カテゴリ:Jリーグ > 湘南ベルマーレ


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前半


お互いに慎重に入る

前半お互いに負けられないゲームということでお互いに慎重に入る。
仙台も湘南も前から行くというより後ろに構えて失点をしないことを優先していた。

仙台はその慎重な事が裏目に出る。
仙台のCKからクリア。それを丁寧につなごうと放り込まず、自陣に下げる。
結局最後クバまで下げてロングボールを蹴るのだが、セカンドボールを拾われて
カウンターの形になってしまいクロス。
ファーで岡本が折り返しウェリントンが押し込み先制。

湘南は石原を外し、ウェリントンを入れわかりやすく後ろで守ってウェリントンで決める狙いだったが
それが的中。

仙台は残留相手との直接対決だと慎重に入り、いや入りすぎてうまく行かず結局失点。
という展開が続いたがこの日も同じ失点になってしまった。

湘南の前プレス

湘南が先制し流れに乗る。
こういうゲームでは先制点が精神的にも大きい。
仙台は2-2でのビルドアップは湘南が2トップ+IHで中央を封鎖する。

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なので、富田を落として3-1でビルドアップを試みるのだが、これも湘南は想定済み。
平岡が富田に圧をかけて2-3のような形で仙台の中央を封鎖。

TACTICALista_20211222126 (1)

前節はこの時関口が降りてきて前進を手伝うのだけれど、この日は落ちてこない。
前線に張ったままなのでボールは前進出来ない。
結局なぜ、落ちてこないかはわからなかったが。。。

TACTICALista_20211222126 (2)

仙台は福森を使ったということで、湘南の前プレスを正面から勝負しようぜ!
という意気込みを見せたものの構造的に湘南を上回れる事が出来ず上手くいかなかった。
悲しいぜ!

ということで、仙台の攻撃は詰まり湘南が仙台を前から嵌めていく展開になり前半が過ぎてしまった。


後半


外から攻撃する仙台

前半中央を封鎖され仙台は完全に詰まってしまった。
それを回避するために、外-外の攻撃に変化。

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後半最初の富樫のヘディングとか53分の石原→西村など決定機を作る事が出来た。
が決め切れる事が出来ない。

その後も外から押し込む仙台。
ただし、問題なのはペナ角に入れない。大外からのクロスしかない。

中には大きな選手が終わらず湘南が仙台のクロスをひたすら跳ね返す。
という展開になり、決定機が作れない。


終焉

ということで、仙台は押し込むも決定機が出来ないので、選手交代でパワーを上げたい仙台。
67分に加藤を
73分にフォギーニョ、カルドソを投入。
が、そのフォギーニョの横パスを岡本にかっさらわれてカウンター。
そのままフィニッシュ。これで2-0となり万事休す。

最後アピを前線に上げて最後の抵抗を試みる。
すると、アディショナルタイムにPK判定が1度は出るがその前のオフサイド判定。
最後の抵抗もうまく行かずタイムアップ。

仙台が09年以来のJ2で戦う事が決まった。


最後に

やはり精神的なところで追い詰められていたかなと思う内容。
前節は良かった。
ただし、今年の特徴として直接対決の時にナイーブになりすぎて準備したことが出来ず苦しんだ。
この試合も同じ。

そして、外からの攻撃に活路を見出したが、外からの攻撃に適する選手がおらず決定機を作れない。
という悲しさ。
最後までうまく行かなかった。

手倉森さんが退任原崎さんが監督代理として残り2試合戦う事になった。
失うものはほんとに何もなくなった。
J1で戦うのも残り2試合。楽しもう。きっといいゲームが出来ると思う。


