2019年08月


スターティングメンバー

スタメン

前半


湘南のゾーン守備

湘南はスタート3-4-2-1でスタート。
ただし、簡単に5-4-1にはならない。
湘南は羨ましい事にゾーン守備がきっちりと落とし込めているように見えており、5-2-3という立ち位置をとり中央3レーン封鎖が出来るチームである。

湘南の守備の狙い

この試合でも、5-2-3で3レーン封鎖前線の3の背中でボランチへのパスコースを消す事が出来ていた。
良く考えれば去年ルヴァン決勝のマリノス戦においてもこの立ち位置をとりマリノスを苦しめていたのは記憶に強烈に残っている。

空中は閉鎖出来ない

たぶんですが、仙台はこのゾーン守備をわかっていたのだと思う。
なので、この日はボランチ経由での地上戦ではなく、最終ラインからのロングボールで
湘南の1列目、2列目を突破しようと試みた。
立ち位置をとって中央3レーンを封鎖していてもそれはあくまで地上のお話。
当たり前だが頭上は封鎖出来ない。

ロングボール大作戦

その発想は良かったのだが問題なのはそのロングボールをどういう意図で蹴るのかということ。
最終ラインの裏へ蹴るのか、長沢の高さを使うのか、石原に背負わせるのか、サイドにいるジャメのところを使うのか。
徹底されていなかったように見える。
また、セカンドボールの拾い合いもボランチの立ち位置が良く中々拾う事が出来なかった。
なので、ロングボールからはシュートまで行く確率は低かった。

もちろん、湘南も思ったようにボールを誘導して前で奪えないので嫌だったのかな。と想像する。
したがってロングボール作戦は失敗とは言えないのだが…

仙台の決定機を整理する

さて、仙台の決定機は1つ。
37分の永戸のシュートがポストに嫌われたシーンである。
巻き戻してみるとこれは、ロングボールでは無く平岡からのスキップパスでジャーメインに通ったところである。

仙台の決定機

相手の立ち位置を見てこういう攻撃が出来る。ただし、この再現性は無く。というより、狙わなかった。狙う選択しを持たなかった。でも、仙台はこういう攻撃が出来るので、
猶更ロングボール一辺倒はどうだったかな?と思ってしまうのである。

後半


WBの裏を狙うようになる仙台

狙いが不明確だったロングボールを意図をもって出せるようになる。
それがWBの裏である。

後半の狙い

図のようにWBの裏へロングボールを供給して、
そこでキープしてからのレーン攻撃が出来るようになる。
前半からこのように狙いを明確化出来ていれば愚痴も少なかっただろう。

仙台は相手を見ながら地上戦へ

湘南は野田に代えて菊地を投入。
この辺りから湘南は5-2-3の守備から5-3-2の守備に変更。ロングボールを嫌がったというのとが1つ。

5-3-2

そして、もう一つが湘南の攻撃の狙い。サイドにオーバーロードだったと思う。
ここは次の章にて詳しく書くことにする。

で、何が重要かというと、こうやって微妙に立ち位置を変えてきた湘南を見て
仙台もちゃんとロングボールだけじゃなく、ボランチ経由しての地上戦が出来るようになる。

仙台の変化

だから、仙台はやれる子なのですよ。
というのを見せた時間帯で先制点を取れたことも良かったと思う。
(カウンターだったけれども)

同点弾を振り返る

湘南の狙いを最後に纏めてこのゲームを締める。
先ほど言ったように湘南は後半少し立ち位置を変えた。
後半攻撃では、ワンサイドにオーバーロードするような形で一つのサイドに人をかけて仙台を混乱させる作戦だった。

オーバーロード

仙台は残念ながらエリアを守る意識が薄く人を見る事が多いので、
このワンサイドアタックに対して同じように同数を保つように人をかけてしまう。
しかし、そうすると、中央ががら空きになってしまう。
そして、同点ゴールはそのワンサイドアタックから中央展開。
そして、フリーになっていた金子が素晴らしいミドルを打ち同点となった。

