作れず。
また、椎橋もダブルボランチ というよりはアンカーの延長戦だったかなと思う。
なので、動きが足りず。
なので、どれだけ野津田や石原が動いてもポジショナルな位置をとれなかった。

これが仙台らしさが失われた理由だ。

特に梁はIHだとまだここまでボールサイドに寄らなかったが、
中央だと色んな所に顔出せてしまうので、
仙台の仕込んである色々な仕組みを破壊しながらポジションを使っちゃうので辛かった。


それでも、仙台の王様 梁勇基

そんな梁だが、やはりボールを持った時にはスペシャルだったと思う
まずは、同点弾のアシスト。


リャンらしい素晴らしいFK。
ブレーキがかかり、石原にピタッと合う文句ないFKだった。

そして、
fukuhara氏のツイートを抜粋するが



この動きもスーパーだった。なんだかんだで一番上手いのはリャンなのである。
仙台の太陽はまだ沈まない。
課題はたくさんあるけれども。。。

最後に

鳥栖は監督が変わった直後で、自分たちの整理はしていた。
ただ、仙台対策まで手が回らず対策はしていなかった。
また、この試合0-2から2-2にしたこともあり、勝ち切らないといけない試合だったと思う。

だた、勝てない内容だったのも事実。
残り4試合。まだACL圏内と勝ち点差4。チャンスはまだある。
しかし、現状はバランスを崩してしまっている。今年で一番状態が悪い。

それは、出し手の質を求めたために、受け手の質を失ってしまった。
そして、その両立は簡単ではないこともこの試合で分かった。
この試合は渡辺監督にとってどんな意味合いがあったのだろうか。
ある種の実験だったのだろうか。

それは渡辺監督にしかわからない。
残りリーグ4試合+天皇杯。結果を求めるにはちょっと厳しい状態にあるのは間違いない。
ただ、今年はどうしても結果が欲しい。なので、この鳥栖戦の経験をどう生かすのか。
どこでバランスを保つのか。
そして、どこでバランスを保つのか。まだまだ仙台は楽しめるのである。

今週はナショナルマッチウィークのためJ1は無し。
ということで、J2出張です。

今回取り上げるのは町田-大分の上位対決。
共にアイデンティティがあってなかなか面白いチームです。
ざっくり言うと
町田は横圧縮からトランジションゲームを強制する。
攻撃も展開はしない。密集サイド突っ込む。

大分はミシャ式@片野坂バージョン。
ワールドカップ期間中に書いた気がします。
なお、甲府に骨格を殴られ負けた試合だったが。。。

スターティングメンバー

スタメン


前半

この試合のポイントは
ビルドアップする大分に対して町田が圧力をどこにどうかけるか。
だと思っていた。

大分リスク回避と押し込まれる町田


大分は前半リスクを背負わない事を選択したように見えた。
この時のリスクというのは、ボールを持って自陣で奪われる事だった。
なので、大分は以下2つの考え方をもっていた。

 ・ビルドアップをせず少ないタッチでスペースにもっていく
  このスペースというのは 
     ・町田の横圧縮の逆サイド
     ・DFラインの裏

なので、大分はビルドアップをせず、
CBからシャドウやCFWに蹴っ飛ばす。

また、大分のポジドラ時には少ないタッチ数で逆サイドに持っていくことを徹底した。
もちろん、町田の失い方も良くなかったと思う。
中央に入るパスの精度が低くCBが楽な状態でボールを回収されていた。
なので、余裕をもって逆サイドに展開されていた。

このような感じで主導権を握られた町田は横圧縮を維持できず。
町田は442の撤退を余儀なくされた。

この442の撤退で問題になったのは、
大分は325なので、最終ラインが4VS5になる(ミシャ式ではなかったのではっきりと5トップではなかったが…)
したがってこんな感じになる。

撤退守備



小島が星と馬場の二人を見ないといけない状況が出来ていた。
星がボールを持つと小島にが星へ圧力かけに行のだが、馬場がフリーになるケースがおおかった

小島引き出される


この場合本来は酒井深津がスライドしてカバーしないといけないが、
上手く出来たシーンはなかった。

また、土岐田サイドも同じような状況があって、
土岐田が松本と小手川2枚見ないといけない場面もあった。

こういう状況で、シャドウがフリーになることが多く
町田はいつ失点してもおかしくはなかったと思う。
しかし、先制したのは町田だった。


町田の十八番のセットプレーと逆転する大分


平戸のキックはJ2でNo1であるためセットプレーは脅威である。
したがって、相手は当然CKの時に中を固める。
それを逆手にとったショートコーナーからロメロフランクのミドル一閃だった。
これはこの大一番のために仕込んだものだった。
深津がロメロをフリーにすべく2枚ブロックし、ロメロへのプレスコースを防いでいたし一枚ショートコーナー受けに走り大分の選手も1枚釣っていた。こういう工夫がありロメロがよりフリーになれた。
素晴らしいゴールだった。