ハイライト



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最初に

まずうんぬんかんぬん能書きを垂れる前に、
前節の記事で
「あのデュエルの弱さじゃ勝てるものも勝てなくなる」
と書いた。
まさにそれを証明したゲームだったのでは無いか。
すべての失点が軽いのである。崩されてないのに失点していて戦えてない選手がいたように思える。
全員戦えてないとは言わないけども。
ベガルタ仙台というチームはそういう選手がいた時点で勝率は低くなる。
松下の24分のボールを残す場面とか全身全霊プレイしてくれる選手もいるわけだから余計に歯がゆい。
戦術的にも勝っていたとは言わない。6:4で湘南が有利だったようには思う。
だけど、それは少し我慢出来れば勝利に導ける差であり、鳥栖戦と比べるとその差は明らかに少なかった
だが、3失点し勝負にならなかった。
最後のインタビューでの「切り替えたつもりなんでしょうね」というテグさんの言葉が重く引っかかっている。
ようするに、全然甘いよということ。
戦えてないよ。というのを指摘されているわけだ。
それをメディアを通して。自分の事だと該当選手はわかっていると思う、悔しいだろう。
俺だって悔しいから。だから、反骨心を期待している。

前半


3バックでボールを運ぶ

さて、そのうんぬんかんぬんのお話。
仙台は3バック。それでボールを運ぶんだぜ!という意思。

安定してボールを運べる。それは去年無かった後継でよしよし。と思った。
でも、本当にいいのか。という話。
見直すと1列目突破に人を使いすぎてゴールを奪う最終ライン突破に使える人がほとんど残っていないかったのが事実だった。

TACTICALista_20213162340

図のようにアピや平岡から前進は出来るのだが、1列目突破した後に2列目そして最終列を突破するのに皆川しか残っていない状況になっており、
2列目を超えられず後ろに下げたたる場面が多かった。

ただ、それでも2列目や最終ライン突破したのは、

TACTICALista_20213162340 (1)

のように左は石原が開いて、真瀬が中に入ってギャップを生んで崩しかけたり
皆川が下がって、石原真瀬がぐるぐるしてギャップを生んで、、、
みたいな感じは少ないながらも見られた。
問題は左。
秋山がピン止めしてから動けず、氣田が2列目/最終ライン突破を個人技で突破するしかなかったので辛かった。

給水タイム後の湘南の対応でノッキング

給水タイム後は湘南が3トップ気味にして3バックに数合わせの前プレスに変更する。
このことで仙台は前進出来なくなった。
切ない。
こうなった時に上原が落ちて4バックでビルドアップ。
とかできるようになると良いのだけれどまだそれは出来ず。
1列目突破は安定していたのも突破出来ずノッキングしてリズムを失ってしまった。

後半


アピの大外で前進は諸刃の剣

前半は数合わせの前プレスで沈黙した仙台。
ハーフタイムの策はアピが大外に配置し、そこまで誰もこれないからフリーで持てるので
前進出来るぜ!!
という仕組みだった。

TACTICALista_20213162341 (1)

実際仙台は1列目を突破出来、クロスを送るシーンやまぐれだけれども51分のアピの超絶スルーパスから皆川が抜け出したシーン。
あれも、この大外だとフリーだぜ!という大作戦であった。
あれが決まっていればゲームは違う方向に言ったのに…そうはならなかった。
そして、メリットを活かせないとデメリットを顔出す。
直後だった。
アピが奪われてカウンターを食らう。
この作戦3バック全体が右側にスライドしている。なので、逆サイドの名古を攻守にフリーにする。
仙台保持の時にフリーにして前プレス空転させるのは良いけど、ひっくり返ると誰も見ていない状態が生まれる。
そこから飛び出されての失点だった。

ま、アピも吉野も寄せきれてなく甘いんだけどね。

4バックでの保持で反撃

そこから、ガクっときて続いて3失点を喫した。
ただ、そのあとに開き直れて1点返し3-1に。

そして、73分から仙台は4バックにする。
これで再び仙台は主導権を握る事が成功。

まーアピ大外大作戦とほぼ一緒。
大外フリーになるのが湘南の構造なので、4バックにした方がバランスいいだろう。と
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そして、蜂須賀はさすがだった。
思い返せば去年仙台のトレント・アレクサンダー・アーノルドとか言って盛り上がっていた。
それを思い出した。
蜂須賀が強いのは逆サイドにも展開できるという点。
同列アタックもあるし、逆サイドにも展開できる。なのでバリエーションは広がっていた。

