- 1.スタッツ
- 2.スターティングメンバー
- 3.前半
- 3-1.両翼で殴る
- 3-2.5バックで閉じたなら中央から前進
- 3-3.中央封鎖と奪う守備
- 4.後半
- 4-1.選手交代が及ぼす影響
- 4-2.落ちていく強度間延びするライン
- 5.まとめ
- 6.ハイライト
■ 目次
スタッツ
スターティングメンバー
前半
COVID-19の影響で中断されていたJ1が4か月振りのJ1リーグが再開された。ルールも多少変更。無観客試合。リモマと呼ぶがイマイチ定着してない。
サポーターのいないスタジアムでデジタル音が流れる不思議な環境。
そして、5人交代。 給水タイム。ちょっとこれまでとは違うルールとなっている。
そして、仙台。前線に怪我人続出でにっちにもさっちも行かなかった仙台。
彼らは復帰。それに加えCSKAから西村が仙台に復帰。ということでかなり有意義な時間となった。
(ただし、シマオマテ、クバが離脱)
また、システムも4-3-3に変更。GKはなんと、18歳の小畑が再開試合の先発の座を射止めた。
両翼で殴る
他のチームを見ると開幕からほぼやることは変わっていない中で仙台は明らかに別のチームになっていた。
そして、この試合ポイントはウイングであった。
右はジャーメイン、左は西村を配置し彼らの質で湘南を殴っていく。
そんな狙いがあった。そのウイングの優位性を活かすための仕組みがあった。
それが、サイドチェンジ。
湘南は3-1-4-2 仙台は4-3-3 ということでどうしてもSBが浮く。
しかし、湘南はボールを仙台から奪いたい。なので、前にでる。がSBには時間がある。
なので、SBから逆サイドへ蹴っ飛ばす。
湘南は3バックなので、サイドチェンジするとウイングがフリーになる。
そこから縦に勝負する。という設計図であった。
また、左から右もこんな感じでサイドチェンジ。
こんな感じでウイングに余裕を持たせ縦に仕掛けさせる。
前半嵐のなかで、風上にたったのでとにかくウイングに蹴り込む。相手が5バックにして
そのスペースを閉じる前にウイングに蹴り込む。
特に右のジャーメインと大岩のところ。ここがスピードでジャーメインが圧倒。
ここから押し込む。
先制点も、このジャーメインvs大岩から。ゴールキックのセカンドボールを椎橋が拾いがジャーメインへ展開。
鈴木とのスピード勝負を制しクロス。これが風に乗り逆サイドネットを揺らす。
あっという間の先制点となった。
そんな湘南に対して仙台はきちんと前進する術を持っていた。
湘南は湘南らしく前で奪いたい。でも、WBはウイングを見るために高い位置を取れない。
じゃーどうすか。IHがSBを見る。という方法に出る。
IHが発と両CBからIHに刺すパスが飛んでくる。
また、FWがIHへのパスコースを切るとアンカーの椎橋に当てて前進する。
という事で、湘南は仙台からボールを奪えない。
奪えないから湘南の良さが出ない前半となった。
なので、自陣深くからビルドアップが必要な状況となった。
そのビルドアップも、仙台に阻害された。
それが、2つの守備方式。「場所基準のセット守備」と「人基準の奪う守備」である。
まずは、場所基準のセット守備について
上記の感じでウイングが絞って中央とハーフスペースで6角形を形成。
この6角形の中には入れさせない。入れさせると守備が連動し奪い返せる。
なので、湘南はこの6角形を迂回するしかなくサイドに運ぶ。そうするとそこにスライド。
袋小路となり前進出来ない。
湘南はなので、図のようにアンカーを下げ4枚でビルドアップするようにもなるが結果は同じ。なので、前進出来ない。
また、仙台はスイッチが入ると奪う守備に移行。これは人基準であった。
関口がロングスプリントでアンカーの福田を見る。こうすことで上記のような人vs人を作り奪う守備に移行していた。
この二つの守備の前にほぼ湘南は何も出来ず。仙台にゲームを支配される事となった。
ただし、仙台はこの移行時に関口のスプリントが重要になる。
が、関口は前半で既に疲労が見えていてこの方法を90分間繰り返す事は明らかに無理。
ただし、交代枠が5人あるため交代前提だった可能性は高い。