先制したが、最初に述べた問題点は解決していない。
したがって、失点は必然だった。

1失点目は、土岐田が松本と小手川二枚見ないといけない状況で、この日なら福森から対角のロングボールで松本に通す。というのがここまでの展開だった。しかし、この場面では
DF裏へのロングボールだった。小手川が上手く裏をとった。
これに対して土岐田が対応遅れたのが致命的で、最後はGKも交わしゴールを決めた。

2失点目はシャドウの前残りから圧縮してないサイドへのロングボールを放り込む。
それを小手川が納め起点を作る。この時逆サイドの馬場はフリーでペナに入る。
そこから伊佐とボールを運び小手川がクロス。馬場がニアに飛び込んでフリックした形だった。シャドウ+CFの3人のカウンターで仕留める。
これが大分の狙いだと思う。

とにかく町田はシャドウのマークがボケるシーンが多く欠陥になっていたと思う。

再現性のあるスローイン


しかし、この状況でも追いつく。驚異的だ。

このシーンは得点から1分間連続でスローインが続く。
スローインでジリジリと相手自陣に前進させる。
なお、きれいに運んでるわけじゃなくてスローインでボールの奪い合いになってトランジションおきてぐちゃぐちゃとなってスローイン獲得。
これを繰り返す。気づくとゴール前。でスローインからクロス。
平戸のクロスにロメロがニアで潰れ鈴木が落として中島が冷静に流しこむ。

流れが悪くても、スローインでボールを前進させスローインから点をとる。
恐ろしい。
ちなみに、このスローインは相手スローインでも同じことが出来る。
片方のサイドしか使わない町田は普通のチームのように普通にはボールを運べないので
さらに、横圧縮だとスローインが多くなるので
スローインでボールを運ぶのは理にかなっていた。

そんなこんなで圧倒的に町田が不利だったのにも関わらず
2-2と同点で折り返すことが出来た。

後半


町田としては同点で折り返せた。
しかし、欠陥があってそこを除去できたわけではなかった。
なので、何か解決策を見出さない限り失点してもおかしくない状態だった。

が、町田はここまで横圧縮一本で戦ってきた。
そして、ここまで欠陥をさらけ出したこともなかった。
なので、後半対応するというのが出来るかは半信半疑だった。
町田の後半はインテンシティが落ちるので前半のようにはできず失速するのが大半だった。
なので、私はこうハーフタイムに

とつぶやいた。

しかし、それは杞憂に終わる。

町田の解決策


町田の解決策は馬場に小島がマンマークで当てる事。
星はフリーで構わない。という決断だった。

修正

これが、画期的だったのは
例え左サイドにボールがあっても、右サイドにボールがあっても小島は星にはいかない。星がボールをもった時には遅れて土居がアプローチに行く。
で、この時星にはパスコースが無くここでノッキングする事が多くなった。
星が大外でドリブルからのクロスがあればこれは出来ない。
ただ、星には大外からクロスというプレーは無い。

この試合も前半1本しか星からは上がっていない。(しかも、ノーチャンスだった)

また、気になりこの試合後動画を漁ったがやはり星は大外でほとんど仕事をしていない。
基本的には右のクロスに合わせる。
または、外からカットインしてシュート。というプレーばかりだった。
なので、大外で放置していくのは脅威にはならないのである。
右サイドからクロスを上げさせずカットインもさせなければそれでよい。
なので、土居が遅れても良いのだ。
これをハーフタイムで決断するんだから相馬さんは凄い。

こうして、主導権を握り替えす。

そして、
CKから鈴木が押し込みが微妙な判定だったがハンドだった。
ここはまぁ誤審ではないと思うが取らない主審もいるよね。という感じか。

またスローインから勝ち越す


一度は取り消されたゴールだったが、またスローインの連続から勝ち越す。
ここも1分間に4回も連続でスローインが続けている
今回は、相手陣内の深い位置での連続だったので、
運ぶスローインでは無く決めるスローインだった。
ここは、1vs1で相手を背負うシーンをすべてのスローインで作っていた。
ここで、受けた選手は前を向こうとトライするダメならそこにプレスをかけて回収(スローイン獲得)
当然相手のゴール近くなので、1vs1を制して前を向けば決定機。
これを4回目で前を向けてシュート。これを決め切り逆転に成功する。