それと、最終ラインのバランスをとる石原。
もちろんサイドバックとしてビルドアップもできるし、蜂須賀が運んで1列上がったら中に絞って3バック化してトランジションの対策が出来る。
なので、2失点のような事象も起こらない。素晴らしい。
これも去年の残り香。
なので、4バックの方がバランス良かった気がする。

最後に

まー最初に言いたいことは書いたので最後に書くことはあまりない。

強度が上がらなかったのがすべてだと思う。
戦術的にはそこまで差があったとは思わない。
主導権を握る事も出来る場面もあったし、主導権を握られた時には失点していないし。
失点は突然。なんでもないのに失点しているというのが辛い。
このあたり改善できないと勝ち負けなんて争えないね。というのは鳥栖戦と同じ感想だ。

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前半


ボールが運べない仙台

ここ最近の仙台はアウェイでは現実的にボールを持たず、ボールを前線に蹴ってなんやかんやで勝つ。という感じであったが、ホームでは保持する時間を増やして、自分たちからアクションを起こす。
という感じ。
この試合もその例に漏れず、前半からボール最終ラインから蹴らずに運んでいこうとする。
が、そこに問題あり。
仙台はアンカーへのパスコースを止められると最終ラインからボールを前に運べない。

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結局、サイドバックへ渡すしかない。
そこに湘南は躊躇なくIHがプレスをかけて奪ってカウンターを受けるというシーンが多くなった。

たぶん、仙台はSBである程度ボールが持てると想定してそうだった。
なので、IHが来るのは少し想定外。
もっと話すとIHが来た時にアンカー脇が空く。
そこを使えると想定していた仙台だが、そこは勇気をもってCBが前で潰すことで湘南が仙台の狙いを潰した。

湘南ロングボール設計

そんな保持で苦労する仙台。

自陣を脱出できるのはロングボールのみ。
ただし、この日はそのロングボールもそこまで設計はされていなそうで、有効なものはなかったため、
ロングボールを送ったあとに仙台が回収する方法は無く湘南ボールになった。

そして、相手ボールになった時も仙台はボールを奪えず、湘南が保持状態からでも仙台を押し込めた。

TACTICALista_202012281045 (1)

ということで、3バックの真ん中石原から左右のフィードが狭く守る仙台に対してロングフィードで幅を使う湘南。
そこからクロスの攻撃で仙台をゴール前釘付けにする状態に成功。

しかし、仙台もギリギリのところでゴールを割らせずなんとか0-0で折り返す事が出来た。

後半


3バックで運べるようにはなる

保持、非保持の両面で何も出来なかった仙台はジョンヤと石原を投入し3バックにして保持を整理した。

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仙台はIHが前に出てきたスペースを2DHが使えるようになり、前進出来るようにはなった。
が、そこから先は無く最後のところはサイドからクロスボールしかなかった。

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なぜ、そこからクロスしかなかったのかは、
大分戦や清水戦で出来ていたようなひし形が作れないため。
なぜ作れないかというと。この日はシャドウがDFラインの裏を狙ってしまい、居てほしい空間にシャドウがいないというのが要因であった。

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それでも、中央のサイズ的には仙台が勝っているのでもう少しクロスを考えるべきだったかなとも思う。

畑で殴る湘南

前半はウイングの対応のために低い位置でのプレーで攻撃にまでは絡まなかった畑。
仙台が3バックになったことで、畑が高い位置でプレーする事が可能になり、
石原からWB裏に展開し畑のスピードで突破。
というシンプルな形で決定機を作れるようになった。

