- 1.初めに
- 2.現在の借金は13億8千万。1億3千万の債務超過
- 3.21年シーズンは3億4千万の赤字予算を立てる
- 4.借金は16億3千万、債務超過は3億7千万に
- 5.後半
- 5-1.収入が今年度と同じ場合
- 5-2.20年度のスポンサー費用+観客動員数がコロナ禍前に回復したケース
- 5-3.J2降格での予算影響を反映した場合
- 5-4.借金返済に利益確保した場合
- 6.結論は人件費が9億円前後と予算
- 7.まとめ
■ 目次
初めに
移籍報道を見ると厳しい。かなり厳しい状況にあるベガルタ仙台。
そして、仙台の魂。関口訓充との突然の別れ。
理解しがたい。
このクラブはわかっているのか?相も変わらずトンチンカンなのか?
とも思いたくなる。
でも、そう思う前にクラブの状況を理解しようと思いこの文章を書いている。
お金と数字と予算の話。
借金は13億8千万。1億3千万の債務超過
まずは、仙台の状況から。
現在ベガルタ仙台は13億8千万円の借金がある。
そして、ベガルタ仙台の資産が12億5千万円。
資産よりも借金が多いので、債務超過状態となる。
その額、1億3千万
これが、20年度の状況である。
結構キツイ。
でも、21年シーズンはJ1残留のために予算編成をものすごく頑張ったのだ。
21年度は3億4千万の赤字予算を立てる
仙台はこの状況でJ1残留のために人件費確保に頑張った。
人件費は13億円確保。
これは、19年度と比べて9000万ほど少ない。
(なお、19年度の決算では4億2千7百万ほど赤字を出している。)
そして、21年度の予算は3億4千万の赤字予算を立てた。
上期が終わった時点で以下の報道があり、
河北新報
報知新聞
有料コンテンツですが、いちばん情報が正確で充実している。
仙蹴塵記
これによると、スポンサー収入が増えたり、なんやかんやあって9100万円圧縮。
赤字額が2億4千9百万円に圧縮できた。
フロントはこの状況下でよく頑張ってると思う。
ただ、残念ながらバランスシートや決済状況が見つからず、表は割愛。
借金は16億3千万、債務超過は3億7千万に
21年度の決算計画を踏まえると、借金が増えて16億3千万に。
債務超過は3億7千3百万となる。
ようするに、後2年で3億7千3百万を返済必須。
借金を16億3千万 以下にしないライセンス取り消される。
#増資という方法があるが、それは別の機会に書こうと思う。
ということで、Jリーグのライセンス取り消されないようにこれ以上の借金は増やせない。
来年からはコロナの影響もなく観客も人数制限無くなる。来年からは黒字決算必須。
借金を減らすターンにしなければならない。
22年度の人件費を探れ!
さて、赤字だせない。という縛りプレーでもっとも費用がかかる人件費。その人件費がどの程度になるものかものすごくざっくりとシミュレーションしてみる。
収入が今年度と同じ場合
まずは収入が今年と変わらない場合をシュミレーションしてみよう。
人件費:約 10億8百万
今年から約3億円マイナスだ。うん。きつい。
上記ケース+観客動員数がコロナ禍前に回復したケース
いや、待ってくれ。今年の収入はコロナ禍で入場収入が少ないじゃないか!!
せめて入場収入を19年度レベル戻してほしい。じゃないと全然話にならない!!
ってことで、入場収入を19年度レベルまで戻すと…
人件費:約 15億1千2百万
おお!なんと今年よりも予算が増えた。素晴らしい。
J2降格での予算影響を反映した場合
だけどそんなに甘くない。
前回J2に落ちた時にスポンサー費が3割ほど減っている。
そこまで減らないとしても、やはり同額は難しく減るだろうというシミュレーションする。
観客動員数もJ1からJ2の降格の影響を受けて減る。
リーグ分配金も降格救済制度があるとはいえ、ほんの少しへる。
先ほどの19年度の入場収入と20年度の広告収入から、ざっくりと収入2割減で計算すると。。。
人件費:10億2千8百万円
借金返済に利益確保した場合
で、ここまで読んで気が付いた人もいると思う。
実はここまでのシュミレーションは利益0円で計算している。
これは、ようするに借金は増えないけれど、借金返済もしない。という話で進めている。
利益を出して借金返済に充てるとなると、上記シュミレーションよりも人件費は当然減る。
ここで、利益を1億だして、借金返済に充てるとなると、先ほどの人件費から1億引かないといけないので、、、
人件費:9億2千万円
となる。まー大体そんなものなのかなーと思う。
ようするに今年から約4億円の人件費削減が必要ということである。
なので、優先度の低い選手。高額な選手は移籍や契約満了になるのだろう。
少ない予算の中で原崎さんが求める選手をどれだけ集められるかが物凄く重要になる。
また、去年の契約更新では、13億円という人件費は赤字であり継続性のない予算を立てている。
なので、新たに複数年契約というケースは少ない。と推測。
ほとんどは単年契約になっていると思われるのでこの辺り移籍金なしでの移籍が多く発生する事も容易に想像する。
結論は人件費が9億円前後と予想
ざっくりとしたシミュレーションから、何となくだけれど、
人件費が10億円(今年より3億円減る)確保して、さらに黒字出来たらかなり優秀。
9億円(今年より4億円減る)くらいが、何となく良いところ。
のような気がしている。
まー相当減っても8億円(今年より5億円減る)くらいは確保できるという事でもある。
もちろん、営業を頑張れば頑張るほど使える額は増えるので、人件費は増える。
なので、クラブとして腕の見せ所である。
どのみちJ1定着のためには、収入をあと10億から15億円ほど伸ばさないと収入面でのJ1残留ラインには到達しないのだから。やるしかないのである。
この答え合わせは3月くらいに出てくるであろう予算編成でできる。
どうなりますかね。
最後に
正直、今年無理に13億使った反動が来てるオフになっているな。
と感じている。
本来なら去年と今年と半分に分けられたはずなのだ。
去年の予算は継続性のない予算だった。それは事実。そして、その予算を使ってもなおJ1残留出来なかった
という事実はかなりしんどい。
ただただ、借金を増やしたシーズンとなった。ということだ。
ここまで批判的な内容になってしまったが僕は現社長には期待している。いや、やってくれる。という確信がある。
それは、この状況下においても赤字予算を立ててステークホルダーを納得させたから。
これまでの社長はそんな手間のかかる事はしなかった。
皆が納得する当たり障りのない数字を立てて、なんとなく黒字予算みたいな予算編成をたてていた。
そして、ここ数年は蓋を開けてみれば赤字でした。てへぺろ。という状態が続いた
でも、そんな社長たちとは明らかに違う。
赤字予算を立て承認してもらう実行力と交渉力。
クラブの社長に必要なものを持っていることを証明した21年度予算編成だった
J2降格。債務超過額は3億7千万。という最悪な状態は続く。
でも、この社長なら乗り切れる。そう思っている。
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