仙台について

連敗中。しかも、内容もイマイチだが、札幌戦でようやく光が見えた。
この光を結果にどうしても変えたい。なので、この試合は相手どうのこうのよりも
自分たちがらしさを出し結果を出すのが何よりも重要な試合になる

広島について

首位陥落どころか、この試合負けると優勝の可能性が無くなってしまう。
前節の内容はそれほど悪くなかったように思えるが、名波サンたる所以の気持ちアタックで
終盤に2失点し逆転負け。ただ、内容は良かったのでそれを信じてこの試合にもだせるかがポイントとなる

スターティングメンバー

スタメン


前半

広島の442に対して仙台は3142。
椎橋アンカーで位置優位を取りに行く。
これは5月時に仙台はある程度やれた実感があったからだろう。

ただ、お互い勝ててないこともあって、ロングボール主体でリスクを負わないようにロングボール主体の前半になった。

17分以降から徐々にゲームが動き出す

撤退守備352の脆さ


仙台は前プレスという選択は捨てており基本的には532で撤退する守備戦術と割り切っていた。

ただし、その532は固かったとは言えなかった。むしろ、脆かった。

1.3のアンカー脇を使われるパターン。

アンカー脇


2.スライドが間に合わないパターン
スライド


この時に中盤のフィルターが機能せず、広島がチャンスを作るケースが多くなる。
問題はどうやって広島がボールを保持するかだった。
それは、意図的に仙台からボールを奪う事が出来なかったからである。

安定するビルドアップ


広島は2トップ+ボールサイドのSHの計3枚で同数プレスをかけにいく。
ただし、その時に問題になるのはアンカーの椎橋。

椎橋の位置的優位

図のように椎橋に対して稲垣が出てくる。
ただし、ボランチの位置からでてくるので時間がかかり仙台のビルドアップを阻止するには至らない。
また、SHが出てきた後、WBのスペースも奪えていないので広島は仙台のビルドアップを防ぐ手段はなかった。

WBがフリー

44の守備相手になら仙台は押し込んでクロス即回収して2次攻撃3次攻撃につなげる事が出来る。
これは去年44で撤退守備するにひたすら殴れた構造と同じだった。
なので、前半はお互いにボール保持した方がチャンスを作れた。
ただ、ゲームモデルとしてボールを持つ哲学を持っているのは仙台だったから仙台のゲームだったといえるのかなと思う。


後半


前プレスがかからない前半の広島が後半前プレスのやり方を変えてくると予想した。

前プレスをやめた広島


しかし後半は立ち上がりから前プレスをやめた。
だからと言って仙台に対して対抗策が無かった。

パスコース確保


図のようにひし形を複数作成しパスコースを確保する。なので、44で守れない広島。
仙台が押し込み展開が続く。

2トップの前残りと青山起点のカウンター


ただ、一方的にはならなかった。広島にはパトリックのロングカウンターがあったからだ。
広島の2トップが守備タスクを負ず前残りを選択。そこに青山から一発でパスが出ると一気にチャンスになる。

ただ、問題は仙台からボールを奪う手段が無かったので、仙台のミス待ちだったのでそれほど回数は無かった。

先制点はスローインから

66分に試合が動く。
自陣のスローインからだった。広島はそこに圧力をかけるが奪いきれず。
逆サイドの移った中野まで展開する事に成功。
中野にはフリーだったので余裕をもってクロスを送るとハモンが落として石原が美しいボレーで先制。




先制後に広島の前プレスが復活するも前半と同じ形なので仙台のビルドアップを阻止できないので結局仙台に好きなように攻撃されてしまう。
そして、奪えないので仙台のミスを待つしかない状態だった。

椎橋のトラブルとダンに祈れ。


仙台はクローズ処理に入る。富田をアンカーに投入し逃げ切りを図る。
ただ、残念ながら前半に見せた532の脆さは解消されていなかった。
また、途中出場した矢島がボールに食らいつきすぎてスペースを空けてしまうので前半より守れていない状態だった。
しかも、椎橋がダンと接触し途中退場。交代枠は使い切っていたので10人で戦う事に。
かなりしんどく中盤はほとんど機能しなかったが、シュミットダニエルがファインセーブを連発し一点を守り切り逃げ切った。


最後に

仙台はポジショナルプレーが復活する事が出来たのは良かったとおもう。
札幌で見えた光はトンネルの出口だった事を実感し結果に出す事も出来た。
鳥栖戦後はポジショナルプレーがもう元には戻らないのでは無いかとすら思った。
個人的にはものすごくしんどかった。
ただ、心を鬼にして厳しく。
この日の広島のようにビルドアップ阻止する手段が無く、
44の撤退守備に相手にはこの日のクオリティは常に出せるようになりたいとは思う。
まだまだ、僕らが目指す頂は上にある。成長しないといけないわけです。
まだまだ課題はあるんで。

広島は前回5月にやった時よりもルーズでファジーだったと思う。
個々がさぼったり圧力をかけきれなかったりする場面があり気になった。圧縮442をやるチームはこれが致命的なエラーとなる。
これで5連敗なのもうなずける内容だった。そういう意味ではやれた事がやれなくなってもったいないように感じた。


蛇足

なおこの勝利で川崎が優勝決定。2連覇。
川崎はセレッソに負けたので仙台のおかげです。
実は僕が理想としていた形。ね。このお返しは。。。わかっていますよね?笑