カテゴリ:Jリーグ > サンフレッチェ広島


スタッツ

スタッツ

スターティングメンバー

TACTICALista_202110262026

前半


非保持は大分戦継続

リミテッドユニフォームというこで青のユニフォームで久しぶりのホームに帰ってきた仙台。
アウェイを1分1敗と最悪な形で帰ってきて満身創痍。残留争うにはもうこれ以上負けは許されない状況となった。

その中でまず、非保持から整理していこうと思う。
非保持は基本的には大分戦と同じ考え方で戦うのだけれども、トップがカルドソから富樫に変わったことで広島の最終ラインにきっちりと圧を掛けられるようになっていた。
また、赤崎と声を掛けながらパスコースを限定したりと、守備は格段に良くなった印象。

それと一番変わった事はシャドウの対応。
大分戦はシャドウの対応が曖昧で落ちた時にフリーとなりそこから前進されて仙台は崩れていったのだけれども、この日はシャドウはボランチが見る事。と整理されていて簡単に前進させなかった。

TACTICALista_202110262021

パスコースを消す精度がまだ足りず前進を許す場面もあったが、
大分戦と違い前で奪えるシーンもあり改善した。

時間と共に4-4-2にの撤退守備の時間が多くなったが、
もこの日は富田が居たこともありスペースを空けず、
さらに守備基準もはっきりとしていた。なので、それほど決定機を与えなかった。


解決されたビルドアップ

大分戦は最大の課題はビルドアップが出来ず前線にアバウトなボールを蹴り相手にボールを渡してしまった事にあった。
それを見事に解決した広島戦であった。

TACTICALista_202110262022

左サイドは石原が入った事で中のパスと外へドリブル。と2つの選択を常に持てた事が大きかった。藤井、柴崎のプレスをこの2つの選択で外しボールを運んでいった。

右サイドはアピ-加藤が頑張っていた。
基本的にこの試合ボランチを赤﨑がピン止めする形になっているので、ボランチ脇が空いていて、そこを加藤が使う。
アピの縦パスを加藤に入れる事が出来て、そこからSBorDHに展開して仙台がボール保持でコントロールする事が出来た。
ただ、右サイドは少し問題があって、基本的に縦パスの1択しかない。
良い時間はその縦パスが加藤に入ってビルドアップ成功しているが、徐々に押し込まれた時間でも、縦パスしかないのでまた失ってしまう事になった。
ま、右サイドは基本的に新卒で頑張ってもらっているのでケチはつけずらいわけだけども、この辺りもう少し後ろに下げたり、横の選択とかドリブルとか左サイドの様に複数の選択を持てるともっと良くなるなとは思っている。

得点について

ということで、この試合はボールをスムーズに運べる。
そうすると、得点も生まれる。

得点は右サイドのスローインからだった。
スローインの時に広島のボランチがサイドのボールホルダーに食いつきすぎる傾向にある。
それを利用したゴールだった。

真瀬が3人に囲まれても富樫に出せたところで勝負あり。
富樫の落としにDHがおらずガッツリと空いたバイタルのスペース。
そこから関口が狙いしましての先制ゴール。

これで仙台は前半1点リードで折り返す。

後半


エゼキエウと藤井で殴る

先制された広島の工夫は後半最初から投入されたエゼキエウだった。
柴崎の場合は間に入ってボールを受けようとしていたが、
エゼキエウだと、サイドに流れてウイングのような動きをする。

TACTICALista_202110262023
TACTICALista_202110262023
ここで、石原が藤井とエゼキエウ二人相手しないといけなくなり仙台は押し込まれる。
この対応に関口が下がってしまうと、野上が自由になり完全に押し込まれる。

TACTICALista_202110262023 (1)

ということで、エゼキエウは吉野が対応。ということにする。
ただ、そうした場合に大外の東がフリーになる。これを利用されたのが、49分の決定機。
東が枠を外して助かったがあれは広島の狙い通りの形だった。

縦に急ぎして自ら首を締める

ということで、エゼキエウ投入後自陣に押し込まれた仙台。
この時に、前半に行ったように右サイドが縦方向の選択しか無いので陣地回復する手段が無くなってしまう。

また、縦に急ぐことで自らバランスを崩す場面も出てくる。
それが、75分のクロスから東が押し込めず。という場面だった。
あの場面もボールを奪ってから縦1本で攻撃しようとして、奪われて。。。
を2度繰り返し仙台の守備隊形が完全におかしくなっていた。
なので、それが決定機に繋がったという感じ。