ただし、最後のクロスが尽く合わずにフィニッシュまで行けなかったのが湘南としては痛恨だった。

そんな感じで前半よりは良くなったものの、後半も決定機は湘南が多くイマイチな出来になった。
残り10分はお互いにオープンな状態になり、殴り合いになったがそんなかなで仙台がゲデスから決定機を迎えるが長沢が決め切ることが出来ずゴールレスドローとなり、
18位に湘南17位に仙台が確定しお互いに望まぬ試合となった。

最後に

まずは、木山さん難しい年に最後まで責任を持って指揮をとってくれた事に感謝しますし、
本当にご苦労様でした。

色んな悪いことが起こっていてもうやってらんねーよ。
と途中で投げ出してもおかしくなかったし、そうなったらS級ライセンス保持者もおらず、金もない、時間もない仙台にとっては大変な大混乱に陥ったに違いない。

でも、そうしなかった。というのは本当にありがたかった。
そして、投げ出さず、諦めず最適解を苦しい中で探そうとする姿勢は僕にっては推す事には十分なだった。

ただし、厳しいことを言えばチームとして大枠を作れなかった。
だから、ここまで苦労したということですかね。
この日もそうだったけど、保持の仕組みもほとんど作れなかったし、非保持も清水戦のように脆さを見せて最後まで強固とはならなかった。

なので、苦戦は強いられたのだと思う。

だからこそ、1年での退任はおかしいとは言い切れないところが残念。
せめて、最終戦で良いところを見せてくれれば退任はおかしいだろ。
と言えたのだが、そして、言える事を望んだのだけれどそうはならなかった。

まぁ、監督退任のお話は次の監督が決まったら別に記事を上げるとして、
ここでは、ひとまずお疲れ様でした。と言いたいですね。

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スタメン_Excel

サブ_Excel

前半

COVID-19の影響で中断されていたJ1が4か月振りのJ1リーグが再開された。
ルールも多少変更。無観客試合。リモマと呼ぶがイマイチ定着してない。
サポーターのいないスタジアムでデジタル音が流れる不思議な環境。
そして、5人交代。 給水タイム。ちょっとこれまでとは違うルールとなっている。

そして、仙台。前線に怪我人続出でにっちにもさっちも行かなかった仙台。
彼らは復帰。それに加えCSKAから西村が仙台に復帰。ということでかなり有意義な時間となった。
(ただし、シマオマテ、クバが離脱)

また、システムも4-3-3に変更。GKはなんと、18歳の小畑が再開試合の先発の座を射止めた。

両翼で殴る

他のチームを見ると開幕からほぼやることは変わっていない中で
仙台は明らかに別のチームになっていた。
そして、この試合ポイントはウイングであった。
右はジャーメイン、左は西村を配置し彼らの質で湘南を殴っていく。
そんな狙いがあった。そのウイングの優位性を活かすための仕組みがあった。
サイドチェンジでウイング勝負に持ち込む仙台~右から左編~
それが、サイドチェンジ。
湘南は3-1-4-2 仙台は4-3-3 ということでどうしてもSBが浮く。
しかし、湘南はボールを仙台から奪いたい。なので、前にでる。がSBには時間がある。
なので、SBから逆サイドへ蹴っ飛ばす。
湘南は3バックなので、サイドチェンジするとウイングがフリーになる。
そこから縦に勝負する。という設計図であった。
また、左から右もこんな感じでサイドチェンジ。
サイドチェンジでウイング勝負に持ち込む仙台~左から右編~

こんな感じでウイングに余裕を持たせ縦に仕掛けさせる。
前半嵐のなかで、風上にたったのでとにかくウイングに蹴り込む。相手が5バックにして
そのスペースを閉じる前にウイングに蹴り込む。
特に右のジャーメインと大岩のところ。ここがスピードでジャーメインが圧倒。
ここから押し込む。
先制点も、このジャーメインvs大岩から。ゴールキックのセカンドボールを椎橋が拾いがジャーメインへ展開。
鈴木とのスピード勝負を制しクロス。これが風に乗り逆サイドネットを揺らす。
あっという間の先制点となった。

