スタッツ

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前半


1失点までの前プレスについて

さて、木山体制1試合目だったわけだけれど残念ながら全然整理されておらず無秩序だった。
木山さんは基本的には去年からの延長線上だけれど、去年はラインが低くて奪っても攻撃に転じる機会が少なくなっていたので今年は高くして前から奪いましょう。
という感じだったと思う。
ただし、その前プレスが凄く無秩序でひたすらにボールに行ってしまうので浦和に使いたいエリアを明け渡してしまった。
浦和のビルドアップビルドアップその1と関根フリーの構造

浦和は去年と違いビルドアップからルールが決まっていた
最初はGKを含めて1-2-1 でビルドアップ。柏木と汰木がIH化だったけど、
2トップが開くCBに食いついて中央を空けてしまう。
しかも、匠はCBからGKに戻したらGKに二度追いしてしまう。
これが良くなく浦和のビルドアップの余裕を与えてしまう原因になった。
そして、アンカーになる柴戸には松下が、IH化した田中には渉が食いつく。
そうすとSBの橋岡がフリーになるので常田が食らいつく。
と前から食らいついていくと関根がフリーになる。
これを上手く使われたのが1失点目であったわけだが。。。

去年のように中央を締めてサイドに誘導。そこで奪う。みたいなことが出来ず。
仙台は死んでいた。

1失点後の前プレスについて

さて、1失点目後あれ?前から行くと死ぬ。
ということに気が付いた仙台。でも2トップがどこを閉じるかが不明確で結局守れない。
2トップが何となく中央から離れないようになるものの、
今度は2トップ脇に山中の偽SB化して使うのと、柏木が落ちてくる。
そして、2トップ脇からボールを前進させていく。

浦和のビルドアップその2と複数の数的エリア

そして、前進した先には3つの数的有利が生まれていた。
まずは、常田のところ、平岡のところ、シマオのところだった。
特に破壊力があったのは山中の偽SBからのインナーラップ。ここでシマオに対して2対1を作りにいっていた。
これが3点目の構造。
なので、こんな感じで仙台は2トップがボールに食いついてもだめ、中央に居てもだめと
実質守れない状態になっていた。辛い…

幅を取るのはだれ?

さて、3失点したけれど攻撃もほとんど機能してなかった。無念…
何故かというと、
仙台の保持時の問題点と浦和の圧縮守備
SHがハーフスペースで中で立ち位置有利を使うぜ!
と去年の継続だった。
ただし、残念ながら相手を見ていない。今年の浦和は4-4は横圧縮3レーンで守る!
という指向であった。
中央狭く守る相手に対してSHが中に絞ると相手が密集するエリアで勝負することになってしまう。なので、本来立ち位置有利のためのSHが絞ってハーフスペースを使う。
だから効果的なのだが、ハーフスペースを埋める相手にSHがハーフスペース使ってもなんら効果がない。そのために仙台の攻撃はノッキングしてしまった。
むしろ、大外にスペースが出来ているのにそこを使わないのは愚行であったなーと思う。

3失点からの修正で生き返る

正直ダメか。と思った。ただ、3失点後ほぼ全員のメンバーが木山さん中心に集まって
話している。結構長い時間話していた。
これが良かった。
そして、きちんと修正出来た。
仙台の修正

道渕が中に入るのを止め、幅を取るようになった。
そうすると、山中が道渕に食いつく。その裏を蜂須賀やジャメが使って相手を押し込む事が出来るようになる。
相手が狭く守るならば僕らは幅を使って攻めればいいじゃないか!
というのが木山さんの修正だった。
これが効果覿面。
仙台がようやくボールを持てるようになる。
そして、実は浦和の中盤はスライドが遅く汰木が蜂須賀に付ききれないよ。とか
クロスから大外の対応が怪しいよ。とか浦和も未熟なところを隠しきれない。
そこで2得点は出来すぎだったけど、間違いなくこの修正によるものであったと思う。
特に橋岡の絞った時の対応は結構怪しかったし、2失点の起点になってしまった。

本当は仙台は左だけじゃなくて右からのクロスで山中が絞った時の強度も試したかった。
ただし、左は幅撮るのは誰なの?というのが決まらなかった。
常田も渉も幅を取る選手じゃない。
匠が中から外にでて幅をとっていたがクロスがニアで引っかかってしまって、
ファーまでいかないのでそこを試せなかったのは残念であった。