が75分以降は足を攣る選手が複数人出てきていてインテンシティが落ち前プレスがかけられず、仕方なく442の撤退守備を余儀なくされた。

大分の反撃


前半と打って変わって攻め手が無くなった大分だったが、
69分に藤本と三平を投入。
ここで、3142 にシステムを変更する。
ここまで、修正後は外外でしかボールは運べなかった。
外外で運んだ時に問題になるのは星である。
この星を変えるのかと思ったが、そうではなく
システムを変更して星を生かそうとしたのだと思う。
インサイドに配置された前田が大外に出て星がインナーラップで星が活きる形を何回か作った。
ただ、どうしても最終ラインの酒井と深津の最終ラインを攻略出来なかった。

クロス爆撃に変更


仕方なく星に代えて清本を投入し、クロス爆撃を開始。
ただ、ハイボールに強い深津が跳ね返す。また、GKの福井もハイボールには強いようで安定していてチャンスを作れなかった。
また、2トップが三平と藤本なので高さが無いのもつらい状況だった。
せめて馬場を残していら少しは変わっていたかもしれない。この辺り大分の交代策はちぐはぐだったかなとは思う。

町田は最後藤井を投入し5バックでクロスをひたすら跳ね返し続けゲームをクローズ。
町田が後半の修正で勝ち切った試合となった。


最後に

町田は楽しかった。純粋に見直して面白かった。
そして、後半修正して勝った。これの勝ち方は本当に強く優勝する価値のあるチームだと証明したゲームだと思う。

町田の横圧縮が少しは理解できたかなと思う。
普通は守備は圧縮。攻めは展開。なのだけど、
町田は展開しない。展開する事をハイリスクハイリターンだと捉えている。
そして、リスクを冒したくない。という事なのだろう。
ようするに、展開してアイソレーション攻撃をした時にボールを失うと容易にカウンターを食らう。これをリスクだと捉えている。
町田のような選手の質が確保できないチームはひたすら数的優位で押し切ろう。
ということなんだと思う。

さて、話を戻すと
この後町田ホームは2試合

福岡とヴェルディ といづれも面白くなる相手なので、是非野津田に見に来てほしいなとは思う。


マサヤについて

仙台サポ向けにマサヤについて話しておく。
まだ、判断を間違ったりプレイが軽かったりしてピンチを招く事が多かった。
しかし、後半町田がチームでの修正すると、自分のタスク(馬場を止める)はほぼ完ぺきにこなしていた。
対人性能は上がっているので成長しているのが見えたのは良かった。
ちょっと仙台とは違うやりかたなので、仙台ですぐポジションつかむ感じにはならないのが残念であるが、マサヤは間違いなく成長していてそれが見えたゲームでもあった。
今のところ仙台のポジションだとCBの左かなー。とは思う。

連敗中で目標の5位以内にはもう負けられない仙台。
浦和も同じ勝ち点ながら目標のACLまでは、もう少し。こちらも負けられない。
そういう意味ではガチンコの負けられない戦いになるだろう。

仙台について

2連敗でACL行くにはそろそろ負けられない状態にきてしまった。
ただ、大混戦なのでまだまだチャンスはある。
上を見ていきたい。
今節はシステムを久しぶりに変更し3142に変更。椎橋と梁が先発でといことで
今回は選手を入れ替えてチームに刺激を入れる。

浦和について

オリベイラ就任後は3421だと思っていたのだが、ファブリシオ離脱後3142になっているらしい。
実はあまり見てないので、よくわかっていない。
ただ、柏戦を見た限り興梠は相変わらず怖いな。という印象。

スターティングメンバー

スタメン


前半


仙台はアンカーの椎橋を起点に浦和の2ライン間を破壊したかったのだと思う。
しかし、浦和の守備は可変で組織化されていて仙台の狙いを消されたためにイニシアティブは浦和が握ることになった。