5バックで閉じたなら中央から前進

さて、ウイングがめんどくさいなら、5バックにしてそのスペースを閉じればいい。
そんな湘南に対して仙台はきちんと前進する術を持っていた。
対5バック時の仙台の前進

湘南は湘南らしく前で奪いたい。でも、WBはウイングを見るために高い位置を取れない。
じゃーどうすか。IHがSBを見る。という方法に出る。
IHが発と両CBからIHに刺すパスが飛んでくる。
また、FWがIHへのパスコースを切るとアンカーの椎橋に当てて前進する。
という事で、湘南は仙台からボールを奪えない。
奪えないから湘南の良さが出ない前半となった。

中央封鎖と奪う守備

さて、前で奪えない湘南。どうしても仙台に自陣ゴール前までボールを運ばれる。
なので、自陣深くからビルドアップが必要な状況となった。
そのビルドアップも、仙台に阻害された。
それが、2つの守備方式。「場所基準のセット守備」と「人基準の奪う守備」である。
まずは、場所基準のセット守備について
セット守備

上記の感じでウイングが絞って中央とハーフスペースで6角形を形成。
この6角形の中には入れさせない。入れさせると守備が連動し奪い返せる。
なので、湘南はこの6角形を迂回するしかなくサイドに運ぶ。そうするとそこにスライド。
袋小路となり前進出来ない。
湘南はなので、図のようにアンカーを下げ4枚でビルドアップするようにもなるが結果は同じ。なので、前進出来ない。
また、仙台はスイッチが入ると奪う守備に移行。これは人基準であった。
奪う守備

関口がロングスプリントでアンカーの福田を見る。こうすことで上記のような人vs人を作り奪う守備に移行していた。
この二つの守備の前にほぼ湘南は何も出来ず。仙台にゲームを支配される事となった。
ただし、仙台はこの移行時に関口のスプリントが重要になる。
が、関口は前半で既に疲労が見えていてこの方法を90分間繰り返す事は明らかに無理。
ただし、交代枠が5人あるため交代前提だった可能性は高い。

後半

仙台に圧倒された湘南はハーフタイムで、大岩と石原広の位置を入れ替え、右に大岩、左に石原広となる。
これは、ジャーメイン対策だったと思う。ただし、そのジャーメイン対策もあまり効果はあるように見えず結局ジャーメインの縦の推進力を消す事が出来なかったように思う。

選手交代が及ぼす影響

仙台は選手交代前提の仕組みであって、58分に2枚変え。
長沢に代えて赤﨑、関口に代えてゲデスを投入。
こんな感じになる。
スタメン2

ゲデスが入って4-4-1-1なのか4-3-3なのかというのは議論の余地がある。
というのは正直ゲデスの立ち位置が曖昧だったため。
そして、その曖昧さが湘南が盛り返す要因となった。
後半の守備
ゲデスは守備時に常にアンカー(福田から茨田に代わっていたと思うが…)についてしまう。
この時前半なら関口がアンカーに食らいついたら椎橋がIHをカバーするのだが、
それがうまく行かず椎橋脇にスペースが出来る。ここから何度か前進されたのが要因。

もちろん、60分以降強度が落ちたのも要因にあるし、両ウイングが高い位置取れず下げられた。というのも要因にある。
だから、4-4-1-1に見えた。この4-4-1-1の守備が意図したものなのかそうじゃないのかはわからない。だが、ピッチで起きている現象はそうだった。