最後に

勝ちたかった。内容がどうのこうのというよりも順位的に置かれている立場的に勝ちたかった。
もちろん、その逆も正しくて、この試合絶対に負けてはいけなかった。
そういうゲームで勝ち点1を得た事が良かったのか。
それとも、勝ち点3が取れなかったと嘆くべきなのか。評価がとても難しい試合である。

そして、前半の試合運びをどう評価すべきなのか。難しいところ。
僕は少し愚痴ってしまったわけだが…
ただ、相手の狙いを外せた事は評価すべきだとは思う。
そして、後半はちゃんと立ち位置の攻撃をして先制したので仙台は狙い通りだったのかな。
ただ、やっぱり、守備でスペースを守れない事が失点を生んでしまったな。という感じ。
課題は変わらない。そこは粛々と修正するだけ(修正出来るのかは不明だが)
ま、次の試合がやってくる。またしても6ポインター。鳥栖。
この試合勝ち切ってモヤモヤを払拭してほしい。


スターティングメンバー

スタメン

前半


3-1-4-2という奇襲

さて、仙台3-1-4-2でこのゲームで入った。
監督は立ち上がりの関口怪我の中断期間で整理されたといってましたが、
実際は13分くらいまでは仙台がボール保持する展開になったかなとは思う。
さて、何で4-4-2ではなく3-1-4-2なのか。というお話からする。

たぶん狙いはハーフスペースというか、SB-CB間をどうやって使うか。
というところがキーなのだと思う。
4-4-2の場合SHが中に入って使うのだけど、対川崎だと押し込まれ押し込まれSHが最終ラインにはいって5バックの時間が多くなる。
そうすると、出ていくのに時間がかかり、SB-CB間を上手く使えない。
しかし、3-1-4-2であればCHがSB-CB間を突けることが出来る。
最終ラインよりも出ていくのに時間がかからない。そのために採用したのでは無いか。
実際に松下がビルドアップに加わるのではなくSB-CB間をフリーランニングするケースが多かったと思う。
IHの動き

整理されていない3センター

さて、13分くらいから、中村が前プレスのかけどころを整理すると、
一気に川崎がイシニアチブを握る事になる。
川崎の前プレス
こうすることで、川崎は攻撃→ネガトラ→攻撃というループする局面を作り出す事に成功。
川崎がひたすらに殴るターンになる。

そこで、仙台の5-3-2の未熟さが明るみに出る。
それは3センターのスライドしすぎるので中央から逆サイドのハーフスペースが空いてしますことだった。
3センターがスライド
上記のように中盤に出来た空いたスペースから連鎖的に最終ラインに穴が空く。
そして、自ら最終ラインに穴を作り危険な状況を作る。
失点もまさにこの形からだった。

こんな感じで13分から飲水タイムまでこういう状況が続いて
川崎にひたすら殴られる状況が続いた。

飲水タイムでの修正

どうしようもなかった。でも、飲水タイムで修正したので生き延びる事が出来た。
もし、飲水タイム無かったら前半でゲームが終わっていてもおかしくなった。
さて、飲水タイムの修正だが、3センターのスライドに手を入れた。
3センターがサイド寄りすぎない事。必ず逆のIHが残るようになった。
飲水タイム後
こうするとCBが引き出されないので、飲水タイム前のように平岡が引き出される事がなくなったので、最終ラインの鎖が切れる事もなくなった。

また、ビルドアップだが、31分から32分にかけ松下がビルドアップに入り3-2のビルドアップにすることで川崎の前プレスをずらしていた。ような気もした。
ただ、松下がビルドアップに加わるのはこのシーン時間帯だけだったのでチームとしての狙いでは無いのかもしれない。