浦和の可変システム


浦和は3142から武藤が右サイドにに一列落ちて541にする
541



このままでは仙台の意図通り椎橋の周りにスペースが出来て仙台の意図通りになってしまう。なので、541から→532に変化し椎橋のスペースを与えない。
532


このような作りだった。
仙台はこの仕組みによって意図通りの攻撃はできなかった。

仙台の守備


さて仙台の守備だがかなり怪しい。
5122みたいな守備で、椎橋脇をケアできていない。
この椎橋脇を武藤や興梠の2トップの片方が降りてきて仙台の守備を崩していく起点となった。

浦和の攻撃


ちなみに、仙台のIHが撤退して532 のブロックを作るのかそれとも前から捕まえるためにCBに圧力かけるのかが中途半端で何となくプレイしているように見えた。
だから仙台は守れない状態になった。

失点について


さて、失点の場面だが、やはりこのシーンもIHが戻り切れておらず逆サイドの橋岡の前に大きなスペースが出来てしまっている。
守備の事をはよくわからないけれども、この状況は良くないのはわかる。
関口は橋岡のマークを外したことに反省の弁を述べていいたけれど
関口だけの問題ではないこともわかると思う。
(たとえ関口がついていても橋岡VS関口を作るのが浦和のプランだから結局相手のプラン通りだったというわけだ。)


ただ、この失点だけで済んだのは仙台にとって幸運だった。
正直この守備の出来だったら複数失点、もしかしたら前半でゲームの行方が決まっていてもおかしくなかった。

困ったときのセットプレー


さらに幸運だったのは前半唯一のチャンスだったセットプレー一発で決めた事だった。
知らなかったのですが、浦和はセットプレーからの失点が多く弱点ということだった。
このシーン。ニアには大きな選手を配置していない浦和。
そこに板倉を配置するというのは分析の結果だと思う。
またフリーではあったが、一番ニアは柏木だったので、例え板倉を捕まえていたとしても高い確率で板倉は競り勝てたと思う。ここはしてやったりだった。

後半


後半は一転して仙台がイニシアティブを握ることになる。

仙台の修正は2つ
 ・前プレスの修正
 ・浦和を532にさせない配置

だった。

前プレスの修正


まず、IHがCBに行くのか撤退してスペースを埋めるのか中途半端だったところを修正
前から行くときはIHだけが動くのではなく、アンカーの椎橋やWBも連動して動き前半あったスペースを作らない。これによって、50分のような前プレスからボールを回収するようになった。
良かったシーンは以下の動画を参照してほしい。

浦和を532にさせない配置


前半は532にされて椎橋を消されたわけだが、
仙台は阿部の位置を修正し、532にさせない工夫を見せる。

後半


阿部が落ちてくることによって、柏木がもし椎橋に行くのなら阿部がフリーになるよ。という駆け引きをしていた。
当然椎橋より阿部の位置のほうが脅威なので柏木はピン止めされる。
したがって541にしかなれないので、椎橋の周りにスペースが出来仙台が描いたゲームプランを実行できるようになった。


仙台の課題

ボールを持てるようになり、浦和の2列目のラインまでは攻略できるようになった。
しかし、3列目(最終ライン)攻略まではいかなかったので、シュートシーンや決定機は多くはなかった。
この辺りは仙台の2トップとIHが2列目攻略のためのプレーが多くて最終ライン攻略する駒が誰もいないという事もおおかったし、クオリティも低く最終ラインで引っかかるパスも複数あった。
この辺りは西村が抜けた影響は大きい。
今年の石原が得点少ないのは2列目攻略のために降りてプレーする事がおおい。
それでOKだったのは、西村がフィニッシャーとして活躍できていたからであって、阿部だと西村のようには現状できていない。
ここは今後の課題となるだろう。

仙台は点を奪うために
リャンに代えて奥埜
阿部に代えてハモンロペス
関口に代えて永戸を投入するのだが、交代する度に攻撃が雑になっていき、最終的には2列目攻略もできなくなってしまい終盤は浦和のチャンスが増えたのは残念だった。
特にハモンロペスは石原とのコンビネーションはできておらずかぶったりしているので、これから作っていかなくてはいけない。

最後に

1-1の引き分けとなったわけだが、
今日の試合では前2試合で出来なかった2列目攻略が後半は出来るようになった。
前節、課題に挙げた人の間を通すパスを出す勇気とかスピードや精度は出せるようになったのかなと思う。
その点では一歩は前進したのでは無いかと思うが、最終ライン攻略。点を取る。
というとこはまだまだ見えてこなかったゲームだ。
結局、そういう部分を持っていたのは西村で、その西村が抜けてチームの完成度としては2歩程度下がったのだと思う。
この試合では、1歩前進することは見せたがまだ、1歩足りない。
この1歩をどう克服するのかは楽しみでもあり、今シーズン5位になるには早めに取り戻さないといけない1歩であると思う。

