前節とっておきのタイトルを使ってしまったので今節のタイトルに苦労する(笑)
柏レイソルについて
下平さんを首にして加藤望体制になってから評判が良くない。
どうも決まりごとが無くなかなか大変な模様。
しかし、前節札幌戦を見た限りでは
伊東ー小池の右サイドのユニット及び瀬川ー江坂の群馬大宮ユニットが良かった。
そして、対3バックへの前プレスも良かったので簡単な相手では無い印象。
この試合は中団に位置出来るか残留争いに、なるかの分水嶺。
スターティングメンバー
その他は前節と変わらず。
仙台について
勝ててないゲームが続いてるがまだ目標の5位まで勝ち点差は3なので下を向く時期じゃない。
ただ、気がつけば12位で13位柏と6ポイントマッチだったりする。
このブログ書くまで知らなかった。
下向いても仕方ないしね。上を見続けたいよね。
スターティングメンバー
関口がスタメン復帰。
前半
柏の前プレスと3142の弱点露呈
立ち上がりは柏がゲームを支配する。
柏の前プレスは
仙台の3バックに対して
クリスティアーノー瀬川ー伊東の3枚で同数プレス。江坂が富田を見る。
仙台はビルドアップの出口無く苦し紛れにWB(主に蜂須賀)逃げるがそこでパスコースが無くなりロングボールを蹴らせれ柏に回収される。という状態だった。
さらに仙台は低い位置でのネガティブトランジション時に問題を抱えていて、
中盤が富田1枚(IH2枚が怪しいポジション)になってしまうケースが散見された。
なぜこんな事になるかだが、
- ロングボールを蹴った時にIHがセカンドを回収するため
- セカンド奪われてもIHがFWと連携して4枚で前プレスかけて奪い返すため
という理由でIHは高い位置を取るべきなのだが、ライン押し上げられない状態でのロングボールなのでIHの位置が中途半端になってしまい中盤の3枚が不安定だった。
瀬川のタスク
さらに柏の作りはもう1つトップの瀬川はCFWにいるがタスクはCFWではなくて、実はトップ下に近いタスク。要するに偽9番だった。
ストライカーのタスクはクリスティアーノだったり江坂だったりが担い瀬川の開けたスペースに入り込む。
で、その瀬川は富田脇に降りてきたり、クリスチティアーノの裏を使ったり、板倉の前にポジションを取り伊東ー小池のユニットを助けたりと柏の攻撃に関してかなり重要なタスクをこなした。
10分間に決定機を複数回作り柏の先制は時間の問題にも思えた。
GKのビルドアップ参加
しかし、仙台は11分にビルドアップの形を変更して柏の前プレスを剥がす事に成功。
ここから流れが一転する。
さて、そのビルドアップだが、
シュミットがビルドアップに参加。
平岡、板倉をSB化させ、CBにシュミット大岩とし、ビルドアップ隊を4枚にする。
柏の前プレス隊が3枚なので、仙台のビルドアップ隊が数的優位を保てるので安定してビルドアップが出来るようになった。
例え無理やり前プレスに来られてもシュミットのキックの精度で逆サイドのWBに逃れる事が出来るのは仙台にとってかなり価値のある事だった。
これにより柏の前プレスはただ体力を消耗するだけになり25分過ぎからは完全にギアを落としてしまった。
後半への布石とパワー不足
安定したビルドアップを手に入れた仙台は右サイドから何度もフリーでクロスが上げられるようになる。
さて、右サイドだが、クリスティアーノの守備が軽く前残りも多いので仙台の右はほぼ安定してクロスを上げられた。
ただ、問題になったのはその後の対応。
一発のクロスでは中々決まらないのでクロスのクリアを拾って2次攻撃3次攻撃に繋げる必要が出てくるのだが、
クロスを跳ね返されたセカンドボールにプレスをかけられなく単発で攻撃が終了するケースが多かった。
それはやはりCBや富田の運動量が足りないためだった。
酷暑の中で良い時より運動量が落ちるためら押し込んでもボールの再回収が出来ず単発で攻撃が終わる。
したがって、仙台も完全に流れを掴む事が出来なかった。
後半
後半頭から瀬川に変えて中川を投入。
江坂をトップに中川をトップ下に。
中川投入で攻め手を無くす柏
ぶっちゃけ良くわからなかったし、狙いが出せたかというと、たぶん出せなかった。
想像でしかないが、前半10分までの前で嵌められた状況の再現と富田脇を突いて攻撃しようとの事だったと思う。