勝ってるんだから急がなくていいし、時間を使える選択があればよかったんだけれどもこの辺りは課題。まー2度目だけど、新卒3名なのでこれ以上の注文はなかなか難しいわけでむしろよくやってるとも言えるのだけれど、、、

既視感ある2点目

そんな仙台がなんとか90分耐えアディショナルタイムになった。
仙台は西村とカルドソを入れて完全に2トップでカウンターという割り切った戦術にしていた。
それが、功を奏した。
ロングボールを蹴ってのスローインゲット。
右サイドのスローインから西村が中にカットイン。
この時やはりボランチが食いついて中央にスペースが出来ていた。
そこを変わった氣田が居て受けた氣田は細かいステップから相手を半分ずらしシュートコースを空ける。
そして、右足で豪快に蹴り込んで決定機な2点目を得る。
完全に前半1点目の焼き回しの構図。そして、ようやく見えた氣田の才能。というシーンだった。

この2点目で勝負あり、今シーズン初の2点差での勝利を得た。

最後に

とにかく勝てた。それがすべて。しかも2-0。
スコア的には完勝。(内容はまー完勝とは言えないけども)
この試合に関しては準備してきたことがきちんと表現できた。
という勝利だった。
じゃ、大分戦なんで出来なかったのか、広島戦なんで出来たのか。

というと、やっぱり石原の存在とか富樫の存在が大きいのかなとも思う。
彼らが常に出れる状態であれば、このくらいはやれるということ。
そして、今日の内容を見てしまったらまだ諦められない。

この内容ならば可能性はある。そういう証明のゲームだった。

逆にいうと石原、富樫が出れないと大分戦に戻りそうな雰囲気もあるし不安もある。
でも、彼らが出続ける事を信じてこのレベルの内容を維持してほしいとは思う。

ハイライト



スタッツ

スタッツ

スターティングメンバー

TACTICALista_2021312245

前半


仙台の保持仕組みと現実

返ってきた手倉森誠。
仙台から代表、五輪、ワールドカップ。そして、長崎へのトライを経て。
どうやら、この人は前回の仙台でさっぱり出来なかった保持を整理した。という話もあって期待半分。でも、長崎のあのメンバーで昇格出来なかった。
という不安感半分で始まったこのゲーム。
仙台は4-2-3-1 から3-1-4-2 みたいな形。
TACTICALista_2021312245 (1)

狙いはざっくりとこんな感じで、DHを落とし3バックにして数的有利を作り、SHが絞ってIH化でDHをピン止め。
アンカーと化した上原をフリーしてそこから展開。
みたいな。
でも、現実はそうは行かなかった。残念。

TACTICALista_2021312245 (2)

広島は、というか城福さんは長崎のテグさんを調べつくしていた。
という感じで、この変形の対策を用意。
最終ラインのケアはシマオが展開できないので放置し2トップは両脇のCBに対して対応する。
上原は青山が1列上がって捕まえる。
サイドハーフはサイドハーフで対応。
4-3-1-2みたいな形の守備配置で対応してきたので仙台は保持局面で困って前進出来なかった。

4-4-2で撤退する仙台

なので、保持より非保持局面が多くなる。

TACTICALista_2021312246

広島の保持は2トップがドウグラスが前で張り、ジュニオールサントスがその後ろや裏を自由に動く仕組み。
そして、ジュニオールの動きと連動してサイドハーフが中に入ったり中に開いたりと連動。
ジュニオールのためにみんなが連動して動く。
こういう仕組みを作るのが上手い城福さん。そして、ジュニオールのようなクセのある選手を組み込むのが趣味な城福さん。
さすが。

ただ、仙台は去年より4-4での耐久度を上げてきた。
なので、そこまで崩れるシーンは無くしぶとく焦れず守る。
確かに仙台の守備は前に出ていかない。2トップはCBにはいかずDHに圧力をかける。
なので、即回収とはならないもののしぶとく守る。
正直、CBが弱い仙台はこういう形の方がいいんじゃないかと思う。思うだけ。

シマオ退場後のお話

それは、給水直後だった。
スローイン奪われて早めにジュニオールに渡りカウンターの形に。
この試合唯一の懸念アピvsジュニオールを作られ簡単に外される。
それをフォローに行ったシマオが後ろからスライディング。それがボールに行かずDOGSO判定で退場。

仙台は吉野と関口を1列下げて4-4-1に変更。

ただし、ここでやってしまったのは、ボランチに下がった関口がどこまで前に圧をかけるかを整理出来なかった。
なので、関口が行き過ぎ空けたスペースをジュニオールに使われ決められてしまった。
スペースを与えると規格外なジュニオール・サントス。恐るべし。

そんな感じで仙台はひとり退場。そして、ビハインドという形で折り返す。

後半


耐え忍ぶ。そして、サイドから刺したい!

