首位爆走する広島に対して己の力を示したい仙台。
どこまで積み重ねた物が通用するか楽しみな1戦

仙台について

前節湘南に勝ちミッドウィークのマリノスにも勝ち。再び上昇傾向。
けが人も戻ってきて15連戦も残り3試合。
長かった。けど、どうにかここまで来た。

スターティングメンバー

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野津田が契約上出れないので、奥埜と中野のIHアンカー富田となった。
ジョンヤと椎橋が入れ替わってるのはきっとパトリック対策。
それ以外は前節と同じ。

広島について

強い!12勝1分1敗、そしてなんと言っても失点5。
固い!強い!!
誰がこの強さを予想したか。
何試合かプレシーズンマッチを見たのに想像出来なかった。
いやいやお見事。

スターティングメンバー

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前節と全く同じスタメンです。
これがベストなのかな?川辺が入るかどうかくらいですかね。

前半

実は広島を見る機会が無くて勝手なイメージとしては緻密にスカウティングして相手を殺すのかと思っていたのだが…

何も対策していない広島

広島は442を中央圧縮し守るのため、大外は空くので大外を如何に使えるか。
逆に広島は展開させないために誰を捕まえるかがポイントだったのだが、広島はそのあたりスカウティングで整理していなかったため、アンカーとIHを誰で見るかハッキリせず混乱していた。 
2トップは3バックに圧力かけに行くので富田が空く。
富田を急いでボランチがケアしに行くとIHのどちらかが空きそこから展開出来たのだ。

さらに広島の柏が中(トップ下)にポジションを取るため右サイドはかなりスペースがあった。
蜂須賀までに展開すれば、圧縮でハーフスペースにいる佐々木が大外にズレるまで時間がかかるので、蜂須賀には時間もスペースも余裕がありフリーでクロスを上げる事が出来た。
それが10分の西村の決定機。
そして、14分の先制弾につながる。

右サイドはこのようにかなり決定機にを連続で作れた。
左サイドも関口が和田との1vs1を制し優位性があった。特に20分の関口のドリブルは圧巻だった。

ざっくりな図にすると
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こんな状態だった。
しかし、それも25分までだった。

広島の3つの修正


さすがにまずいと言うことで広島は修正を始める。
  • 蜂須賀のサイド
圧縮を辞めて、佐々木を大外に張らせる。
それによって、蜂須賀で見る形にして時間とスペースを奪い仙台の左サイドを抑える。

  • 関口サイド
このサイドは和田が最初から見ていたが1vs1で歩が悪いので、柴崎がディフェンスラインに入り関口を二人で見る形を取る。

ちなみに蜂須賀サイドで同じことをやらなかったのは柏がカウンターの起点になるタスクがあるため。
そして、佐々木の守備能力を信頼してのものだった。

  • アンカーをボランチでみる
この形は長い時間は無かった。
しかし、前から行く時に442のダイヤモンドの形になっていた。

これでアンカーのところをマークさらに2トップが3バックに圧力をかけてロングボールを蹴らせる。
それを回収して広島が再び攻撃と確実に広島の時間が増えた。

そういう中で、広島はセットプレーからパトリックが頭で押し込み同点に追いつく。

仙台はこのときの守備はゾーンでは無くマンツーマンだったのだが失点してしまった。
競り合ったのは椎橋と西村でミスマッチになってしまっていた。

後半

仙台の変化

仙台はときより関口が中に入ったり、椎橋が中に入ってきたりとポジションを動かそうと試みるが10人が連動しないため
ポジションチェンジが意味をなさず、上手く立ち位置がとれなかった。したがって、ハーフスペースが使えなくサイド攻撃しか出来なかった。
ただ、サイドからある程度チャンスを作る。前半完封された蜂須賀だったが、佐々木を破る回数も増えた。しかし、ゴールを揺らせない。

そういう状態が続くと徐々に運動量やインテンシティが落ちていき立ち位置を取れなくIHが広島の最終ラインに張り付くような状態が多くなっていった。

広島はいつも通り

広島は特別な事はしなかった。
同点、しかも、流れもイーブンなのにも関わらず仙台の方が焦りだす。
そんな感じに見えるほど広島は落ち着いていた。

さらに仙台は徐々にパワーが落ちたのに対して広島はパワーが落ちなかった。
渡に変えてティーラシンで落とさないのもそうだし、パトリックもパワーが落ちなかった。

逆転弾は脈略無く。

関のパントキックが跳ね返されたボールがたまたま青山が左サイドに残っていたところにこぼれる。
ここで青山が素晴らしいアイデアと技術のパスで二人外し柏が大岩との1vs1を作り出した。

そもそもこの青山が左サイドに残ったシーンが90分でこのシーンのみだった。
再現性や何か狙いがあったわけじゃなさそうだった。

焦る仙台とトドメの一撃

逆転された仙台は焦り縦縦が多くなりポジションが、さらに取れなくなっていった。
こうなると今まで以上にパスが繋がらなくなる。
広島はリスクを侵さず仙台のミスを待っていればショートカウンターが出来る。
まさに3点目はそんな形だった。

最後に

前半も立ち位置が取れたというよりは、中央を数の暴力で殴れただけとも言える。
蜂須賀のところ修正されてしまってからは立ち位置有利が取れなかった。
それでも3142から3421に変えなかったのは興味深い。

3142に仙台の未来がある

変えなかったのは3142に仙台の未来があるからだと考える。
後半、不発だったが関口のアクション。椎橋のアクションはもしかしたら札幌戦の前半をやろうとしたのかも知れない。
となるとあのマンチェスターシティっぽいと評したあの札幌戦の前半を突き詰めていく事になるのではないか。
そのために選手の判断と決断は凄く重要になったくる。この日はそれが出来なかった。

渡辺監督はなかなか完成形を見せてくれない。常にアップデートされていく。だから楽しいのだが(笑)

一方の広島
城福さんと分析担当が優秀だと聞いていたが、この試合の入り方を見るに実はそんなことないような気がする。

ピッチ上に優秀な監督がいる

この前半の修正を見ているとピッチ上に優秀な監督がいて、90分間ピッチ上の選手で対応出来る。そんな気がした。
なので相手の出方が分かった後半とても強い。
さらに、運動量、インテンシティがとにかく落ちない。
この2つの優位性が今の独走を生んでいる。
そんな気がした次第。

本当に最後:野津田について

いない人を色々言うのは好きでは無いのだけれど、広島サポも一部見て頂けるだろうから、野津田について最後に記載します。

野津田は広島時代は左のパンチ力のあるシャドウ。というイメージ。
そして、さらにポジション的にシャドウしか出来ず使い難いイメージだったと思うが、仙台に来ていや、今年に入って野津田は別人となっている。
タイプとしてはデブライネやイニエスタのようなスペースをいち早く見つけてポジション取り周りを最大限に活かすような選手に成長している。
この試合、上手く立ち位置取れなかったのも野津田がいなかった。というのは否定出来ない事実だと思う。

だからこそ、それを是非広島サポに見て頂きたかった。

なので、野津田を引き取らせて下さい(笑)