落ちていく強度間延びするライン

そんなん感じで最初に強度が落ちたのは仙台。
ただし、湘南もちょっとすぐに続いて落ちる。なので、お互いにオープンになる。
仙台は前線にアタッカーを投入していく。
そのアタッカーの運動量と個の力で仕留めたいところであった。
しかし、どうもオープンな状態なのにプレースピードが上がらない。フル出場の西村は仕方ないのだが赤崎あたりもう少し縦に仕掛ける気持ちが必要だった気がするが、、、
ゲデスも足元うまいがYotubeで見たスピードはまだこの試合見られなかったのはちょっと残念。
そうやって決められず、湘南は最後に指宿を入れてパワープレーに同点の希望を託す。
しかし、それを最終ラインが跳ね返す。
シマオマテが抜けさらに石原崇兆が最終ラインに入ったので守備強度が不安視されたが、問題ない。
平岡と吉野がうまく位置を取り跳ね返していく。クロスを跳ね返していく。
この2CBお互いがうまく連携をとり、チャレンジ&カバーをする。
平岡がチャレンジ役が多め。吉野がカバー多めだったと思うが見事であった。
多くのクロスをはね返して、試合終了の笛。1-0で嵐のなかでアウェイゲームを制し上々の滑り出しとなった。

最後に

J1再開の試合。しかし、天候は空気を読まず嵐。キックオフ時には風と雨がひどい。
その難しいコンディションの中で18歳の小畑が躍動したのが何よりも素晴らしい。
キック精度があり、それが得点につながったのも良かった。
そして、ジャメも嵐の風に乗りゴールを決める事が出来た。
嵐のなかで輝いたのは仙台だった。

内容は仙台が1-0以上の差を見せつけたと思う。ただ、追加点を取れなかったのは課題。
あとは、交代出場とベンチに座った人の人選。
たぶんミッドウィークの試合を見据えている。道渕、佐々木匠を外したがきっと彼らはミッドウィークに出てくるはずだ。特に道渕。関口のタスクはほぼ違和感なくやれる。
それなのに遠征帯同せず、ゲデスを使った。というのは間違いなくミッドウィークを見据えてるはず。(単に怪我だった凹むが)

仙台はこのやり方が新しいスタンダードになるはず。
本当に書きたいことがありすぎた。纏めるのが大変だった。
関口とジャーメインのデュオが右で魔法陣グルグルするところとか、
西村と石原崇のコンビでサイドを切り崩すところとか、
椎橋が簡単に捌くからリズムが出るんだよとか、
色々書きたいことがあって纏めるのに凄く苦労した。
ただ、浮かれるのはまだ早い。
この試合はうまく行きすぎた。
「ウイングで殴る」が湘南のシステムとかみ合ったところがある。
4バック相手だと簡単にはいかないはずなのでどうなるか。
本当に強いのかはまだわからない。
ここで判断すのは早すぎる。
ただし、開幕やルヴァンとは別のチームであって驚いたのも事実。
次節はホームで浦和戦。ルヴァン時とは別のチームという証明を是非してほしい。
期待している。

ハイライト



スターティングメンバー

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前半


湘南のゾーン守備

湘南はスタート3-4-2-1でスタート。
ただし、簡単に5-4-1にはならない。
湘南は羨ましい事にゾーン守備がきっちりと落とし込めているように見えており、5-2-3という立ち位置をとり中央3レーン封鎖が出来るチームである。

湘南の守備の狙い

この試合でも、5-2-3で3レーン封鎖前線の3の背中でボランチへのパスコースを消す事が出来ていた。
良く考えれば去年ルヴァン決勝のマリノス戦においてもこの立ち位置をとりマリノスを苦しめていたのは記憶に強烈に残っている。

空中は閉鎖出来ない

たぶんですが、仙台はこのゾーン守備をわかっていたのだと思う。
なので、この日はボランチ経由での地上戦ではなく、最終ラインからのロングボールで
湘南の1列目、2列目を突破しようと試みた。
立ち位置をとって中央3レーンを封鎖していてもそれはあくまで地上のお話。
当たり前だが頭上は封鎖出来ない。