後半頭から氣田に代えて松下を投入。
関口を右サイドに置いて、4-4の撤退からカウンターを狙う!という変更。

ただ、皆川は前線で起点にならずロングボールのターゲットでも勝てる回数が少なく、
また、マルティノスも思ったよりも前に運べない。

なので、運べるのは関口サイドからに限定されたのは残念だった。
あと、守備もジュニオールにスペースを与えず丁寧に対応。
横のスライドもラインの上げ下げも良かったので、広島が保持から決定機にいったのは85分の場面のみ。
そして、その場面はクバのわけのわからないセーブで防ぐ。
それ以外の決定機は奪われてカウンターの形でジュニオールサントスにスペースを与えたものだった。

なので、去年よりも守備は良くなってそうだし守れそう。失点も減るんだと思う。

仙台の保持時の配置変更からの同点弾

カウンターの形が思ったより作れない仙台は保持を強化。
配置を何回か変えたけど、ここで取り上げるのは最後の配置。
石原を左サイドバック。
真瀬を右のサイドハーフに。
という配置。この配置で仙台はボールを前進出来るようになっていた。

TACTICALista_2021312246 (1)

仙台の保持はDH落としだったが、石原の場合非対称。
石原が中に入ってCB化し3バック。
右は蜂須賀が右サイドバックのままタッチラインに張る。
中央がシマオじゃなくて平岡でビルドアップ出来るので2トップは無視できず、中央による。
寄ったところを左右のCBから運んでいく。
また、
上原が下がらなくなったので、松下が一列高いトップ下の位置でゴール前に飛び出せる。
と攻撃に厚みを出しビルドアップも安定。
そして、同点弾。

TACTICALista_2021312246 (2)

同点弾の場面はその3バックから上原が下がって右に1個ずれていく。
さらに、松下、石原平岡、関口でひし形生成。
この時に、松下に川辺が、下がった上原に青山が食いついたのでバイタルががっつり空く。
それを関口が見逃さず侵入しゴールが生まれた。
素晴らしい配置転換とボランチを上手く引き出してそこを使えた素晴らしいゴールだった。

ただ、広島としては、リードしていて残りアディショナルタイムだけ。
という中での対応としてはちょっと安易だったかなと思う。
青山は前に出ていき上原を捕まえる役だったので川辺がもう少しうまくケア出来れば防げたかなとは思うシーンだった。

最後に

手倉森さんの仙台らしい、劇的なゴールだった。
アウェイで退場し、ビハインドだったところから勝ち点1ゲットは大きい。
手倉森さんを信じれば救われる。不思議な神通力。
だと、思ってたけど、見直したらちゃんと理由があった。
そこは手倉森さんの成長だと思う。(見ている僕の成長かもしれないけど)

あとは、この同点弾が生まれた背景は石原の中央に配置する動きや関口のカットインは木山さんが去年仕込んでいったものでもある。

僕は冗談で去年は黒歴史とか去年なんか無かった!とかいうけども、ちゃんと去年トライしたこともの血となり肉となっていてちょっとだけ感動した。
そうやって、僕らは歴史を刻んでいく。
まー良かったとは言えないけど、良かったナイスゲームだったと思う。

次はルヴァンを挟んで王者川崎をホームに向かえる。
凄く難しいゲームになるけれども、どこまで通用するか楽しみ。

ハイライト


スタッツ

スタッツ

スターティングメンバー

TACTICALista_20201132235

前半


ビルドアップは諦めた

中2日ということで、リカバリーしかできなかっただろうから、大きく変わる事は無かったが、この日は、スペースを使おう。という合言葉のもとで、
仙台は2トップに蹴る事を徹底していた。

TACTICALista_20201132234

ビルドアップを諦めた。というとネガティブなんだけど、ボールを失うならゴールより遠い場所で。そして、あわよくば相手の裏側で受け手カウンターということなのだろう。
ただし、SHがサイドに開いているのでトップに当てたあと誰がセカンドボールを拾えない。
なので、仙台の攻めは続かなかった。

