名波さんは負けず嫌いだと思うんだよ。
そんな、ジュビロ戦です。
仙台について
現状
また離脱者が増えて、今度は平岡。
違和感ということなのでそんなに時間かからないと良いですが…
そして、板倉が復活。このGWのリーグ連戦に間に合ったのは凄く大きい。
ミットドウィークのルヴァン杯はユース8人を使い(デビューは5人)過密日程を乗り切り中
スターティングメンバー
リャンのトップ下というびっくりシステム。
磐田の343とギャップを作りに来たんだと思う。しかし、今年のDAZN凄くてこの奇襲さえも読み切ってしまう。
なんなの?ほんと。
ジュビロ磐田について
現状
川辺の移籍、ムサエフとアダイウトンの長期離脱で去年の骨格がほぼ無なくなってしまった磐田。
絶賛骨格作りなのだけれど鳥栖戦からはだいぶ安定した感がある。
なんならこの試合は山田中村のシャドウとか浪漫を求めても良かったのに。
スターティングメンバー
上原じゃなくて山本なんだ。というくらい。
前半
嵌らないリャンのトップ下
ということで、残念ながらリャンのトップ下は嵌まらなかった。
最初の15分はリャンが頂点の343のようであまり中央から動かなかった。
なので、あまりパスを受けられず。大外からのクロスに競る役になっていた。
流石にそれではまずいと思ったのか、
20分過ぎからリャンが落ちて磐田ボランチの前で受けたり、ボランチ脇で受けたりし始め、この頃からようやくボールが回る。
しかし、この時間も幅を使えず同サイドでボールを回して最後大外という、流れが続く。
それでも仙台らしさが出る時間帯
25分過ぎからの10分感は仙台らしさが少し出た。リャンがハーフスペースで捌けるようになったからだと思う。
この時間帯のリャンのポジショニングは良かったと思う。
29分の攻撃が前半のベストだったと思う。
中盤のルーズボールを制した仙台が、西村へ縦パスそれをリャンに落とすと逆サイドの蜂須賀に、展開しダイレクトでクロス。
西村は惜しくも届かなかったが合っていれば1点だった。
この時間帯のようにハーフスペースで磐田の3バックとボランチの間で常に受ければもう少しチャンスを作れたしそれが狙いだったと思うのだけど残念ながら立ち位置が安定せず、なかなか良い形の再現性はなかった。
磐田の狙い
磐田の前半はリスクを侵さない。耐えること。きつくなったら川又を裏へ走らせるだった。
序盤は仙台の最終ラインが統一出来ていなく縦ポンでチャンスになるシーンもあったが中盤以降は修正。
なので、チャンスはほとんど作れない。
ただし、中村のFK一発でゴールを決められそうな雰囲気はあった。
とりあえず磐田は5バックで後ろを埋めて耐えればオッケーという狙いだったのだと思う。
それは果たせた前半だった。
真ん中3バックが動かされなかった。そのため決定機作られず大外のクロスから危機を招く程度だったかな。という感じ。磐田の想定内。
ゴールの確率的には、FKがある分ちょっと磐田の方が上だった。
後半
磐田の3バックを動かす仙台
仙台は磐田の3バックを動かせなく真ん中の3レーンを使えなかった。
この真ん中を使うために仙台はWBの裏のスペースを使い始める。そこから、CBを引っ張り出して、ハーフスペースを開けようという狙いで、基本的には川崎戦の狙いと同じだった。
45分は西村がギジェルメの裏に流れ起点になり、蜂須賀にスイッチ。蜂須賀がハーフスペースに侵入し、マイナスのクロス。
50分にはこの試合最大の決定機。
リャンが小川の裏へ抜け出し高橋を引き出す。
そして、高橋が動いて出来たハーフスペースに西村が侵入。
新里の素晴らしい対応でシュートは外れる。
とこのようにようやくハーフスペースを使えいよいよ仙台ペースになってきたはずだった。
磐田の2点と素晴らしい小川の判断
しかし、落とし穴があった。
