僕たちは進化している。
間違いなく。
仙台について
現状
連戦の中2連敗中。
怪我人と疲労でタスクをこなせる選手が少なく、なかなかしんどい。
特にCHのタスクのところで前節苦労した。
そのCHにはこの試合、リャンと板倉が入るという話が出ていて前節からのアップデートがあるのかが焦点になりそう。
スターティングメンバー
2CHの予想だった。ただ、蓋を開ければ
3142、4123、3421などなどかなり流動的。
たぶん1番時間が多かった3142で表現してみました。
札幌について
現状
7戦無敗。
ミシャ式だけれども、その中で相手への対策そして、セットプレーとミシャ式に今まで足りないものを補っている感じ。
不滅のミシャ式恐るべし。
スターティングメンバー
石川が先発となった。
前半
お互い343と普通に行くとミラーになるのでそれを嫌がった。
ミラー回避札幌編
と言うことで札幌は343からミシャ式の変化。415 に変形。下がるのは福森。これで仙台の343に対してギャップを作ろうとした。
仙台の対ミシャ式
しかし、ミシャ式の可変は分かっていて対策を練っていた。
福森にはジャーメインがマンツーマンで付く。変形後のSBにはシャドウが対応する。
キムミンテがルーズになるが、そこはミンテのビルドアップ能力が低いと見ていたのかもしれない。従ってミンテにはリャンが行けるなら行く程度だった。
中盤の宮沢には野津田が見る形。
なお、5トップにはそのまま5バックをぶつけていた。
このミンテ以外をほぼマンツーマン見る事で札幌のビルドアップを殺した。
実際都倉へのロングボールしかボールを進める事は出来なかったように見えた。
ミラー回避仙台編
この試合の本題。
仙台のミラー回避だが、かなり流動的だった。
システムで表すと
343
3142
4132
を使い分けていて、さらにこのシステムの中で選手たちのポジションは
菅井CB、SB
板倉アンカー、CH、CB
リャンCH、SB、シャドウ
中野CH、WB
野津田CH、シャドウ、アンカー
と目まぐるしくポジションが入れ替わった。
これは結局中盤の優位性を保つため。優位な立ち位置を作り出すためにやっていた事だと理解している。
で、これだけ選手が動いてるのに秩序が守られている。それは何故か。
基本は5レーン理論
カオスな状態にならず秩序が守られているのは5レーン理論の応用であるからだろう。
渡辺監督が言ってるように、ピッチを縦に5つに分けて同じレーンに2人重ならないように配置する。
これの応用なので、ポジションでいうと前述したとおり複雑になるのだが、結局は前の選手が大外使ってるから一列ズレてハーフスペースを使う。
ハーフスペース使うってなるなら一列ズレて中央使う。とズレが波紋のように伝わって秩序を守っていた。
ただ、リャンはどこまでさがっていいのか、恐る恐るだったけれど破綻はしていなかった。
重要なのはディティール
これほど戦術的に仙台が上回ってたいたのに、先制を許す格好になった。
それはプレーのディティールの差だった。
要するに仙台の3つのミスと札幌の奇襲という要因から仙台ゴールを揺らす事になった。
仙台の3つのミス。
まずは永戸のなんでもない自陣でのパスミス。
関の弾いたところ。
そして、福森がフリーで待ち受けたところだった。
ところで、この時進藤がフリーでクロスを上げていたり、福森がフリーだったのには理由がある。本来なら仙台が捕まえてたはずの選手が捕まっていなかった。それは、この時札幌は343のままでボールを握っていたためだと思う。
ここまで福森はジャーメインが見る形だったが流石に自陣までついていくわけには行かずフリーとなっていしまった。
この失点後も仙台がゲームを支配する流れだった。札幌はアンカーでビルドアップ担当の板倉に蓋をしたかった。しかし、蓋をする方法が見つからないまま前半を過ごした。
後半
札幌としては前半無失点だったものの仙台に支配された札幌は立ち位置を変更する。
板倉対策
後半頭から三好に変えて兵藤を入れる。
これは板倉対策だった。
守備時に5212と兵藤がトップ下に入りマンツーマンで見る事を選択し板倉に蓋をしに行った。
嵌らない対策
しかし、その対策は嵌まらなかった。
それは仙台が343に戻したからである。
後半頭から石原と蜂須賀を入れて343に戻したのだ。
343に戻したのは単に複雑なことを辞めて力強く前に圧力をかけ点を取りに行くということだったと思う。
この5212はどうしても中央に選手が寄ってしまうため仙台はハーフスペースと大外から余裕を持ってボールを運ぶ事が出来た。
同点弾について
そんな仙台だが、後半頭から同点にしゲームを降り出しに戻す。
ただこれは、前述のシステム変更が起因というよりも、石原と西村の個人能力で奪ったゴールだった。
石原のポストも素晴らしい技術、そして、西村のドリブルからのシュートも見事だった。
仙台の343に対するミラー守備と右サイドの強化
さて、57分菅に変えて宮吉を入れる。
これで札幌は343に戻す。
宮吉がシャドウ
兵藤がボランチ
福森が左CB
石川がWB
となる。これでまずは343の仙台とミラーにすることで仙台を捕まえる。
それともう一つ福森の左CBから右サイドに一発で展開。そこから宮吉と駒井が絡んでクロスを上げ決定機を作り始める。
60分から70分は札幌がゲームを支配した時間だったし、この時間帯札幌にいつ点が入ってもおかしくないそんな時間だった。
ミンテの退場と未熟な仙台
70分すぎにミンテが抗議(?)で2枚目のイエローを貰い退場。
札幌が1人少ない状態になり60分以降札幌が支配していた時間に終わりをつげる。
札幌は同点でも良いということで都倉に変えて早坂を投入。チャナティップのワントップ。
531で守り重視にする。
しかし仙台が攻め急ぐ。
CH2枚が攻め上がり6トップに近い状態になったところに常田が不用意な縦パスをカットされ、このネガティブトランジション時の守備隊形が酷くボールホルダーに一度も圧力を与えられぬまま失点してしまう。
このあたり未熟である。
しかし、ここから仙台は慌てなかった。札幌は1人居ないのだから立ち位置有利は必ずとれると丁寧にパスを回し始めた。
その結果ラストプレーのCKを大岩が合わせて同点に追いついて試合終了となった。
最後に
前半仙台は別次元に行ったような気がした。
それほど流動的で驚いた。
しかも、カオスな状況を作らなかった。
ちょっと恐る恐るな場面があって慎重だった分点が入らなかったかなぁと思う。
でも、完璧だった。
僕もこの動きを完全に理解出来ていない。
従って、もう一度整理して書き直したいとは思う時間があればだけれど…
後半は343に戻し結果的に2点とったけれど、あまり良くなかった。やはりこのシステムで板倉はまだまだで機能したとは言えない。
それでもセレッソ戦より良かったけれど。
退場のシーンはその前の石川のファールを正しく取っていれば数的同数でやれたので、色々勿体無い判定となったとは思う。