ただし、良かったのは面もある。
ビルドアップの途中で奪われピンチという機会は減った。
攻撃はというと、非保持から奪えないし、競った後のセカンドボールを回収できないので、
相手ゴールに向かう事は出来なかった。

非保持局面は相変わらず

非保持は残念ながら相変わらず。
前から嵌めていくと、ギャップを使われ前進される。

TACTICALista_20201132229

4-4で狭くブロック作ってもDHから逆サイドに展開されて前進され、クロスまで行く。

TACTICALista_20201132228

ただし、仙台もペナ中で跳ね返し続けたので0-0で折り返す。
前節と同様にこれなら勝負になるぞ!という前半だった。

後半


DHで奪う事が可能になる

後半は仙台が徐々にペースを握る。
仙台のDHが広島のDHに圧力をかける状況が作れたのでが要因。

TACTICALista_20201132227

何度かDHで奪ってカウンターまで行くことが成功。
前半には無かった相手のペナ中まで運ぶ事が出来るようになる。

そして、この時間で実は広島がボールを運べるチームではないという事が露わになる。
結局DHを潰された時に誰が運ぶのか??
というのをこの日は解決出来なかった。
(もしかしたら、この日出ていなかった柏がサイドから運ぶのかもしれないけど)

オープンで輝くクエンカ

51分にクエンカと関口を投入。
お互い中2日ということで、60分以降は中盤が空くオープンな展開に。
そのスペースが多い中でクエンカの個人技が活きる。

全くフォローが無くても個人技でチャンスを作る事が出来ていて、いよいよ怪我明けコンディションが上がってきた。
ということなのだろう、
ただし、守備はイマイチなのでたぶんこういう感じでジョーカーとして
中盤がオープンになった時の方が効果的にのように見えた。

3バックで輝く照山

そして、仙台が最後の一刺しで勝負を決めに行く。
75分に照山を投入し3バックへ移行する。

照山から前進出来るようになり、広島を押し込める。

TACTICALista_20201132220

照山はボール保持する局面でボールの持ち方も良かったし立ち位置もよかったし。
彼を見ているだけで楽しかった。

でも、最後までゴールは奪えず0-0のまま引き分けとなった。

最後に

戦ったし、気迫を感じる試合であった。
それで結構僕は満足している。(いや、それじゃダメなんだけど)
でも、壊れたチームに対して細かい事言っても効果は無い。
まずは、闘おうぜ。というところからになるが、それはクリアしたゲームであって安心した。
やはり、闘わないと始まらないからね。
苦しい中でも踏ん張っているチーム。そこに僕は未来を感じるのである。

そして、ここ数試合では一番マトモなゲームであったのは間違いない。
それは良かったわけだけれども、16戦のうちこの状況まで行ったのは何度かあって、
やはり、この先。
勝ち切るというところまで行かないといけない試合であった。
でないと状況は変わらない。

この日の後半みたいに前で奪えれば仙台はやれるんだけれど、
奪える。というのが限定的なのが問題なのだろう。
それを常に出来るにはどうすれば良いのか。
どのチームでも嵌められればこのチームは上手く行く。そこまで作り込めるか。
なんだろうなーと思う。

ハイライト



スタッツ

スタッツ

スターティングメンバー

スタメン

前半


失点とシャドウのケア

この試合開始4分で失点してしまった。
確かにビエイラの吉野のいなし方はうまかったが、そこよりも気になったのはボランチが真ん中を閉じれなかったこと。
そして、その中を佐々木に刺された。

中央が空く守備

なぜ中央閉じれなかったかというと、シャドウの存在である。
ボランチがシャドウにつられるケースがあり、真ん中を消せない。
失点はこのパターンからであった。
また、逆にシャドウを捕まえられずシャドウから運ばれるケースもあり、
1トップ2シャドウと4-4の守備の噛み合わないところを利用されてしまうケースが多かった。
だったらなぜWボランチだったのか。というのは内緒。3ボランチの方がちゃんと消せた気もするが…

仙台の攻撃はサイドから

開始早々にビハインドを負った仙台だが、この試合はここ2戦と違い決定機を作れた。
それはサイドからのクロスという形であった。

サイドからチャンスを作る

両サイドから決定機を作れたのだが、左右理由は違う。
左はドウグラスが戻らず前残りするのでシンプルに蜂須賀が運んで数的有利を作ってクロス。
右は真瀬が佐々木-柏をピン止めし、森島と柳の1vs1 を作る。