後半


SBで幅を取る仙台

さて、なんだかよくわからないけど前半3-2で折り返せて辛かった割にゲームにはなった仙台。
後半の修正次第では逆転も…と希望が出てきたが、開始直後にPKで失点。
PKを与えたのは常田だったが、そもそもそこに行くまでまたしても山中のインナーラップから仙台の守備基準が破壊されていたのであった。
ただ、このPKの直後常田はパラで交代。
この交代から幅を取るのはSBと決まる仙台。
後半_仙台の攻撃整理

SBが幅を取る。汰木は相変わらずスライド遅れるので、山中が対応。その山中の裏を道渕が使うようになった。
また、渉が少し落ちてボランチのところでスペースを見つける。サイドチェンジに受けれるようなポジションを取る。そして、大外ドフリーになるパラという仕組みで何度か逆サイドまで持っていてフリーを作るもののクロスがとことんひっかかる。
また、蜂須賀と道渕の呼吸が合わず道渕がローポスト侵入をきちんとサポート出来なかった事もあり決定機はあまりなかったが、こういう仕組みでボール保持は出来前半からうまくリカバリーできた。
だからこそ立ち上がりの失点が痛かった…

70分から大外対応するのはSHに変更する

さて、仙台のターンだったが浦和も70分の選手交代で汰木からマルティノスに変更。
この交代をきっかけに、大外の蜂須賀に対応するのがマルティノスになった。
そして、4バックは中央3レーンを常に閉鎖。
なので、前半怪しかったファーサイドの橋岡。という形が出来なくなってしまった。
後半_浦和の修正

なので、この交代とこの修正で仙台は詰んだ気がするのであった。
仙台としては、70分までに3点目が欲しかった。そうすればこのゲームまだわからなかった。
そして、78分に石原がエラーしカウンターを受け5失点目でこのゲームは勝負ありだった。

仙台の前プレスも徐々に整理出来てきた

あと、これはおまけ。
後半ボール保持の修正は出来たけど、守備はどうだったのかという話を少し。
これはひいき目が入るが少しずつ図のような守備が出来てきた気がする。
後半_仙台の守備と前プレスを秩序化

道渕がサイドに絞ってハーフスペースを閉鎖しようとしていたのは見えたのでこのように
去年ような3-2での中央閉鎖みたなシーンはなんとなくあった。
ただ、匠がGKにもプレスをかけちゃってこの3-2のボール閉鎖を崩してしまうのだけれども…

とにかく、後半はこういう意識は前半よりあったしどこを守ればいいのかという意識が少しは生れた。その成果はあって前半より前で引っ掛けられて前で奪えた。
というのは良い傾向なのではと思った。
ただ、匠はこの日ハードに走っていて今年にかける思いを感じた。
それは感じたのだけれどそのプレーが絡まってスタンドプレーに見えた。
前半は全員がそんな感じであったけれど後半はピッチ上は落ち着いたものの
匠だけは相変わらず暴走をしていてまだ青いなーと感じた。

最後に

圧倒的に仙台の事しか書いていないが仙台はこんな感じであった。
前半はかかった感じでみんなボールに行って無秩序。その後も浦和のビルドアップ対応できず3失点。
そこから立て直したのは素晴らしいし、後半もある前半よりは戦える内容であった。
ま、それでも後半0-2なのだけれども…
仙台はトラブル続きのキャンプ。そして、監督が変わりやり方はそこまで変わらないのだろうけどやはり色々変わっていて絶賛、改装中であった。
だから、良くないし完成度も低いしこのままではかなりしんどいのだけれど、
ここからどれだけ上積み出来るか。そして、どの程度の時間で上積み出来るか。なんだろうと思う。今日の試合の修正を見ると上積みできると確信はしている。ただ、それでいつ勝てるようになるか。っていう感じ。
怪我人も多いし今年もまた、去年同様にあといくつ負けられる?
という序盤になるのかもしれない。
けれど、サポーターもフロントも焦れず木山さんをサポートしてほしいなとは思う。

あと浦和は去年かなり無秩序で辛いのかなと思ったがこのキャンプでかなり整理出来ていたと思う。ビルドアップも守備も初戦にしては上出来で順位を低めに見積もった私は上方修正しないといけなくなった。
また、チームが整理した事で山中がようやく移籍した意味が出てきた。
山中のインナーラップは本当にめんどくさかった。あれが無ければもう少し戦えたと思う。
そんなルヴァンカップ初戦だった。
おわり。

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