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スタメン

前半


問われる鹿島戦の宿題

セレッソの最初の狙いは予想通り鹿島戦で問題になったSBの裏を早速ついてくる。
SBをSHが引き出し、その裏に2トップが落ちてくる。
セレッソの狙いと仙台の対策

これを鹿島にやられ、土居にひたすら殴られたのだが、仙台は1週間できちんと修正。
流れるFWにCBが責任を持って付いて行く。
そして、空いたスペースを残りのCBとSBが絞って埋める事が出来ていたので鹿島戦みたいに守れない。という事にはならなかった。
また、セレッソはSHとSBが大外orハーフスペースの2レーン間の移動のみなので仙台は対応できたというのもある。
鹿島のレアンドロのようにSHが中央のレーンに来ると仙台は対応できなくなったのかなと思った。
ただ、セレッソは鹿島と違い良くも悪くも秩序があってレーンの使い方も決まっているようだった。その秩序はとても美しく、きちんと守られており
立ち位置という意味では仙台よりも整理されていた。
ただ、それが仙台の守備が秩序を保てた一因にもなったのが難しいところである。

ボール保持出来ない理由

立ち上がりから30分まで、仙台はボール保持できずに受け身に回った。
今日は上記で述べたように撤退守備で守れたので失点する雰囲気が無かったが、なかなか決定機も作れなかった。

仙台はボール保持に対して考え方が変化しており、以前ほど持ち続ける事に拘っていない。
持ち続けなくても相手からボールを取り上げればOKだよね。という考え方でいると理解している。
なので、この日もボール保持!!というよりは、
ロングボールを放り込んでセカンドボールを拾う事。

仙台のセカンドボール設計
そして、
相手のビルドアップを前プレスで嵌めてボールを取り上げる事。
この2つを意識して、相手から
もちろん、ピッチが凄く荒れており保持するリスクも考えていたと思う。
ところが、前プレスが嵌らなくてボールを取り上げる事が出来なかった。
そのために、ボール保持出来ずに受け身に回ったと考える。
ハマらない前プレス

この状況でハマらないのに、
ジンヒョンに戻したボールに対してもハモンが無秩序に食らいついてしまうので、余計に前プレスが嵌らなかった。

修正その1

30分くらいから仙台は前プレスで嵌めるのを諦める。
相手の3バック化に対して仙台の前プレスが整理されておらず、無理に前プレスにいったところ剥がされボールを簡単に進められていたためだと思う。
仕方ないので4-4-2の撤退守備に切り替えた。
仙台としては理想を捨ててまずは現実を見ようということの選択だった。
が、結果的にセレッソの攻撃が詰まってしまう。
これによって仙台がセレッソからボールを取り上げる事が出来、
仙台のターンに出来たのは少し皮肉な出来事だったように思う。

後半


修正その2

後半立ち上がり仙台は前プレスを修正して、遂に前から嵌める事に成功する。
修正は行くタイミングと相手の体の向きを考慮していたように見えた。

前プレスの修正

上記のように体の向きを考慮すると、パスの先を誘導出来てそこで奪える。
そういう仕組みであったと思う。
何度も相手に蹴らせてその先で奪って仙台が保持して攻撃出来るようになって押し込めた。

ガス欠と間延びと5バック

ただし、この時間帯は長くは続かなかった。
その理由は3つ。
1つ目は、仙台の運動量の低下でインテンシティが持たなかった事
2つ目は、セレッソが高木とデサバトを投入し、あえて間延びさせることを選んだ事。

ライン間を広げる
3つ目は、上記2つの理由で5バック化を余儀なくされる状況になり、5バック化になると
ロングボールを回収で出来なくなった事

5バック化

この3つの理由があり70分くらいから押し込まれる展開が続いた。
仙台も両SHを交代しインテンシティを取り戻そうとするが、5バック化のデメリットを消す事が出来ず、2トップの孤立が続いた。
孤立するのであれば、2トップで攻撃を完結するためにアコスタ、ハモンのコンビにし、二人に祈る事を選択。
決定機は無かったがシュートまでは行けたので悪い選択では無かったしこれは最善手ではあったと思う。

このままお互いにゴールを揺らす事は出来ず、開幕戦以来のゴールレスドローとなった。

最後に

アウェイで勝ち点1は悪くない結果。
仙台は前節の反省を生かし、しぶとく戦う事が出来た。
そして、新戦力のクバもミスなく仕事を完璧にこなし、
ビックセーブも2つあり仙台を救った。
アコスタも短い出場ながら今後に期待を感じさせる出来であった。
これから時間が経ちなじめばもっと良くなるであろう。この辺りは期待感したい。

仙台がボール保持出来なくなっているのは、僕はあまり気にしていない。
TPOに応じた振る舞いだと感じたためである。
問題なのは、前半から前プレスの整理は出来ていなかった事だと考える。
分析が甘く想定外だった事もあるかもしれないし、選手がルールを守れなかったからかもしれない。そこは現場でしかわからない事であるが、上を目指す以上整理は必須である。
そこが嵌ればまた、仙台が保持する時間は増えると考えている。
とりあえず、ここでひと休止。一週間休みがあるので休養と戦術の整理として
もう一段上のステップを目指したい。