ロングボール大作戦

その発想は良かったのだが問題なのはそのロングボールをどういう意図で蹴るのかということ。
最終ラインの裏へ蹴るのか、長沢の高さを使うのか、石原に背負わせるのか、サイドにいるジャメのところを使うのか。
徹底されていなかったように見える。
また、セカンドボールの拾い合いもボランチの立ち位置が良く中々拾う事が出来なかった。
なので、ロングボールからはシュートまで行く確率は低かった。

もちろん、湘南も思ったようにボールを誘導して前で奪えないので嫌だったのかな。と想像する。
したがってロングボール作戦は失敗とは言えないのだが…

仙台の決定機を整理する

さて、仙台の決定機は1つ。
37分の永戸のシュートがポストに嫌われたシーンである。
巻き戻してみるとこれは、ロングボールでは無く平岡からのスキップパスでジャーメインに通ったところである。

仙台の決定機

相手の立ち位置を見てこういう攻撃が出来る。ただし、この再現性は無く。というより、狙わなかった。狙う選択しを持たなかった。でも、仙台はこういう攻撃が出来るので、
猶更ロングボール一辺倒はどうだったかな?と思ってしまうのである。

後半


WBの裏を狙うようになる仙台

狙いが不明確だったロングボールを意図をもって出せるようになる。
それがWBの裏である。

後半の狙い

図のようにWBの裏へロングボールを供給して、
そこでキープしてからのレーン攻撃が出来るようになる。
前半からこのように狙いを明確化出来ていれば愚痴も少なかっただろう。

仙台は相手を見ながら地上戦へ

湘南は野田に代えて菊地を投入。
この辺りから湘南は5-2-3の守備から5-3-2の守備に変更。ロングボールを嫌がったというのとが1つ。

5-3-2

そして、もう一つが湘南の攻撃の狙い。サイドにオーバーロードだったと思う。
ここは次の章にて詳しく書くことにする。

で、何が重要かというと、こうやって微妙に立ち位置を変えてきた湘南を見て
仙台もちゃんとロングボールだけじゃなく、ボランチ経由しての地上戦が出来るようになる。

仙台の変化

だから、仙台はやれる子なのですよ。
というのを見せた時間帯で先制点を取れたことも良かったと思う。
(カウンターだったけれども)

同点弾を振り返る

湘南の狙いを最後に纏めてこのゲームを締める。
先ほど言ったように湘南は後半少し立ち位置を変えた。
後半攻撃では、ワンサイドにオーバーロードするような形で一つのサイドに人をかけて仙台を混乱させる作戦だった。

オーバーロード

仙台は残念ながらエリアを守る意識が薄く人を見る事が多いので、
このワンサイドアタックに対して同じように同数を保つように人をかけてしまう。
しかし、そうすると、中央ががら空きになってしまう。
そして、同点ゴールはそのワンサイドアタックから中央展開。
そして、フリーになっていた金子が素晴らしいミドルを打ち同点となった。

最後に

勝ちたかった。内容がどうのこうのというよりも順位的に置かれている立場的に勝ちたかった。
もちろん、その逆も正しくて、この試合絶対に負けてはいけなかった。
そういうゲームで勝ち点1を得た事が良かったのか。
それとも、勝ち点3が取れなかったと嘆くべきなのか。評価がとても難しい試合である。

そして、前半の試合運びをどう評価すべきなのか。難しいところ。
僕は少し愚痴ってしまったわけだが…
ただ、相手の狙いを外せた事は評価すべきだとは思う。
そして、後半はちゃんと立ち位置の攻撃をして先制したので仙台は狙い通りだったのかな。
ただ、やっぱり、守備でスペースを守れない事が失点を生んでしまったな。という感じ。
課題は変わらない。そこは粛々と修正するだけ(修正出来るのかは不明だが)
ま、次の試合がやってくる。またしても6ポインター。鳥栖。
この試合勝ち切ってモヤモヤを払拭してほしい。

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