こんな感じで、左右からチャンスを作ったが、大迫がビックセーブ連発でゴールマウスを守った。

ハイネルの影響について

さて、ちょっと話は変わってハイネルの影響についてお話をしておきたい。
前半も後半も良くも悪くもこの試の主役はハイネルであった。

前半はハイネルの不安定なポジショニングに仙台がまともに向き合ってしまって中盤を開けてに大きなスペースを作られてしまった。

ハイネルのメリット

逆に仙台がボール保持時には怪しいポジショニングで中央にスペースを作っていたが、
そこを咎める事は出来ない仙台。

ハイネルはカオスを生み出す。
そして、アスリート能力が高く、それを活かしデュエルを制する。そして。推進力もある。
だから、ここで違いを作れるのだと思う。
ただし、基本アンストラクチャを生み出す。
それは非保持時もそう。
なので、ストラクチャーな5-4-1が作れない広島。
それがいいのか悪いのかみたいなところがあった。
ま、前半の仙台はそれを咎められないのだが…でも、「前半の」がポイント。

後半


ハイネルを咎めろ

ということで、後半だけれど仙台はハーフタイムで整理し狙いどころを定める。
それがハイネルがが空ける中央のスペースである。

ハイネルを咎める

このスペースを石原や関口、ゲデスが利用しボールを前に進める。
また、サイドも前半と同様の仕組みでクロスまで行けるので、前半以上に仙台が主導権を握れた。
ただし、得点は生れない。

兵藤入れて4-3-3で殴れ

なので仙台は兵藤を投入。
4-3-3にシステムを変更しよりハイネルが空けるスペースを咎める形にする。
また、真瀬が右サイドバック、関口が右のウイングに移動。
セレッソ戦では関口がサイドに移ってから中央で起点を作れず結果推進力を失ったのだが、この日は兵藤がきちんと中央で起点を作れる。
なので、サイドに移った関口の推進力を活かせる形に。
仙台はサイドの推進力と中央の起点。 これが揃うと強いのだが久しぶりにそれが揃った瞬間であった。

そして、同点に追いつく。
同点は柳がボール奪取。兵藤とゲデスのワンツーで抜け出しクロス。
これは一度クリアされるものの拾って2次攻撃。椎橋の縦パスからゲデスへ通る。
ゲデスが倒されるもののボールを真瀬が拾ってクロス。
これに兵藤がきれいに合わせて同点。となった。

ハイネルいなくなったら…

同点後も仙台ペースで正直勝ち越せる予感はあった。
が、流れは突然に変わる。
それは、80分にハイネルが交代すると流れが一変し広島ペースになる。
これはハイネルの代わりに入った青山がハイネルと違い秩序を守れるため、中央が簡単に開かなくなった。

しかし、仙台は中央から攻撃するので中央で奪われ広島がカウンター。
という形になった。
なので、残り10分は勝ち越しどころか引き分けが御の字な流れになった。
実際広島に決定機はあったのだがクバがビックセーブで防ぎ
1-1のドロー。痛み分けとなった。

最後に

前節偉そうに「手応えが無い」と書いた。
木山さんは「もうちょっと出来る事があった」と表現した。
その「もうちょっと」は見えたゲームであり、「手応えは少ないかもだがあった」ゲームであった。
仙台はやはりサイドに推進力があり中央で起点を作れる。
この2つが揃えば良いチームになるということが改めて分かった。
そして、サイドの推進力はジャーメインが怪我し離脱以降なかなか生み出せなかったが、
関口がサイドに回ることでそれを作り出し、
中央は兵藤が入る事で周りがリンクし機能した。

この状態を続けられる事が重要で、この日は広島が良くなった事で中央で起点が作れず
仙台の良さは出せなくなってしまったのでそれを相手がどのような状態でも作る事が重要でそれが出来ればもう少し結果もついてくるのだろうなと思った。

兎に角光は見えた。ここから上向きになればいいなぁと思う。
でも、現実は怪我人が増えてて険しいが(赤﨑が骨折で離脱した…orz)

ハイライト



スターティングメンバー

スタメン

前半


嵌めらない前プレス

キックオフ直後から仙台は押し込まれる。
仙台は基本的には大分戦からの継続。ここ数試合ハマっていた前プレスのやり方で
広島に襲い掛かるが、この日いつもと違うサイドハーフの強度が低いため圧力がかからず
サイドに追い込む前に逃げられてしまう

前プレスハマらない

なので、仙台としてはここ数試合やれていた、前プレスで優位に立てず試合の主導権を広島に渡す結果となった。
ま、ただし、田中渉は初先発であまり負荷を与えられずこうなるのは仕方ない部分もあるのだが。

