スターティングメンバー

スタメン

前半


湘南のゾーン守備

湘南はスタート3-4-2-1でスタート。
ただし、簡単に5-4-1にはならない。
湘南は羨ましい事にゾーン守備がきっちりと落とし込めているように見えており、5-2-3という立ち位置をとり中央3レーン封鎖が出来るチームである。

湘南の守備の狙い

この試合でも、5-2-3で3レーン封鎖前線の3の背中でボランチへのパスコースを消す事が出来ていた。
良く考えれば去年ルヴァン決勝のマリノス戦においてもこの立ち位置をとりマリノスを苦しめていたのは記憶に強烈に残っている。

空中は閉鎖出来ない

たぶんですが、仙台はこのゾーン守備をわかっていたのだと思う。
なので、この日はボランチ経由での地上戦ではなく、最終ラインからのロングボールで
湘南の1列目、2列目を突破しようと試みた。
立ち位置をとって中央3レーンを封鎖していてもそれはあくまで地上のお話。
当たり前だが頭上は封鎖出来ない。

ロングボール大作戦

その発想は良かったのだが問題なのはそのロングボールをどういう意図で蹴るのかということ。
最終ラインの裏へ蹴るのか、長沢の高さを使うのか、石原に背負わせるのか、サイドにいるジャメのところを使うのか。
徹底されていなかったように見える。
また、セカンドボールの拾い合いもボランチの立ち位置が良く中々拾う事が出来なかった。
なので、ロングボールからはシュートまで行く確率は低かった。

もちろん、湘南も思ったようにボールを誘導して前で奪えないので嫌だったのかな。と想像する。
したがってロングボール作戦は失敗とは言えないのだが…

仙台の決定機を整理する

さて、仙台の決定機は1つ。
37分の永戸のシュートがポストに嫌われたシーンである。
巻き戻してみるとこれは、ロングボールでは無く平岡からのスキップパスでジャーメインに通ったところである。

仙台の決定機

相手の立ち位置を見てこういう攻撃が出来る。ただし、この再現性は無く。というより、狙わなかった。狙う選択しを持たなかった。でも、仙台はこういう攻撃が出来るので、
猶更ロングボール一辺倒はどうだったかな?と思ってしまうのである。

後半


WBの裏を狙うようになる仙台

狙いが不明確だったロングボールを意図をもって出せるようになる。
それがWBの裏である。

後半の狙い

図のようにWBの裏へロングボールを供給して、
そこでキープしてからのレーン攻撃が出来るようになる。
前半からこのように狙いを明確化出来ていれば愚痴も少なかっただろう。

仙台は相手を見ながら地上戦へ

湘南は野田に代えて菊地を投入。
この辺りから湘南は5-2-3の守備から5-3-2の守備に変更。ロングボールを嫌がったというのとが1つ。

5-3-2

そして、もう一つが湘南の攻撃の狙い。サイドにオーバーロードだったと思う。
ここは次の章にて詳しく書くことにする。

で、何が重要かというと、こうやって微妙に立ち位置を変えてきた湘南を見て
仙台もちゃんとロングボールだけじゃなく、ボランチ経由しての地上戦が出来るようになる。

仙台の変化

だから、仙台はやれる子なのですよ。
というのを見せた時間帯で先制点を取れたことも良かったと思う。
(カウンターだったけれども)

同点弾を振り返る

湘南の狙いを最後に纏めてこのゲームを締める。
先ほど言ったように湘南は後半少し立ち位置を変えた。
後半攻撃では、ワンサイドにオーバーロードするような形で一つのサイドに人をかけて仙台を混乱させる作戦だった。

オーバーロード

仙台は残念ながらエリアを守る意識が薄く人を見る事が多いので、
このワンサイドアタックに対して同じように同数を保つように人をかけてしまう。
しかし、そうすると、中央ががら空きになってしまう。
そして、同点ゴールはそのワンサイドアタックから中央展開。
そして、フリーになっていた金子が素晴らしいミドルを打ち同点となった。

最後に

勝ちたかった。内容がどうのこうのというよりも順位的に置かれている立場的に勝ちたかった。
もちろん、その逆も正しくて、この試合絶対に負けてはいけなかった。
そういうゲームで勝ち点1を得た事が良かったのか。
それとも、勝ち点3が取れなかったと嘆くべきなのか。評価がとても難しい試合である。

そして、前半の試合運びをどう評価すべきなのか。難しいところ。
僕は少し愚痴ってしまったわけだが…
ただ、相手の狙いを外せた事は評価すべきだとは思う。
そして、後半はちゃんと立ち位置の攻撃をして先制したので仙台は狙い通りだったのかな。
ただ、やっぱり、守備でスペースを守れない事が失点を生んでしまったな。という感じ。
課題は変わらない。そこは粛々と修正するだけ(修正出来るのかは不明だが)
ま、次の試合がやってくる。またしても6ポインター。鳥栖。
この試合勝ち切ってモヤモヤを払拭してほしい。