これは、ジャーメイン対策だったと思う。ただし、そのジャーメイン対策もあまり効果はあるように見えず結局ジャーメインの縦の推進力を消す事が出来なかったように思う。
長沢に代えて赤﨑、関口に代えてゲデスを投入。
こんな感じになる。
ゲデスが入って4-4-1-1なのか4-3-3なのかというのは議論の余地がある。
というのは正直ゲデスの立ち位置が曖昧だったため。
そして、その曖昧さが湘南が盛り返す要因となった。
ゲデスは守備時に常にアンカー(福田から茨田に代わっていたと思うが…)についてしまう。
この時前半なら関口がアンカーに食らいついたら椎橋がIHをカバーするのだが、
それがうまく行かず椎橋脇にスペースが出来る。ここから何度か前進されたのが要因。
もちろん、60分以降強度が落ちたのも要因にあるし、両ウイングが高い位置取れず下げられた。というのも要因にある。
だから、4-4-1-1に見えた。この4-4-1-1の守備が意図したものなのかそうじゃないのかはわからない。だが、ピッチで起きている現象はそうだった。
ただし、湘南もちょっとすぐに続いて落ちる。なので、お互いにオープンになる。
仙台は前線にアタッカーを投入していく。
そのアタッカーの運動量と個の力で仕留めたいところであった。
しかし、どうもオープンな状態なのにプレースピードが上がらない。フル出場の西村は仕方ないのだが赤崎あたりもう少し縦に仕掛ける気持ちが必要だった気がするが、、、
ゲデスも足元うまいがYotubeで見たスピードはまだこの試合見られなかったのはちょっと残念。
そうやって決められず、湘南は最後に指宿を入れてパワープレーに同点の希望を託す。
しかし、それを最終ラインが跳ね返す。
シマオマテが抜けさらに石原崇兆が最終ラインに入ったので守備強度が不安視されたが、問題ない。
平岡と吉野がうまく位置を取り跳ね返していく。クロスを跳ね返していく。
この2CBお互いがうまく連携をとり、チャレンジ&カバーをする。
平岡がチャレンジ役が多め。吉野がカバー多めだったと思うが見事であった。
多くのクロスをはね返して、試合終了の笛。1-0で嵐のなかでアウェイゲームを制し上々の滑り出しとなった。
ハイライト
5バックで閉じたなら中央から前進
さて、ウイングがめんどくさいなら、5バックにしてそのスペースを閉じればいい。そんな湘南に対して仙台はきちんと前進する術を持っていた。
湘南は湘南らしく前で奪いたい。でも、WBはウイングを見るために高い位置を取れない。
じゃーどうすか。IHがSBを見る。という方法に出る。
IHが発と両CBからIHに刺すパスが飛んでくる。
また、FWがIHへのパスコースを切るとアンカーの椎橋に当てて前進する。
という事で、湘南は仙台からボールを奪えない。
奪えないから湘南の良さが出ない前半となった。
中央封鎖と奪う守備
さて、前で奪えない湘南。どうしても仙台に自陣ゴール前までボールを運ばれる。なので、自陣深くからビルドアップが必要な状況となった。
そのビルドアップも、仙台に阻害された。
それが、2つの守備方式。「場所基準のセット守備」と「人基準の奪う守備」である。
まずは、場所基準のセット守備について
上記の感じでウイングが絞って中央とハーフスペースで6角形を形成。
この6角形の中には入れさせない。入れさせると守備が連動し奪い返せる。
なので、湘南はこの6角形を迂回するしかなくサイドに運ぶ。そうするとそこにスライド。
袋小路となり前進出来ない。
湘南はなので、図のようにアンカーを下げ4枚でビルドアップするようにもなるが結果は同じ。なので、前進出来ない。
また、仙台はスイッチが入ると奪う守備に移行。これは人基準であった。
関口がロングスプリントでアンカーの福田を見る。こうすことで上記のような人vs人を作り奪う守備に移行していた。
この二つの守備の前にほぼ湘南は何も出来ず。仙台にゲームを支配される事となった。
ただし、仙台はこの移行時に関口のスプリントが重要になる。
が、関口は前半で既に疲労が見えていてこの方法を90分間繰り返す事は明らかに無理。
ただし、交代枠が5人あるため交代前提だった可能性は高い。
後半
