- 1.スタッツ
- 2.スターティングメンバー
- 3.前半
- 3-1.ルヴァンから改善された前プレス
- 3-2.仙台の攻撃そして先制。
- 3-3.25分から名古屋のターン
- 4.後半
- 4-1.陣地回復できずに苦しむ仙台
- 4-2.槍を操る者
- 5.まとめ
- 6.ハイライト
■ 目次
スタッツ
スターティングメンバー
前半
ルヴァンから改善された前プレス
ルヴァン浦和から一週間。ルヴァンでは前プレスがチームとして統一できず外されて3失点それをこの1週間で上手く整理されていた。
4-4-2でこの日はボランチを背中で消しながらCBに圧力をかけていく。
CBは縦につけられずサイドに出すしかない。
そこにSHが圧力をかけに行くことでタフなパスを強いる。
そして奪う。という事がで来ていた。SHで先発していた匠も前節とは違いチームのルール通りにプレスにいけたので正しく圧力がかかった。
仙台の攻撃そして先制。
良い守備から良い攻撃へ。10分を過ぎたころからはっきりと仙台が主導権を握る展開となった。
仙台の保持はボランチ脇にFWが落ち起点を作りSHとの連携で崩していく右。
左は匠が中へカットイン。それを移籍後即出場となった柳がオーバーラップを仕掛けていく。
大体そんな感じで名古屋を押し込んでいく。
そして、18分にセットプレーのセカンドボールから赤﨑がクロス。
それをシマオが競り勝つもポスト。しかし、それすらも自ら押し込み仙台が先制。
仙台はシマオという最強の盾で殴った形に。
それ以降も仙台が主導権を握り決定機を何度か作る事に成功した。
25分から名古屋のターン
さて、押し込まれて苦しい名古屋。25分から主導権を握り返すために複数の変更を加える。
1つは阿部のビルドアップフォローであった。
中央封鎖している仙台だが、阿部が2トップ脇まで落ちてきてボールを受け前進させる。
これによって仙台の中央閉鎖からの前プレスの仕組みを破壊。
また、時に左にサイドに流れSBをピン止めすることで、相馬をフリーにし、相馬が縦にドリブルを仕掛ける。など…
阿部が名古屋のボール保持のキーマンになっていた。
もう一つはマテウスと前田のポジションを変更。これも大きなポイントだった。
マテウスの右はどうにも窮屈そうで、縦に仕掛ける事が出来ない。
どうしても中に入っていく。そうなると仙台の守備の包囲網に入っていってしまう。
それでも、SBが大外オーバーラップでサポートしてくれればいいのだが、フィッカデンティの戦術の場合SBの攻撃参加は極力減らされる。
なので、SHは大外タスクじゃないといけないのだがそのタスクをマテウスが出来ず
右サイドが麻痺していた。
右のSHが前田になった事で右サイドに動きが生まれる。
縦に仕掛ける事。そして、ボランチ脇まで引いてきて受け、自ら仕掛ける。
ということで仙台を推し込み主導権を奪い返す事に成功した。
そして、34分にその前田の縦突破に柳が置いて行かれ、ローポスト侵入からマイナスのクロスに阿部が合わせて同点となった。
その後も仙台はこの2つの仕組みに対抗する術がなく前半は名古屋ペースで折り返す
後半
陣地回復できずに苦しむ仙台
後半は交代なしで入る。仙台は策が無さそうで苦しむ後半になった。
相変わらず阿部が落ちたりすることで仙台の前プレスが破壊されていた。
ただし、なぜかマテウスが元のSHに戻っている。
その分前半みたいに左から突きさされる事はない。
なので守れている。
前田トップ、マテウスが右に拘るフィッカデンティ。理由は不明。この試合だけではわからない…
さて、仙台は低い位置でボールを奪って縦に付けても名古屋のDH2枚が強力で突破出来ない。
ロングボールはジャメと赤﨑の2トップでは歩が悪く勝てない。
では、DFからビルドアップしましょう。という発想になる。
ただし、これも図のように名古屋の前プレスがかかり時間が作れない。
カウンターも必ず3バック+1DH以上を残す名古屋に対して道渕+2トップの数的不利で攻略するしかなくこれもだめ。
ということで仙台は陣地回復するのに苦しんだ。そして、攻撃回数も限られた。
攻撃が出来たのは中盤セカンドボールの奪い合いになった時にフィフティのボールを収めた時だけで再現性はなく偶発的な出来事に頼ることになった。
ただし、一度陣地回復してしまえばWボランチ中心に決定機を作れるようになっていたので
やはり、如何に陣地回復するか。がポイントだったと思う。
槍を操る者
70分以降仙台はインテンシティが落ちていく。それを交代で補う。
名古屋は怪我明けの山崎を投入。
お互いにこのような布陣になる。
ただし、どうしても圧力が落ちる仙台。それに伴い名古屋のボランチが自由になっていく。
そうすると、阿部が3枚の槍を扱う者の振る舞いを始める。
稲垣、米本がフリーになるので、ここまでビルドアップを助ける動きをしていた阿部が
最終局面に集中出来るようになる。
そうなると、阿部はボールサイドのハーフスペースに現れる。
そこから槍へラストパスを供給し始める。
そうすることで決定機を複数回作っていく。
76分の相馬の決定機や85分の山崎の決定機
2つ作り出すがいずれもクバがシュートを制限しゴールを守る。
こうして、後半は押されながらも粘り強く戦い0点で守り切り開幕戦は1-1ドローに終わった。
最後に
凄く良くなかった浦和戦から一週間出来る事はやった。という内容であったが
これ以上の内容は個人的には望めないかなとも思う。
25分までは素晴らしかった。浦和戦とは別チームであった。
ただし、複数の要因で主導権を握られると今の仙台には対抗策が見つからず、
名古屋ペースで試合が流れていった。
それでも粘り強く戦い勝ち点を得たので価値がある。
対抗策が無いのは構築がまだまだ出来てないから。
そして、FWの怪我人からくるのだと思う。
例えば長沢が居れば雑に放り込んで陣地回復するきっかけを作れるとかあるのだが…
従って、ゲデス、長沢が戻る4月まで苦しい戦いになると思う。
なので、この日のように主導権を握られても粘り強く戦う事が大切になってくる。