そういう意味では夏、セレッソ、名古屋、磐田と1分2敗だった3戦の時には何も問題なかったが、その時よりは問題があるということ。
とにかく、攻撃のバランスをこの2週間で整理する事が優先事項である。

浦和はオリベイラ就任して、鹿島式442だとメンバーいないのでかなり辛い監督を選んだなというのが最初の感想だったが、
そこはさすがオズの魔法使い。という感じで、ミシャ式のパーツを上手く再利用しながら現代風にアレンジしていて、良いチームになっていた。
堀前監督の時にはうまく居場所を見つけられていなかった武藤を上手く使っていて
可変システムを成立させていた。良いチームに生まれ変わったなとは思う。

エモーショナルなゲームだった。決してポジティブではない。
それでも、いろんな感情が十人十色あったと思う。
悔しくて泣いた人。
情けなくて呆れた人
やりきれず怒れた人。
あきらめず鼓舞した人。

僕もその一人だった。エモーショナルだったからこそ振り返る必要がある。
見えてなかったものが見えてくるからである。


さて、今回は少しスタイルを変えます。

前回対戦について


リーグ戦前回8失点。
このブログでは

  • 位置的優位性
  • 質的優位性
  • 数的優位性

このすべてが仙台は確保できなかったと書いた。
そのあともう少し見直してなんであんなに何もできなかったかをもう少し掘り下げてみた。
要素は2つある。

  1. 前プレス
  2. カウンター

まずは、前プレスから

前プレス

すごくざっくり、かつ分かりやすく書くとこんな感じになる。

マリノス戦前半の構図



マリノスというのは偽SBを採用している。
偽SBといえば、「グアルディオラ」だ。しかしそれ以外では中々採用されない。
それは「ハイリスク」だからである。もちろん「ハイリターン」でもあるけれど。

リスクは当然SB裏。 あそこのポジションは捨てている。
マリノスはSB裏を使われないようないするための予防が無いので使われた場合即死のケースが多い。
ただ、仙台は構造的に使いずらい。なので、マリノスはハイリターンだけを得るゲームになるのである。

カウンターについて


仙台の攻撃時にはWBが高いポジションをとる。
この時のWBの裏は仙台の弱点である。しかし、仙台はそこを使われないように、
5バックになるまでの時間を稼ぐために石原やシャドウの前プレスがある。
これで時間を稼ぐ。
また、Jリーグには高速ウインガーがあまりいない。なので、何となく守れている。
しかし、マリノスは違う。遠藤ー仲川と高速なウインガーがいる。
マリノスのカウンター
この図のようにウインガーにCBが引っ張られる。中で数的同数or数的不利を食らう。
という図でマリノスが3人ないし4人で完結させることが出来るのである。
これが前節かみ合ってしまい仙台は悲惨な状況になってしまった。

仙台は今節この状況をどういう手段で解決するか。といのうがポイントとなる

ここまで書いて思ったのだがプレビューにすればよかった。


スターティングメンバー

スターティングメンバー



前半

SB裏を狙え!

前置きでマリノスの弱点を書いたわけだけど、当然そのSB裏を狙う仙台。
問題はその方法。

立ち上がりは、大岩からシンプルに松原裏を狙った。
石原がそのスペースを使いチアゴを引き出してイエローだった。

さらに、4分には前回攻略出来なかった密集しているエリアをを攻略
最後に大外で関口VS大津を作り出せた。
これは仙台の狙いだった。

また12分もポジトラから左ハーフスペースを阿部が使いカウンターと
ここまでは左ハーフスペースがビルドアップ出口となり前回とは違う流れになった。
そして、それは仙台の成長を感じさせる序盤戦となった。

マリノスの変化についていけない仙台


やられているのは阿部のところ。仙台の左ハーフスペースである。
そこで、マリノスはそこを蓋をする。
その方法は、片方(山中)のみの偽SBを実行。
そして、松原を含める3バックだった。
松原が仙台左ハーフスペースを蓋をする。
これでビルドアップ出口に蓋をされてしまった。
ハーフスペース止め