仙台に圧倒された湘南はハーフタイムで、大岩と石原広の位置を入れ替え、右に大岩、左に石原広となる。これは、ジャーメイン対策だったと思う。ただし、そのジャーメイン対策もあまり効果はあるように見えず結局ジャーメインの縦の推進力を消す事が出来なかったように思う。
選手交代が及ぼす影響
仙台は選手交代前提の仕組みであって、58分に2枚変え。長沢に代えて赤﨑、関口に代えてゲデスを投入。
こんな感じになる。
ゲデスが入って4-4-1-1なのか4-3-3なのかというのは議論の余地がある。
というのは正直ゲデスの立ち位置が曖昧だったため。
そして、その曖昧さが湘南が盛り返す要因となった。
ゲデスは守備時に常にアンカー(福田から茨田に代わっていたと思うが…)についてしまう。
この時前半なら関口がアンカーに食らいついたら椎橋がIHをカバーするのだが、
それがうまく行かず椎橋脇にスペースが出来る。ここから何度か前進されたのが要因。
もちろん、60分以降強度が落ちたのも要因にあるし、両ウイングが高い位置取れず下げられた。というのも要因にある。
だから、4-4-1-1に見えた。この4-4-1-1の守備が意図したものなのかそうじゃないのかはわからない。だが、ピッチで起きている現象はそうだった。
落ちていく強度間延びするライン
そんなん感じで最初に強度が落ちたのは仙台。ただし、湘南もちょっとすぐに続いて落ちる。なので、お互いにオープンになる。
仙台は前線にアタッカーを投入していく。
そのアタッカーの運動量と個の力で仕留めたいところであった。
しかし、どうもオープンな状態なのにプレースピードが上がらない。フル出場の西村は仕方ないのだが赤崎あたりもう少し縦に仕掛ける気持ちが必要だった気がするが、、、
ゲデスも足元うまいがYotubeで見たスピードはまだこの試合見られなかったのはちょっと残念。
そうやって決められず、湘南は最後に指宿を入れてパワープレーに同点の希望を託す。
しかし、それを最終ラインが跳ね返す。
シマオマテが抜けさらに石原崇兆が最終ラインに入ったので守備強度が不安視されたが、問題ない。
平岡と吉野がうまく位置を取り跳ね返していく。クロスを跳ね返していく。
この2CBお互いがうまく連携をとり、チャレンジ&カバーをする。
平岡がチャレンジ役が多め。吉野がカバー多めだったと思うが見事であった。
多くのクロスをはね返して、試合終了の笛。1-0で嵐のなかでアウェイゲームを制し上々の滑り出しとなった。
最後に
J1再開の試合。しかし、天候は空気を読まず嵐。キックオフ時には風と雨がひどい。
その難しいコンディションの中で18歳の小畑が躍動したのが何よりも素晴らしい。
キック精度があり、それが得点につながったのも良かった。
そして、ジャメも嵐の風に乗りゴールを決める事が出来た。
嵐のなかで輝いたのは仙台だった。
内容は仙台が1-0以上の差を見せつけたと思う。ただ、追加点を取れなかったのは課題。
あとは、交代出場とベンチに座った人の人選。
たぶんミッドウィークの試合を見据えている。道渕、佐々木匠を外したがきっと彼らはミッドウィークに出てくるはずだ。特に道渕。関口のタスクはほぼ違和感なくやれる。
それなのに遠征帯同せず、ゲデスを使った。というのは間違いなくミッドウィークを見据えてるはず。(単に怪我だった凹むが)
仙台はこのやり方が新しいスタンダードになるはず。
本当に書きたいことがありすぎた。纏めるのが大変だった。
関口とジャーメインのデュオが右で魔法陣グルグルするところとか、
西村と石原崇のコンビでサイドを切り崩すところとか、
椎橋が簡単に捌くからリズムが出るんだよとか、
色々書きたいことがあって纏めるのに凄く苦労した。
ただ、浮かれるのはまだ早い。
この試合はうまく行きすぎた。
「ウイングで殴る」が湘南のシステムとかみ合ったところがある。
4バック相手だと簡単にはいかないはずなのでどうなるか。
本当に強いのかはまだわからない。
ここで判断すのは早すぎる。
ただし、開幕やルヴァンとは別のチームであって驚いたのも事実。
次節はホームで浦和戦。ルヴァン時とは別のチームという証明を是非してほしい。
期待している。