2018年03月

442で全てを殺すマンになりたい清水
仙台はご存知442絶対殺すマン。
そんな対戦

清水について

前節(札幌戦)

前半は札幌の343の3バックに対して2トップ+サイドハーフで前プレスをかけるものの、
札幌のDH駒井の所がビルドアップの出口となり前プレスを外され苦しい展開。しかし、後半は前プレスを辞めて、2トップにDH2枚を見させる形に変更。
これで札幌は前進できなくなり、清水の逆転勝ちだった。

今節のスターティングメンバー

LINEUP111521564680709

前節と変わらない。これがベストなのかなとは思う。
デュークの所が石毛という選択もあるんだろう。ただ、怪我で離脱中とのこと。

仙台について

前節(神戸戦)

面倒くさいので下記を見てください。

ただ、ルヴァンで板倉が怪我し離脱。
そこの穴を埋めるのは誰か?

今節のスターティングメンバー

LINEUP111521564798585

と言うことで板倉の代わりはジョンヤが入りリーグ戦初先発。
クリスラン対策でもあるのかな。とは思います。

前半

清水の狙い

まずは、清水の守備を整理する。
というのも今年の清水は守備から入ってボールを奪い、ポジティブトランジションで優位に立って殴りきるため。
なので、ビルドアップの仕組みを押さえるよりも守備の狙いを押さえた方が清水の全体像が見えてくる。

清水の守備

札幌の後半と同じ戦い方。
前プレス行かず、
  • 2トップで仙台のCH2枚を見る。
  • ボランチは立ち位置を意識しながらシャドウを見る
という守り方。
20分まではこれがハマって何度もポジティブトランジションを発生させる事が出来た。

清水のアクセント

清水は攻撃時、アクセントが2つあった。
それは442と343の噛み合わない部分をうまく使うとというもの。

まず1つがサイドハーフのポジション。

サイドに張るとWBで見られちゃうので、
少し中に入って仙台CH横にあるスペースを使う。
ここだと誰にも捕まえられずフリーになるので、狙っていたポジションだった。
デュークはあまりやっていなかった。
金子は物凄く分かり易かった。

ちなみに金子のエル・ゴラッソもこのポジションから生まれている。

2つ目は仙台を押し込んだ時、サイドバックからのアーリークロス爆撃。

仙台を自陣に押し込むとサイドバックがフリーになる。
(仙台のWBはサイドハーフを見ないといけないため)
シャドウがここまで戻るのは流石にしんどい。
そこからクリスランめがけてクロス爆撃。
というのも用意されていた。
ただ、こっちはゴールを揺らすまでには行かなかった。

得点の場面を振り返る

得点の場面は金子がスーパーだった。
と言うことで終わらせるには勿体無いほど、
清水の狙いが凝縮されていた。

スタートは北川が奥埜からボールを奪ったところ。

北川が奪ったというのは
まさに、仙台のCHに2トップを当てる。 
が出た場面である。
左サイドで運んで北川が逆サイドに広げるとボランチ脇でフリーになった金子。
というまさに清水の狙い通りのゴールだったと思う。

仙台の修正

外外からボールを運ぶ 

と言うことで仙台は20分間清水のやりたいことをやられてしまった。
しかし、徐々にその仕組みに気が付き20分からボランチを経由しない、
3バックからWB→クロスという外外からの形で相手のゴール前に圧力をかけていく。
また、シャドウもサイドに開いて清水のボランチから少し離れたところでボールをもらうことにする。
こうして、サイドから押し込む事が出来る。さらに、
35分から閉じられていた真ん中も使えてくるから面白い。
こうして、仙台が押し込む事に成功。
ただ、清水の考え方としてサイドはやらせても中央で跳ね返せればいいよね!
というのがあって最終ラインでクロスを跳ね返され決定機はそれほど作れなかった。

後半

清水の修正

真ん中で跳ね返せてるからオッケーとは実は考えてなかった清水。
やはり、仙台にボールを握られ押し込まれるのは嫌だった。

清水の前プレス

仙台は札幌と違い3CBがビルドアップの出口となれるので2トップがCHを見る形にするとボールを運ばれてしまう。

なので、そこを札幌戦の前半戦のように2トップ+サイドハーフ1枚で前プレスをかけて、ビルドアップをやらせなかった。
60分まで仙台は圧力を受けビルドアップが窮屈になり押し込む形が少なくなった。

仙台の前プレス対策

しかし、仙台も対策はあってGK関をビルドアップの出口として使う。
清水のビルドアップ迎撃隊は3枚。
仙台のビルドアップは関を入れると4枚。
ここで数的有利を作る。これが仙台の対策。
効果的で再び押し込めるようになる。
さらに、富田より前でプレー出来る野津田をCHに落とし、考えて走れる西村を投入し、
再び仙台が圧力をかける時間帯になる。