こうなっては前回の二の舞。攻撃の手段が無くなりひたすらに押し込まれ自陣でボールを失う展開。さらに、IHがフリーになったことでマリノスはそこを起点に攻める事ができた。なので、先に失点もやむを得ない状態となってしまった。

マリノスの撤退守備を破壊する仙台

こういう流れで仙台が先に失点してしまった。
その直後マリノスは451のブロックを作り撤退を始める。
ただし、このマリノスの451のブロックは強度が高くなかった。
451の時に大津がボールに食らいつきてしまう。なので、扇原の脇に大きなスペースが出来る。
そこを阿部が利用し同点ゴール(オウンだった)を生み出した。

442のマリノス 239


同点に追いついたが、残念ながら前プレス時のビルドアップは何も解決してなかった。
しかし、時折見せるビルドアップは素晴らしいものだった。
が、マリノスの弱点を突くには時間がかかりすぎて致命的なダメージを与えられなかった。
ようするにビルドアップで時間をかけることによってSB裏の弱点はマリノスがケアされてしまう。
もっと致命的なダメージを与えるにはあのSB裏をもっと早く。マリノスがケアする時間を与えずに使う必要があった。
しかし、それは仙台の3421では構造的にかなり厳しいという事かもしれない。


後半


仙台の前プレスとマリノスの変化


仙台は前プレスに切り替える。
以下のような構図にする。これは一定の効果があった。
前ハメ



しかしながら、マリノスがすぐに立ち位置を変更。仙台の前プレスに関して扇原をフリーにする構造を作り出す。

前プレス回避


そして、その扇原起点からサイドに展開し、仲川が決めて突き放した。

442の撤退守備VS仙台


さて、ここで2点差になったことでマリノスは442の撤退守備に移行する。
ただ、442の撤退ならば仙台にチャンスは残されていたのだ。
実際に前半の同点ゴールは442の撤退守備を破壊して決めたものだった。
前半言った通りマリノスの442はそんなに洗礼されていない。この程度であれば、
正直仙台にとっていつも通りにやれば何も問題なかった。

ところがいつも通りにやれなく人と人の間を通す勇気が足りない。
そして、左右に揺さぶり続ける忍耐も足りなかった。
結果、雑なDFラインの裏へ放り込みや、パスコースが無くなって無理なパスを選択。
などでボールを失う機会がおおかった。

そして、失うと前述のカウンターがさく裂4人で攻め切られる事になってしまった。
こうなると悪循環で
・カウンターが怖いので安全なパスを選択する。
・安全なバスばかりだと位置が不利になりパスコースがなくなる。
・ボールを失う。
・カウンター食らう

という流れになってしまった。

奥埜-野津田の2ボランチの代償

断ち切りたい仙台は関口に代えて中野、富田に代えてジャーメインを投入。
奥埜と野津田の2ボランチに変更。ジャーメインが野津田のいたシャドウに入った。
これで、勇気ある人と人の間を通すパスの出し手を増やそうと考えた。
が、今度は野津田が前にいないことで44のライン間で有利な立ち位置をとれなくなってしまった。
これによって仙台は前半のように44のブロックを破壊できず。
それなら、サイドに振って横のラインを広げれば良いのだがその忍耐もなく。
仙台らしくない雑な攻撃になってしまった。
その結果が2失点だった。

最後に見せた僅かな望み

このまま前回のリーグ戦同様なす術無く負けるのかと思った。
が、しかしそうではなかった。
この絶望の淵で進化を見せるものがいた。
阿部だった。

野津田がいなくなり立ち位置有利をとれる選手がいなくなり仙台らしさが出なかった。と書いた。
だが、5点目が入った辺りから阿部が立ち位置をとれてパス回しの軸になるような形が見えた。
そして、その形が得点を生む。

これはたまたまではないと思いたい。この状態で何かをつかんだと思う。
いや、これは僕がそう思いたいだけかもしれない。
だからこそ次節以降こういった動きを見せてもらいたいものである。


最後に

またしても、マリノスには大敗。
リーグ戦2試合で13失点。 残念ながら普通ではない状態になってしまった。
前半は良いところまでいったのだが、マリノスの弱点であるSB裏を突くには時間がかかりすぎた。
もう少し早くあそこのスペースを使わないといけないことが分かったゲームだった。
それは今の3421では構造的に不可能なのかもしれない。

今期でマリノスとの戦いはもうない。次に戦うときは来年になる。
その時には3度目の正直になるように仙台が進化している事を切に祈る。

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