スタッツ

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スターティングメンバー

TACTICALista_20201072117

前半


点とれそうだけどビルドアップできません!

開始早々からCKで押し込んだり、サイド突破してゲデスへの決定的なクロスを道渕が放ったり、点は取れそうな気配はあった。
というのも、札幌はマンツーマンテイストで守るので1vs1に勝てればチャンスは作れそうで
サイドにはある程度質の優位性はあったんだと思う。
が、徐々にチャンスが作れなくなっていく。

その理由はビルドアップが出来なかった為である。

TACTICALista_20201072119 (1)

DHはDHに付かれ外せず、CBもマンツーマンに対して剥がせないため、
CBが持った時に横に出すしかなかった。
SBに出しても人はついているので余裕が無く、むしろサイドの分追い込まれてしまいここでアバウトなボールを蹴り込み札幌に回収するのを繰り返した。

という事で、仙台はDHが下がってビルドアップを助ける動きを始める。
ただし、このDHが一列下がる動きは自分たちを苦しめるだけだった。

TACTICALista_20201072120

結局立ち位置さげたところで、マンツーマンなのでどこまでも付いてくる。
なので時間もスペースも生まれず、ただ単に後ろに重く、そして、前線との距離を作っただけとなった。

こうして、仙台は前にもっていければ点をとれそうだったが、前に持って行く手段が見つからない。そんな前半の保持局面だった。

前プレスも嵌りません!!

そして、守備も嵌らない。
なんとなく、この試合準備していたのは、対ミシャ式であって、

TACTICALista_20201072117 (1)

仙台は前節と同じように非保持は4-4-2となる。
そして、4バックに対してSHと2トップで対面守備で圧力をかけにいきたかったんだと思うが、この試合札幌はほとんどミシャ式のDH落としをせず…
3バックでビルドアップをしていた。

TACTICALista_20201072119

その事により、SHが左右のCBと距離が出て前プレスがかからない。
それだけでも最悪なのに2トップがいても簡単に背後のDHに縦パスを出させてしまう。

これが、前プレスが嵌らなかった要因。
また、DHがシャドウに引っ張られているのかちょっと立ち位置が後ろで札幌のDHがフリーであることがおおかった。
そのため、このDHからは時間があり余裕をもって縦パスを放り込まれた。

なので、札幌が余裕をもって攻め仙台が死にそうになりながら守る。
という構図になったが、25分に福森からタッチダウンパス。
それを金子が折り返し、ロペスがプッシュし札幌が先制。

その後仙台は4-1-2-3でCB3枚を3トップで、そしてDH2枚をIHで捕まえようとするが、
残念ながら効果的では無く、自分たちのペースにならないまま前半を終えた。

後半


開始からトップギアでサイドを殴れ!

ビハインド。
そして、前半ほとんど自分たちのリズムにならなかった仙台は木山さんにはっぱをかけられたのか、前半とは違いかなりアグレッシブに前に行く。

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4-4-2にして、サイドを手厚く。SHとSBでレーンを分ける立ち位置を取りながら、サイドの裏のスペースを縦に速く使っていく。

さらに、2トップもDFの裏で受ける事を意識し、それが札幌の最終ラインを下げる要因になり仙台が押し込む展開にする。

そうすると、後半から5分で2得点。と逆転に成功。
札幌は多分守備がそんなに強くない。そして、サイドの攻防を制すると途端に苦しくなる。
それは、開始から何となく見えていたが、それをきちんと物にした仙台だった。

受け身にまわると…

そのまま殴り続ければもう2点くらい取れそうだったが、勝ててないチームというのはナイーブでありなかなか殴り続ける事が出来ない。
リードを意識した途端に全体のラインが下がってしまい、せっかく自分たちで切り開いた攻略方法を手放す事になってしまう。

何度も言うが今の仙台撤退守備が出来ない。
なので、下がっちゃいけないし押し込まれてもいけない。
もちろん、自分たちからその状況を作ってしまうのは自殺行為なのだがそれを作ってしまった。

ただ、それでもワンチャンスからCKを得て3点目も得たのだが、それでもダメだった。
簡単に横断され逆サイドから攻められる。

守る術なんてなくたった2分間で2失点だった。嗚呼せつないぜ。

長沢入れて修正し前から嵌めろ!

守れない…
このままでは4失点目すらありそうな感じだったので、テコ入れをする。
石原と長沢を入れて4-1-2-3に戻す。

TACTICALista_20201072121 (1)

その変更でやっと前プレスが嵌る。
3トップで前3枚を、IHでDH2枚を捕まえた。

その中で、71分の道渕の決定機が生まれた。あれが決まっていれば仙台のゲームだったがそうは上手くいかなかった。
ま、そんなこんなで長沢投入からクエンカ投入までは仙台のペースとなったのだ。

クエンカは…早すぎた…

80分にクエンカを投入。
ついにベガルタのクエンカがピッチで見れた。
この姿をどんだけ待ちわびたことか。ようやく。ようやくである。

ただし、現実はまだ、早すぎた。
全然動けなかった。
そして、道渕がいなくなったことで仙台の前プレスは終了。
前線にひとり取り残された状態が続いた。

木山さんはこのクエンカの状態を知っていたからこそサイドじゃなくて最前線に入れたのだと思う。
タリスマン的な使い方である。

そして、その最大の被害者は長沢で、FWなのに中盤を必死に守備していた。
それが報われて(?)無失点でホイッスルを迎える事が出来た。

勝ちたかったが、それ以上に連敗を止める事が重要でその最低限のミッションは達成できたのだ。

最後に

お互いに状態が悪いね。
というのがわかる内容。そして、それ故に激しく動いたゲームであった。

お互いに弱点があって、その状態になると非常に脆かった。
仙台としてはその脆さをひたすら殴り続けたかった。
が、やはり勝ててないとメンタル的に難しい。

リードがあるとどうしても保守的になり1点を守ろう、、、守ろうというメンタルでズルズルと下がってしまう。
でも、仙台の今の武器は相手陣内でのプレーである。
自ら唯一の武器を放棄する行為になってしまう。
それは最悪だ。

なので、難しいとは思うが、我々は挑戦者であるので、挑戦者らしくトライしていこう。
どうせ倒れるなら前向きに倒れようぜ。

そういう意味では首位を爆走する川崎。
というのはやりやすいと思う。
勝つ確率はめちゃくちゃに低い。低いなら低いで開き直って今の力をぶつけていこうぜ!

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