野津田ボランチ

実はこの野津田ボランチは試合後ツイッターで盛り上がったので、少し意見を書いておこうと思う。
野津田ボランチにすることにより
清水の2CBと2DHの中央固めている四角の外から圧力をかけたいと言うことがあったと思う。

あと、組み合わせについては
組み合わせは野津田ー奥埜がやはりベスト。
ただ、やっぱりフレキシブルに対応出来るのは奥埜ー富田だと思う。
なので、点をとるオプションとして野津田ー奥埜の今の形で良いと思う。

仙台の同点ゴール

また、阿部の同点ゴールも一見すると野津田のシュートミスが偶然西村へのパスになり、ラッキーな同点弾にも見えるけど仙台の狙いが凝縮されていた。

まずは同点ゴール前の押し込んだビルドアップは関のロングボールだった。

そこからCKか2つあり、
野津田が2DHの前でフリーになってミドルシュートを打てた。このフリーになれたのも野津田をCHに下げたためでシャドウならフリーにはなれなかった。
そして、その先には考えて走れる西村がいた。それはきっと偶然ではなくパスを貰うポジションを動き続けた結果だと思う。
と狙い通りなゴールだったように思う。

シャドウにジャーメイン

ただ、シャドウにジャーメインを置いた事が自分の中で消化出来ていない。
神戸戦効果があったようにジャーメインをトップに置いて石原シャドウの方が効果があると思うのだがそうしなかったのは何故だろう。
ここだけ良く分からなかった。

結局お互い譲らず1-1の引き分けとなった。

最後に

清水は12年の仙台のような442中で跳ね返すマン+ポジティブトランジションで攻めるだった。
就任3ヶ月でここまで仕込むヨンソンは流石。
ただ、交代選手がタスクをこなせていないのがきつかったように感じる。
もう少し交代選手が役割をこなせればやりようがあったかなぁと。
交代枠も1つ残した状態だったわけだしね。

仙台は勝ち切りたかったなぁー。という試合だった。
清水の策にもキッチリ対応し自分たちの土俵で戦えたのに同点止まり。ここを勝ち切るのにはというのは、なんとなく見えている。
長崎戦まで時間が開くのでここで1つ整理して怒涛の15連戦に突入となる。
まだ無敗。これを伸ばしていこう。

で、締めたみたい感じだけど長崎戦。
今年初めて立ち位置で有利なところを作れないミラーゲームになる。
もしかしたらマンツーマンで来るかもしれない。という相手。
去年は尽く苦手としてきた戦い方。
ここを勝てば今年はやっぱり違うよ!という証明になるので是非頑張ってほしい。

特別であって特別で無いそんな試合。

仙台について

前節(東京戦)

3421で入ったもののハマらなくて後半から3142に変更し勝利を掴んだ。
なお、ミッドウィークのルヴァン杯は大岩以外の10人を入れ替えたためこの試合への影響はあまりなさそう。

スターティングメンバー

LINEUP111520760674954
3142を採用
この理由は後ほど書きます。

神戸について

悩める神戸。今年未だ未勝利。
バランスが取れていないように見える。

前節(清水戦)

2-4での敗戦。
一度追いついたもののバランスの悪いサイドのスペースを付かれ2失点。
4123を採用しているが、ボールを持った時にアンカーが下がり343となる。
可変システムなので、トランジション時にサイドのバランスが悪いので、今節どう修正するかが鍵

スターティングメンバー

LINEUP111520760878395

大幅なテコ入れ。シンプルな442に変更。
三田がやっとボランチで先発。
可変しないことで、バランスの悪さもを解消。この試合のポイントの1つだった。

前半

嵌まらない仙台の狙い

さて、仙台が3142にした狙いを整理すると
  • フリーマンのポドルスキを富田で捕まえる
  • 全体を対面させて、ポジティブトランジションの回数を増やしカウンターで優位にたつ
この2点だと思う。

神戸が4123と343の可変システムでネガティブトランジション時に問題を抱えており、致命的なスペースが出来るのでそこを付くと言うことだったと思う。

しかしながら、この試合神戸が442で可変せずトランジション時にスペースが出来ないので仙台の狙いが嵌まらなかった。

それでも中盤に落ちてくるポドルスキを富田で捕まえる事には成功し、神戸にチャンスは作らせなかった。

3142の課題

しかしながら仙台もチャンスがなかなか作れなかった。
これは柏戦でも説明した3142の副作用である。
  1. 中央が2-2になるのでうまくハーフスペースを使えない
  2. 相手の4-4に対して仙台も4-2になり対面になってしまうので攻撃時にギャップが作れない
となり、仙台もうまくフリーな選手を作れないのでチャンスを構築できなかった。