それを説明する前にまずは磐田の狙いを整理する。
と言っても仙台と狙いは同じで彼らもWBの裏を狙いだった。
方法はトランジションの速さでそこを付くとシンプルなものだった。
49分はギジェルメが奪って中村とワンツーでWBの裏へ抜けてクロス。大外で田口が合わせての決定機だった。
これが、落とし穴の布石だった。
そして、55分にスローインから中村からWB裏へ抜け時間を作ってクロス。田口がニアで合わせたのは防ぐが松浦に押し込まれ失点。
スローイン時に対応が遅れたのと中村に厳しいく行けず時間を与えたところ。
そして、田口が入ってきた時の板倉の対応。
このあたりが緩くて失点につながった。
50分の新里の素晴らしい対応との差がゴールに直結した。
さらに落とし穴は深かった。
57分に小川のカットインからミドルが決まり2分間で2失点となった。
この57分の得点。磐田が凄くて説明したい。
仙台の対応としては、55分に失点した構造が頭にあるんでWBの裏のスペースをケアするんですよ。
事実、そのスペースに高橋が走り使おうとするわけです。
この動きに中野とキムは釣られ小川をフリーにさせてしまう。
という構造でした。
たぶん名波さんはWBの裏を狙えとは伝えたんだと思うです。しかし、この応用系は伝えてなくて、小川のひらめきなんだと思うのですよ。
しかも、これ1点目が無かったら仙台は対応出来たんですよね。
このタイミングだから点に繋がるわけです。
それを実行してしまうというのが凄いなぁと思います。
仙台の悪循環
2点失ったが仙台は後半の入りは良くてそれを繰り返せば点は返せたと思います。
実際59分には2トップ1シャドウで磐田を崩して西村がフリーで抜け出しかけるシーンもあったわけです。
しかし、その流れをも自ら手放してしまった。
それが板倉を1列上げた事でより顕著化した。
板倉が居なくなったので後ろで幅を使える選手が居なくなり、ビルドアップ隊は縦縦にパスを出すしかなくなった。
さらに板倉が高い位置を取るようになりパスコースが限定されてしまった。
後ろからビルドアップがうまく行かないとシャドウにも楔が入らない。
仙台の楔というのはレーンを跨ぐ斜めのパスが多いのだが、ビルドアップの時点で使うレーンが限定されてしまうため、簡単にシャドウへのパスコースが消された。
ということだと思う。
磐田のダメ押し
さて、そんな感じで仙台がボールを動かせず苦労しているところをトドメの前プレスを仕掛ける。しかも、ラスト15分過ぎたころから。
これには驚いた。連戦で楽に終われる筈なのに自分たちの勢いを大事にした。と言う事だと思う。
実際効果はバツグンで仙台はその前プレスわ抜け出せず。
80分に関のパスを受けた永戸がボールを奪われそうになりファールで止めるとそのFKを田口に叩き込まれ、3失点で終了。
磐田はこれ以上ない完勝だった。
最後に
2失点してからのゲーム運びは残念だった。
ベンチワークもノープランで自分たちの首を締めた。65分からの25分間に関しては4点目取られてもおかしくなかったと思う。
板倉のボランチなら彼もビルドアップ隊に含むような仕組みにしなければならなかったと思う。
とはいえ、確かに後半の入りは良かったし監督の言うように2点は小さなディティールの差だったとは思う。
次の試合はすぐやってくるので切り替えて頂きたいとは思う。
後半の悪循環も要因は明確なので修正出来ると思う。
磐田は骨格がようやく出来上がった。
それを示すには最高のゲームだったのではないか。
この勢いで連戦を迎えるのは精神的に有利だ。
ここから一気に連勝出来る気がする。
それにしても名波さんには色々驚かされるなぁ。この人浪漫を語り浪漫を考えるのに、結局チームは現実的なところで終着するというのが面白い。
負けず嫌いなんだと思うのですよ。
色々勉強になります。
コメント