後半


守備基準の整理

後半はかなり良くなった。
それも守備修正からだった。飲水タイムで応急処置した仙台だったが、後半はきっちりと修正。
後半の修正
SHは基本的にハーフスペースに入ってくる。(家長はかなり自由だが、大外でマギーニョと2枚並ぶ事はない)
で、あれば、WBは一列高くSBを捕まえる。
左右のCBがハーフスペースに位置するSHを捕まえる。特にジョンヤは分かりやすく家長についていった。
問題はジョンヤが家長に引き出された時のスペースが怖いわけだが、それもちゃんと対応。
家長が引いた時に出来るジョンヤがいるはずのスペース。
そこに走り込むのはDH。 なので、このジョンヤがどこまでも家長についていくのは、
DHが2枚とも3センターの前にいるときだけに限定。
DHが3センターの中。もしくは、松下の裏に潜り込んだときは家長にはついていかない。
で対応していた。

反撃は左右のCBから

守備は安定し、仙台が保持する時間が増え川崎が攻撃→ネガトラ→攻撃のループが成立しなくなった。
なので、仙台が持てる時間が増える。
前半は左右のCBから富田へのパスコースを消され焦ってしまったが、後半はより遠くを見る事が出来た。
反撃
富田が消されていても遠くDFライン裏。もしくはDH脇に配置されたCHが引き取るなど
工夫していたように見える。

そして、1点目は平岡からDFライン裏へ出したロングボールを長沢がうまく抜け出し
チョンソンリョンとの1対1を制して同点。

2点目はジョンヤのパスから富田がフリックで長沢がポストというジョンヤからのパスから川崎を押し込む。
セカンドボールを拾ったジョンヤがハーフスペース突撃からDFラインを引き出しそのスペースへスルーパスを長沢に供給。 長沢が再び決め逆転となった。

5-4-1逃げ切りたいのに…

さて、逆転された仙台に対して川崎は両サイドハーフを交代。
これで、川崎は息を吹き返す。
最終ライン
阿部と家長は、WBのフリーランというのはあまり無くCBが捕まえれば、
CBの前でのプレーがほとんどだったので仙台は最終ラインを高い位置を保つ事が出来たのだが、長谷川及び斎藤はWBの裏やCBの裏へ走る。これで、最終ラインを押し込む。
なので、仙台は5-4-1に切り替え逃げ切りに入る。
ただ、これで今まで仙台はSBはWBが対応とハッキリしたルールが曖昧になってしまう。

失点のマギーニョのクロスも5-3-2であれば永戸が責任をもって対応していたが、中盤4枚にした事で石原が対応するのか永戸が対応するのか迷いが生じフリーにしてしまった。
(ただ、中村の永戸ピン止めからフリーランはうまかったが…)
このマギーニョのクロスを長谷川が大外飛び込んで同点に追いつく。

そこからお互い間延びし、仙台はハモン及びジャーメインを投入し前のパワーで勝ち越しを狙うが決め切れず。2-2のドロー決着となった。

最後に

3バックには驚いた。しかし、整理出来てなくてずっこけた。
3バックで勝てなかった時期から成長していないじゃないかと。弱点が同じじゃないかと。
前半でゲームが決まってしまいそうな雰囲気すらあったが、飲水タイムで修正。
そして、後半にダメ押しの修正を出来た。
後半の進め方は見事であった。もちろん追いつかれたのは残念ではあるが、関口の怪我がなく交代枠があればあの状況になる前にもう少し手を打ててあそこもケア出来たのかなと思う。

また、得点も左右のCBから生まれたのも見事であり、ちゃんと僕らは成長していて
3バックでも4バックでも良い立ち位置から攻撃が出来てるのは自信になるのかなと。

だからこそ、前半の出来が…と時間がない中での採用だったと思うけどそれでも、もうちょっとゲーム前に整理してほしいな。と思うゲームでそれが出来て居たら勝ち点はもっと取れたかなーと。

とは言っても終わった事をぐでぐで言っても仕方ないわけで、湘南-鳥栖と6ポインターが続く。ここの連戦がシーズンを決める事になると思う。
なので、出来た事出来なかった事を整理しここを必ず連勝しようじゃないか。