撤退時にも穴が開く

その田中をフォローすると為により守備的なSB。大岩を投入して、後ろで守るつもりだったのかもしれないが、それも機能せず。
ドウグラス・ヴィエイラが下がってきたところシマオが食いつきそのスペースをシャドーに
使われ富田が懸命にカバー。
とかろうじてゴール前は守れていた。
ただ、富田の空けたスペースは誰も埋めない。なのでセカンドボールも回収できず
仙台陣内に釘付けになることになる。

撤退時に空く仕組み

なので、広島は好き放題やれる状態だったと思う。ただし、仙台はペナ中は埋めていたので
ひたすらにクロスボールを跳ね返しゴールは死守する。
ただ、これでいいかと問われればNo.でいつかはやられる。そんな状態であった。

攻撃は2トップが孤立ノッキング

さて、守備での狙いは崩壊し、防戦一方。
なので、ボールを持つ時間も少ないのにボールをもったらもったで何も出来ない。
切ない。広島の前プレスに中盤は下がる。2トップは最終ラインと戦っていたが
2人じゃどうにもならず。ただただ孤立。

仙台の攻撃

そこにロングボールを放り込んでも回収できない。
地上戦でビルドアップしても2列目を超えられず奪われる。辛い…
本来はWBの裏が空いているのでSHのパワーを使ってそこを突きたいのだが、この日はパワーが足りず。SHがズルズルと後ろに下がってしまう。
なので、使いたいスペースを使えない前半だった。

後半


変わらない後半

変わらないといけないのは仙台だったが、変われなかった。
前半と同じ。広島の前プレスに押し込まれ中盤以降は下がってしまう。
相手のエネルギーに飲まれ仙台の前へのパワーが出ない。
やはり、関口や道渕の前へのパワーというのは如何に重要だったかを思い知らされた。
そんな時間帯だった。
ただ、そのサイドハーフを2枚変えした60分以降に少しだけ光を見つける事になる。
ほんの少しだった、それをピックアップするくらいしかない後半だった。

兵藤が見せた唯一の光

兵藤が入って左サイドが少し活性化する。
リャンより兵藤の方が立ち位置をとれ相手を動かすことに成功する。

兵藤効果

この30秒にも、兵藤が落ちてWBを引っ張り出しその裏に永戸を走らせクロスを上げさせる。
そういう連動がリャンの時にはほとんどなかったが、兵藤が入って少し整理出来たのは良かったと思う。やはり、兵藤は賢い選手でこの64分台の2プレーのように
相手を引き付け味方にスペースを作れる選手だなと思った。
ただ、これだけだったのは残念だったが…

61分にレンアンドロペレイラを投入され前線のパワーが上がった広島に
押し込まれる状態に戻ってしまう。
なんとか、仙台がギリギリで跳ね返すしていたが、78分にレアンドロペレイラのミドルシュートがシマオにあたり変化したボールがゴールがクバの下を抜けゴールに。

それが決勝点となったが、まー事故だけど事故じゃない。
みたいな。あれだけ押し込まれ決定機を与えればそれは1つは失点するよねと。
やはり、もう少し相手のビルドアップを妨害し、もう少し相手を動かして保持したかった。
しかし、最終戦もそれが出来なかったのは残念だった。と思う。
大分戦が今年の総決算(陽)ならば、広島戦は今年の総決算(陰)の部分であった。
この2面性(ホームとアウェイという2面性含む)が今年の仙台だったかなーとも思う
内容であった。

最後に

12月09日 渡辺晋監督の退任が発表された。
僕らと渡辺晋氏の冒険はここでおしまい。長い長い旅であったが、非常に楽しく旅だった。
色々このオフに振り返るとして、ここではいったんお疲れ様でした。と。
しかし、最後の試合がこんな内容でいいのかよ。ってなるほど内容が無いよーってなる試合だった。
虚しかった。
とはいえ、この状態になってしまったのは紛れもない事実であってこの内容のあと
来年任せた!!とは言えないのも事実。
とはいえ、この試合は残留を成し遂げプレッシャーから解放されたゲームで色んなものが緩んでしまったかなとも思う。ここまでノンストップで戦ってくれた選手もいるだろうし
まぁこれもサッカーだ。

まずはいったんお疲れ様でした。
そして、渡辺晋氏19年間ありがとうございました。まずはゆっくり休んでください。

↑このページのトップヘ