スターティングメンバー

スタメン

前半


中央3レーン封鎖から大外誘導

仙台はこの日久しぶりに5バックを採用したが、撤退して541で人海戦術で守るわけでは無かった。
この日の狙いは前から神戸に圧力をかけていき前で奪ってショートカウンターだったのだと思う。
この日は5-2-3で3トップで中央3レーン封鎖。
大外へ誘導する。大外に出すとWBが食いついて奪ってショートカウンターという狙いだったと思う。

3枚で中央閉鎖

それは15分まではある程度うまく行ったと思う。あくまで15分まで…

523で中盤空洞化と失点について

その発想は面白かったし、うまく言ってたので関心もしていたが、
やっぱり中盤2枚になっているのが気になっていたがその不安は的中する。

藤谷が低い位置まで落ちてくる。そこに永戸がついていけず。
楽々1列目を突破すると2列目は2枚しかないので、簡単に突破される。
結果最後の5バックで跳ね返すシーンが多くなり押し込まれる。
なお、仙台の蜂須賀サイドは人に付く意識が高く、低い位置でも酒井についていく。
なので、蜂須賀サイドでやられることは少なかった。

神戸の改善

しかし、それを利用され得点につなげられる。
失点のシーンは酒井が高い位置をとり、蜂須賀を低い位置でピン止め。
空いてる大外のスペースにイニエスタがフリーで受けボールを運んだところからだった。

得点の動き

という感じで右はうまく言ってたように見えたが、その人に付く意識を利用された形となった。

ボール保持について

あと、相手を押し込めば、WBが高い位置とれて仙台のやりたいことがもっとやれたんだと思うが、保持が良くない。押し込むどころか神戸の2列目でひっかかる事が多かった。

神戸は即奪取はせず5-4-1で撤退するのだが、この2列目が突破出来ない。
仙台のボランチが有効な動きが出来ないのと、3トップが最終ラインに張り付きすぎる。

前半の保持

なので、仙台はうまくボールを運べず神戸に奪われる。
せめて、ボール保持でうまくいって押し込めれば非保持もうまくいったんだと思うが…
保持ー非保持が連動していてる事を知らされる前半だった。

後半


ボール保持での修正

さて、仙台の保持を修正する。
3バックの両翼がハーフスペース1トップ脇に立ち位置をとり、ビルドアップ、トランジションに有効な位置取りをする。

後半のビルドアップ

また、関口が降りてきて、中盤4の間に位置してボールを引き出し、久しぶりの左の魔法陣グルグルを発動したりと雰囲気はあった。

左の作り

それでも足りないものとトドメの失点

しかし、結果に結びつかない。
足りないのは、ライン上で受けターンしラインブレイクしたり、
3列目から飛び出してDF-MF間で受けるような選手が足りなかった。また、途中出場で左ウイングに入ったハモンがボール保持時に有効な立ち位置をとれず、仙台の左サイドから再び前進できなくなったのも大きかった。

そんなことをしていると、ヴェルマーレンからのロングボール一発で失点してしまう。
この失点はシマオをビジャで引き出し、ビジャを囮にその後ろを古橋、小川で狙う。
という狙いがぴったりとハマったシーンだったと思う。
平岡がのポジションが悪く、シマオが飛び出しかぶってしまった事で、
ジョンヤVS古橋、小川の1対2にの形になってしまい決定的な2失点をしてしまった。

後半は、前半より保持が良くなった事により決定機も増えたし、神戸のロングボールも増えてイニエスタの頭の上を超えるボールが増えたので仙台のペースになりつつあったのは事実だと思う。
思うのだが、そのロングボールで失点してしまったのは残念だけど、実力差なのかなと思う。
もし、このロングボールの狙いが神戸の狙い通りだとするならば、ロングボール蹴らしても神戸は余裕があったのだろうし慌てさせるところまでいかなかったということだった。

ということで、完敗であったことを認めなければならないんだと思う。


最後に

シーズンも終盤になって今年の足りないところの象徴みたいな試合になったのかなとは思う。
だけど、それでも、安易に撤退せず勇敢に中央3レーン閉鎖から嵌めていく。という新たな仙台を見せてくれたのは、監督の意地だったんだと思う。
今年シーズン前に前から行きたい。と語っていたが中々実現できない中でこの終盤でトライした。結果は出なかったかもしれないけれどその心意気というのは来年以降に繋がると思う。

まだ4試合残っている。そして、清水、G大阪と順位が近いチームが続く。
この負けを引きずるわけには行かない。
再び立ち上がって清水用に戦術を仕込んでほしい。
僕はこの神戸戦のチャレンジにワクワクしたのだ。確かに足りなかったとは思う。
だけど、ワクワクしたのだ。それを清水戦でも感じさせてほしい。
そして、そのワクワクを生で見られる事を今から心躍るのである。