そうすればこの引き分けだった悪くなかった。と胸を張って言えるだろう。


スターティングメンバー

スタメン

前半


左右広く使う仙台狭く守る東京

お互いに立ち上がりから「前から嵌めに行く」というよりは、4-4-2のブロックを作って撤退。真夏の決戦で互いに体力温存したい。
という意図が濃く出た立ち上がりだった。

東京の考え方は4-4-2で中央圧縮。大外は空けて守っている。
当然大外に入った時点で片寄はするけれど、たぶんそこまで大外を重要ししていなかったのだと思う。
なので、仙台は大外からのクロス爆撃でゲームを進める。
仙台の攻撃思想
これが仙台の考え方であった。
基本的には大外からクロス爆撃。本当はここにペナ角攻略するひと手間があっても良かったとは思うが、あまり無かった。13分のハモン程度であまりペナ角攻略しようぜ!という意図は見受けられなかった。 なお、クロス爆撃では森重-渡辺が完璧で決定的なシーンを中々作れなかった。

また、DFラインが高ければラインの裏へ蹴っていた。
とにかく、東京のカウンターが怖い。
ということで、仙台は出来るだけリスクを取らないようにシンプルにプレーしていた。

三田でペナ角攻略

さて、FC東京もシンプルにラインの裏へ放り込んでくることが多かった。
ディエゴは相変わらず島尾が止めるのが仙台としてはかなり大きくここはかなり戦術的に優位に立てる。
そこは、前回大会と同じだった。
前回との違いは、SHに入った三田右サイドだった。

三田のペナ角攻略
このように、前回の大森よりも中-外の役割がはっきりしていて、
仙台のペナ角に入る回数は多くなったかなと思う。

このようにな仕組みで仙台を押し込むと関口が下がって4バック化するのだが、
そうすると、DH脇を起点に東京が押し込む。というの工夫も見えた。
ただ、お互いにどれも定機にはならず、ゴールレスドローで前半を折り返す。

後半


シンプルにサイドから

後半を受けて仙台はよりシンプルに大外を使うようになる。
後半の攻撃
仙台は東京攻略のために選択したのはトランジションを早くして、
より素早く攻めようという考え方だった。なので、奪ったらSBの裏。という共通認識を植え付けていた。その時、FWをサイドに流してSBの裏を使う。
そこからクロスを上げて何かを起こしたい仙台だったが、東京も戻りも速く
磐田戦のように優位に立てず前半と同じようにCBに跳ね返されるだけのクロスとなった。

勝負の4-4-1-1

早く攻める仙台に対して東京は4-4-1-1を選択。
この4-4-1-1 仙台の武器である2CBを永井でピン止めできる。
そして、シマオの特徴であるデュエル機会を減らし、苦手な永井との走り合い。
また、永井の後ろからSB-CB間をディエゴが走る。というのものだった
4-4-1-1
仙台の1stDFがシマオなので、永井vsシマオとなるケースが多く、後ろからスペース見つけて飛び込んでくるディエゴには平岡が対応。というケースが多くなり優位だったシマオvsディエゴが作れなくなる。

そして、セカンドボールを拾った東からある程度ラフに蹴った裏へのボールに抜け出した永井がシマオに倒されPK.それを紆余曲折ありながら結果的にディエゴが決め東京が先制する。

輝くリャンヨンギ

ルールとしては正しく、
誤審では無いのだが仙台側にとっては簡単に受け入れられないPKであった。
そして、そのストレスを仙台は活力に変換しボール保持時のエネルギーに変える事は出来た。
ただ、FC東京もさすがでこの時間仙台の勢いを殺すために封印してきたSHを含める前プレスを実施。
仙台のエネルギーはその前プレスで殺されてしまった。