神戸の先制点

お互いチャンスを構築出来ない中、
神戸が少しづつゲームを動かす。
15分過ぎから前プレスを開始。
仙台のビルドアップ隊に対して2トップ+サイドハーフで前プレスを始める。
仙台の前は捕まっているのでどうしても窮屈になってボールロストするケースが出てくる。
そんな前置きがあって、27分に三原の先制点が生まれる。
先制の場面も前プレスで平岡がパスコースを限定され苦し紛れに野津田に出したところを三原に奪った流れでの得点だった。
しかし、この得点以降神戸はシュートを打ててないどころかチャンスを作り出さない。

前プレスが嵌ってただけにこれを繰り返せばよかったのだか、この先制点後やめてしまう。理由はわからない。

後半

仙台の修正

さて、先制されチャンスもほとんど作れなかった。
スペースが空かないなら自分でスペースを作れ!と言うことで、
後半頭から3421にシステム変更。
これでシャドウがハーフスペースを使えフリーになるシーンが増え、スムーズなボール回しが出来るようになった。
シャドウに対して神戸のサイドバックが中に引っ貼られるので大外が空く。
その大外からクロス爆撃が出来るようになる。
しかし、神戸もペナ中で跳ね返し続ける。

仙台の加速その1

システム変更により押し込む事に成功した。さらにこのながれを加速させるために富田に変えて西村を投入する。
富田は守備時には仙台に利益をもたらせてくれるが、どうしても展開力に欠けるので負けていてかつ相手を押し込めた状況ならば、野津田ー奥埜で殴った方が良いという判断だと思う。
これが正解だった。
この交代で仙台が押し切るか神戸が守りきるかというゲーム展開になった。

仙台の加速その2

中で跳ね返し続ける神戸に対してさらに圧力を高めるために、
古林に変えて菅井
阿部に変えてジャーメイン
を同時に投入。
渡部と勝負し頑張っていたが、なかなか厳しかった石原を1列下げる。
渡部に対してジャーメインでフィジカル勝負出来るようなり、石原も下がり、渡部から逃げたことにより彼の強さが目立つ機会が多くなる。
そして、この交代が同点弾の決めてだった。
86分に菅井のクロスをジャーメインが潰れチョン・ウヨンをフィジカルでねじ伏せた石原が押し込み同点。
逆転を狙うがちょっと焦ってしまい丁寧な攻撃ができなかった事
そして、神戸がウェリントンを入れて前で起点を作れるようになったこともあり押しきれず。
1-1のドローで終了となった。 


最後に

神戸がまさか442でバランスを取ってくるとは思わなかっただろう。しかも、その中で先制される厳しいゲームだった。
その中で同点に追き勝ち点1をもぎ取った。
もぎ取れたのは、
今節もシステム変更があり、
また、切れるカードも去年より効果のあるものだったからだろう。
仙台の充実を感じるゲームだった。

もちろん上位を目指すならここを勝ちきらないといけない事も忘れてはいけない。

神戸は4123でボールを持つことに拘るのかと思ったが442でまずは勝つことを優先してきた。驚きであり予想しないものだった。

先制も出来たし、後半も単発ながらハーフナーにロングボールを集めてセカンド拾ってシュートまでは行けていた。
これが逆転されなかった1つの要因でもあると思う。
ただ、ハーフナーが変わって起点が出来ず防戦一方となってしまっていた。
やはり勝ち切るためにはもう少し攻撃の部分を整理する必要があったと思う。
個の力は高いので442で役割を整理していけばそこそこ勝てるだろうとは思う。
ただ、チームとしてそれでいいのかは分からないけれど。

仙台は次節清水とのゲームとなる。
予想通りヨンソンは清水で力を発揮しており前半良くなくても、後半の修正でなんとかしてしまう強さがある。
渡辺さんとヨンソンの頭脳戦は今から非常に楽しみである。

また、例に漏れずルヴァンは書きませんよ。

FC東京について

前節

1節浦和戦は1-1の引き分け。
パスが足元ばかりでほとんどチャンスは作れず。唯一の決定機を東が決めたのみ。
ビルドアップからラストパスまで高萩が行う。残念ながらあまり参考にならないゲームだった。

今節のシステム

4-3-1-2
LINEUP111520169657302

前節とは同じなのか違うのかよくわからない。それほど高萩のポジションは上下に動いていた。

ただ、仙台戦は高萩がビルドアップに加わることは無くバイタルエリアでの仕事に限定していた。


仙台について

前節

3-1-4-2というオプションを見せて今年の戦術の幅を見せた試合だった。

今節はどちらの採用の可能性があったと思う。

今節のシステム

3-4-2-1
LINEUP111520170711821


このシステムの噛み合わせが前半のキーになることになる。
続きを読む

↑このページのトップヘ