ただし、チームとしての狙いでは無く個人の運動量で解決しようとする狙いは流石に雑だったように思う。
一人の運動量で4vs3のビルドアップを防ぐのも無理であり、
また、瀬川のように富田脇を使うことも無くなった。江坂は降りてくる事はあるけどボランチのところまで降りてきてしまい、富田脇での数的優位、位置的優位も作れなくなってしまった。
そうなると柏は右サイドの伊東ー小池のところからしか攻撃は出来ない状態になり苦しい状況になってしまった。
仙台は前半から継続。
さて、仙台は前半に引き続きビルドアップは安定しているので、あとは如何に相手をゴール前に釘付けにしてゴールを奪うかにフォーカスがあたった。
50分からは運動量を上げてセカンドボールを拾いに仙台のターンを続けるようにする。
さらに仙台は前半から継続してクリスチアーノサイドを狙い撃つ。ここは柏は修正無しだった。
51分、57分、そして先制ゴールとなる58分この時間フィニッシュに行ったシーンは全て蜂須賀が絡んでいた。
58分のゴールについて
その中でも58分は狙い通り形。
左サイドから右サイドに展開。そして、蜂須賀と右サイドに流れた阿部で数的同数をつくる。そうする事により、クリスティアーノと阿部の1vs1を作り出す事に成功。
クリスティアーノ寄せの甘いところから阿部がクロス。
そして、本来阿部がいるべきスペースに対して2列目から奥埜が突っ込んで柏CB2枚の間でニアフリックし、ゴールに流し込んだ。
伊東ー小池対策
先制した仙台は守備に走り回り黒子に徹していた関口のインテンシティが落ちきる前に早めに永戸を投入。先手を打つ。
その永戸は66分に久しぶりに見た彼らしい芸術的なアーリークロスを放ち復調の兆しを見せる。
この日左のクロスから初めてシュートまで行ったシーンを演出。
落ちるインテンシティ
しかし、70分以降仙台のインテンシティが落ち、ペナ内に撤退せざるを得ない状況になる。
ただ、この日は磐田戦よりもペナ中で守る事を意思統一出来たため、押し込まれはしたが中盤に変なスペースが開く事は無かった。このあたりなべちゃんが整理しただと思う。
ただし、ペナ中なので事故が起こると即同点なので苦しい事には変わりなかった。
救世主西村
そういう状況で仙台は石原に変えて西村を投入する。
その西村が磐田戦の借りを返す。
ペナ内撤退守備で守っていた仙台だが、小泉から大岩が突進を止めるとセカンドボールを拾った蜂須賀がワンタッチで西村へ。
西村がワンタッチで2人抜いてハーフラインから独走のカウンターを沈めてゲームの行方をほぼ決めると85分にもパクジョンスから西村がボールをかっさらい再び独走。
これはディフェンスに当ててしまいゴールライン前でクリアされるが、驚異なっていた。
柏最後の足掻き
柏は最後に山崎、キムボキョンを投入。
4141でクリスティアーノを真ん中で自由にやらせる。
ところが結局のところ伊東ー小池サイドからしか攻撃出来ず。
ただ、その右サイドにクリスティアーノやキムボキョンが顔を出すので数的優位を作って押し込めるが、ペナ中では仙台が体を張ってゴールを守り4試合ぶりの完封勝利を手にした
最後に
磐田戦から修正が上手くできて、
70分以降強度が落ちてペナ中撤退せざるを得ない苦しい状況になった時にチームとして意思統一出来て磐田戦のように中盤にスペースを空ける事が無かったこと
そして、西村が今日は決めきって勝負を決めた事。
この2点が磐田戦からの修正で、阿部もコンディションが上がってきてこの試合ベストパフォーマンスだったし、安定してる石原、高さのハーフナーがいるので、スーパーサブ西村は良いアイディアかもしれない。
とにかく、自分たちのやり方を信じ抜いてさらにここ何試合か足りなかった細かいディティールを出せた試合になった。
一方、柏はとても厳しいのかもしれない。
後半の交代策もイマイチであったし、チームとしての作り込みも感じない。
今あるユニットで勝負。という感じであった。
また、そうなるとクリスティアーノのタスクは何だったんだろうと。
柏のストロングポイントになれるクリスティアーノを活かせずデメリットだけが出てしまうのはしんどい。残りの期間で作り込めないとJ2が見えてきてしまいそうだ。
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