そんなこんなで、手詰まり間のある仙台は、リャンを投入。
久しぶりに効果的なリャンを見れた気がするのだ。
リャンはボールサイドに寄るんだけど、それでもちゃんと位置は見れていて、
相手選手の間(主にCB-SB間)で受ける事は出来ていたのは良かった。
リャン
リャンがフリーで受けてシュートシーンを作る事は出来ていた。
ただ、ハモンが受けたらシュートしかないのは残念だった。もう少し工夫すればチャンスは広がった気もする。

結局最後まで仙台は東京のゴールネットは揺らせず、0-1での敗戦となった。

最後に

首位相手に闘えた。といえばいいのか、それとも首位相手に決定機は作れなかった。
といえばいいのか難しい試合。
とはいえ、お互いに決定機は無かったのだ。なので、仙台としは勝ち点1は取りたかったゲームではある。
事実はスコアを先に動かされた時点で勝ち筋はほぼほぼ無かった。
なので、0-0のうちにもう少しなんとかしたかった。
ただし、クロスから決定機は無く、クロス以外の工夫が無いのは残念でもう少しアイディアを絞り出したいゲームだったかな。と
もちろん、東京は固いから首位なのであるのだが…
もっと、リャンのやった事をチームとしてやりたかったな。とは思う。

でも、下を向いている暇はない。次の試合はやってくる。そして、ジャメもアベタクも戻ってくる。ポジティブな内容である。次のホーム川崎戦でこの日の鬱憤を晴らしてくれることを祈る。


スターティングメンバー

スタメン

前半


電光石火の2得点

8分まで2得点。電光石火だった。
2得点とも磐田が仙台陣内で得たセットプレーからのカウンターであった。
カウンターは完璧な運び方であったし、再現性もあった。
ただ、磐田のリスク管理及びトランジションが上手くいっていないかったと思う。
この試合磐田は前から行こう。という合言葉があったかはわからないのだけれど、
前へ行き過ぎていたように感じる。

不安定な前プレスを利用し保持する仙台

その前へ行くという意識は仙台がボール保持しているときもあった。
仙台はそれを利用してチャンスを作る。
序盤の攻撃
仙台はいつも通り2-2のビルドアップ。
磐田は撤退時4-5-1。なのだが、4-5-1から前プレスがちょっとリスキーであった。
SH化する山田とボランチの上原が仙台のDH,CBに対して前プレス。
そして、WBがSBへ前プレスであった。
しかし、その前プレスしたときに空くスペースを仙台はうまく使いボールを運んだ。

この状態で磐田と仙台はかなり差があるように見えた。どうやっても磐田は守れない。
守っているつもりでも簡単に剥がされてしまうという状況でにっちもさっちもいかなかった。
なので、この時間帯に3点目を決め終らせないといけないゲームであったが、
それが出来なかった。というのがこのゲームを難しくした。

給水タイムでの修正

磐田は給水タイムを利用して修正。
前プレスを諦め、4-5-1で撤退。とりあえず、仙台にいい様に使われていたスペースを閉じる事を優先。
また、前プレス行く場合もCBにはいかずDHまでというルールだった。
引水タイム後
前プレス時の話。5-4-1でも基本は同じであるが、
中央を閉鎖する。そして、外外経由に誘導する。SHに入ったところをWBを当てボールを回収だった。
この修正で磐田がイシニアチブを取り始める。
イニシアチブを取り始めた途端にセットプレーから今野が決め1点差にしたことも
磐田にとっては大きな出来事であった。

3センターの狙い

イシニアチブを取った事で磐田の3-1-4-2の狙いが出始める。
基本的にはIHでSB-CB間を攻略しようぜ!!という狙いだった。
磐田の狙い2
上記のように、IHがCB-SB間へ突撃。CBがカバーしたのなら、
ルキアンと1vs1の形が作れる。ここで沈めた勝ったのだと思うが、この1vs1を2-3回作れたがルキアンがゴールを決め切ることが出来なかった。

後半


磐田が仙台の弱点に狙いを定める

後半立ち上がりは両チームともに前半の流れで戦っていた。
動き始めたのは、磐田がアダイウトンを投入し磐田が攻撃の姿勢を強める。
後半の狙い
2トップ後は仙台の弱点である左サイドを攻める。
5バック化するので、高橋のところに誰もいけない。
(たとえ行ったとしても、永戸が大外に引き出されハーフスペースが空いて、そこにIH利用される)
なので、そこから押し込むのだが、ルキアンがSHの裏を突き起点を作っていた。
ただ、ここで深さを作ってもここから磐田がペナ中に入る方法がクロスしかなかった。
そして、そのクロスのターゲットになるはずのルキアンがクロスの出し手になってしまっている。
という矛盾を抱えていた。これが、押し込むけど決定機がほとんど作れなかった理由である。
また、クロスに対する守備は完璧だった仙台。
山雅戦でも書いたことであるが、平岡-シマオのコンビは単純なクロスで崩れない。
そういう強さがある。

5バックで逃げ切る

押し込まれる仙台は1点リードという強みを活かし逃げ切りを試みる。

5バック化
5バック化で守備の基準を整理した。
5-4-1にすることで、個々の守備基準をはっきりさせる。
このことで磐田は以前より押し込めず、仙台が逃げ切りに成功したゲームであった。

最後に

欲を出して言うともっと簡単なゲームにしたかった。
そういう25分までの内容だった。相当な差があったし、あそこで3点取れていれば苦労する事も無かったかなと思う。
また、押し込まれた後にそれを跳ね返し攻撃に持っていく「攻撃のための守備」が出来なかったことも反省材料である。

ただ、磐田の決定機は1,2個だけ。仙台が押し込まれながらもきちんと守ったゲームであった。前半戦は負けた相手に対して、きっちり勝ち点3をとれた事は素直に評価したい。
何よりも勝ち点3は大きい。この勝ち点3を持って首位対峙と行こうじゃないか!!


去年のおさらい

まずは、去年の予習から。
2018年の快進撃はセンセーショナルであり、その戦術も異端であった。
簡単に言うと、極端なまでの横圧縮で、4局面のうちボール保持/ボール非保持を捨て
ひたすらにトランジションを引き起こす。
オーバーロード
上記のように圧縮し、攻撃も基本的には同サイドアタックで逆サイドは使わない。オーバーロードアタックを採用していた。
その中でスローイン、CK、FKのセットプレーで点をとってきたチームである。

勝てない理由は圧縮エリアに空く穴

まずは、結論を先に言おうと思う。
去年は4-4-2の圧縮する形を崩さなかった。特に重要なのは、4-4の壁であると考える。
3レーンに対して4人(全レーン埋めても一人余る)壁を2枚作る事で圧縮を作っていた。
しかし、今年はこの形が出来ない。
色々な理由があるのでが、圧縮しているエリアに穴が空く。
簡単に言うと3-1-3-3 のような形になる。

3-1-3-3

シローさんの5レーン&4レイヤー理論を採用させてもらうと、
第3レイヤーが去年より圧倒的に広くなっているのだと考えている。
この広がったところから時間と場所を確保。ボール保持へと移行されてしまっている。
なので、今年は逆サイドへの展開ではなく、単純なクリアでもこのスペースによってカウンターへと移行されてしまうように見える。

穴が空く理由

去年と違ったなぜ穴が空くのか。という理由を探っていく。
個人的には2つあるのだと思っている。

理由その1~得点を取るために~

去年のゴールはセットプレーからが多かった。
このあたりきちんと数字を調べたかったが、面倒なのでやめたのは内緒。
平戸が居なくなり、今年はセットプレーからの得点は全得点中25%(20点中5点)とセットプレーからの割合は半分になっている。(もちろん、ゴール全体の数も減っているので数にするとかなり違う。)
このあたりきちんと数字を調べたかったが、面倒なのでやめたのは内緒(笑)
とにかく、平戸のセットプレーに変わる、点を取る方法を探さなければ行けなくなった。
そこで、採用したのはペナ角攻略である。
攻撃について

赤いエリアを数的優位性を作り攻略する。(ちょうど、新潟戦(3-3)の2点目のロメロのゴールがこの形だった。)
この時にボールサイドは中に入るのでSBがあがり、大外を使う。
また、DHがこのエリアに突撃。(主にロメロが突撃する) 
この形は今年唯一再現性のある得点の取り方であるのは間違いない。
ただし、デメリットも大きい。
攻めきれなかった時に、前に6枚使っているため後ろが3+1で守らないといけない。
時に3レーン圧縮してDHが1枚なので、レーンを埋めれる訳が無く、
町田としてはトランジションの局面を発生させる事が出来なくカウンターを食らってしまう事になる。
また、この現象は点差が開けば開くほど顕著に表れる。
徳島戦の後半はほとんど1ボランチ状態で圧縮出来ずに苦しんでいたように見受けられる。

理由その2~ボールを奪うために~

また、もう一つ前プレスについて。
去年は2トップ状態を崩さずに2枚で前プレスを実施していたが、
今年は3バックに対して前線3枚での前プレスを実施している。
前プレス

こうすることで、前プレスから人数を合わせてボールを奪うような設計になっている
ただし、こうすることで残されたDHの脇に大きなスペースがあり、前プレス奪え切れない
と、DH脇から攻められるという事があるように見受けられた。
最初の前プレスに人数を掛けすぎている。奪うためのプレスに6枚使っている。
そのために、前プレスを剥がされると「3+1」になってしまうので、守れない。
という現象が発生している。

このように、町田は2つの事象が4-4-2ではなく3-1-3-3になり、
圧縮サイドに穴が空く要因となっている。
失点し追いかける展開になると、
この3-1-3-3の状態が長くなり町田らしさ消えてしまっている、

平戸は救世主になれるのか?

さて、この状態から脱却するには?と色々考えていたのだが、
8/1 に平戸が町田へ完全移籍するという方が入った。
なので、ここは平戸が救世主になれるのか。というところを推測していきた。

僕は「救世主になれる」と考えている。
それは、ペナ角攻略が必要なくなるからである。
同サイドアタックからトランジション時のファールでFK。もしくは、同サイドでCKを得ればOKになるので、4-4-2を崩す必要が無くなる。
4-4-2を崩さなければ、圧縮した空間に穴も出来ない。そうなればまた去年の町田に近い状態になる。とにかく全ゼルビアサポーターは平戸に祈れば良いのである。
祈れば救ってくれる。それが平戸である笑

だが、平戸に頼ると今年のように居なくなった時にチームが勝てなくなってしまう。
なので、平戸復帰とは別にやらなきゃいけない事もある。
個人的には2つ。

1.カウンターの実装
町田トランジションゲームでジワリジワリとボールを相手自陣に運ぶ事は出来るのだが、
撤退からカウンターで仕留められない。
大外に出すタイミングが早すぎてカウンター時に選択肢を自ら消してしまっている。
なので、中央3レーンで完結するようなカウンターの実装はしておきたい。

2.空中戦の実装
トランジションゲームは現状地上戦に限られている。なので、空中戦でも同じようにトランジションゲームを出来るようにしておきたい。ただ、これは今の町田のメンバーだと空中戦出来るのがドリアンしかいないのでどうしても難しくなる。
なので、補強が必要ではあるのであるが、地上戦だけでは限界が来ると思っている。

最後に
とにかく町田はシンプルに攻撃する必要があると考える。
なので、今年のペナ角攻略は町田の圧縮に合わないのかなと思うのである。
あのペナ角攻略は発想は面白いがボール保持するチームがやるべき戦術でトランジションゲームを仕掛ける町田には合わない。
という事を言いたかったのである。ただ、これも相馬さんの工夫で行きついた答えである。
失敗は成功の元である。この失敗を活かせるのが相馬さんだと思うので、
今年これからの巻き返し。そして、来年のチーム編成に活かしてほしい。

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