仙台について
連勝で迎えたホームゲームガンバ戦
この試合も前節同様に前日練習を非公開。
最近の傾向から4バックには2トップ。
3バックには3トップという法則が出来上がってるが果たして。
スターティングメンバー
石原がスタメンを外れ西村阿部の2トップに
それ以外はいつもの3142
ガンバ大阪について
クルピ体制の終焉を経て、クラブレジェンドの宮本が監督就任。
しかし、クルピ体制から宮本体制への時期がワールドカップ中断明けで後手に回った。
また、そういう状況で補強も進まず宮本体制はなかなか厳しい船出となっている。
スターティングメンバー
渡辺が移籍後、即スタメン。
J3から宮本と共に戦った菅沼、高を起用。
そして、三浦のSB起用は3試合目。
前半
前半立ち上がり主導権を握ったのはガンバだった。
ガンバの前プレスと横圧縮
その理由は前プレスと横圧縮だった。
仙台のビルドアップ隊に対して
ガンバは4枚の前プレス隊を結成し、仙台のビルドアップを防ぐ。
また、4枚も前プレスに使っているのに中盤が空かないのは逆サイドのWBを無視しているから。(出せる場面もあったが出さない選択を仙台がしていた。)
特に多かったのは仙台の左サイド圧縮だった。
この場合関口を無視し、中野をSBの三浦が見る形だった。
また、奪ったあとも時間をかけず同サイドアタックが多かった。
時に右の小野瀬が左のハーフスペースに顔を出す徹底ぶりだった。
ガンバの狙いは富田脇
ガンバの狙いというより、3142の仙台の弱点でみんな狙ってくる富田脇。
ここを小野瀬と渡辺が使う。
ちなみに、倉田とアデミウソンは3バックの両脇を止める役目なので、富田脇をつがわない。
そんな感じで立ち上がり15分は完全にガンバが支配した。
継続出来ないガンバとビルドアップ
ここまで完璧なのだが、横圧縮内で最初のパスがズレる事が多く仙台を屈服させることが出来ない。そして、徹底した横圧縮+前プレスは15分で終る。
終わってしまった理由はわからない。
運動量の懸念なのか、メンタルの部分なのか。
ここからガンバは自陣からビルドアップからの攻撃を始める。ビルドアップの出口はSBの三浦ところ。そして、三浦から富田脇のスペースを使い仙台の懐に入った。
先制点はセットプレーのセカンドボール
ガンバの先制点はセットプレーの2次攻撃だった。
セットプレーの流れで大岩が右サイドに引き出されていた。
高がクリアしたボールを拾い奥埜を外すと、大岩がいるべきスペースが空いてるのを見つけて渡辺をそこに走らせるパスを選択。
椎橋の懸命のスライドも間に合わず。
ガンバが先制した。
ボールを持てなくても冷静沈着に
そんな先制された仙台だったが冷静沈着に立ち位置を探していた。
実際30分以降はロングボールから両サイドを広く使う事が出来るようになった。
その理由はインサイドハーフと2トップが4-4のブロックに対してハーフスペースを使い立ち位置有利な場所を見つけたためだった。
さらに押し込むとガンバのもう1つの問題が浮き彫りになる。
アンカーの富田は誰が見る?
ガンバは4-4のブロックを作るのだが、2トップの守備タスクが曖昧なために4-4-0-2のような形で富田が必ずフリーとなった。
そこから両サイドに展開しガンバの4-4の守備を破壊しはじめた前半だった
後半
仙台の修正と逆転劇
仙台は富田脇を消すのと同時にラインを下げ
532で撤退する。
仙台の2トップもCBにプレスに行かずボランチのところまでポジションを落としたので全体的に前半よりもラインが下がった。
こうしてガンバの狙いを消すとガンバは攻め手が無くなる。
さらに、仙台が全体のラインを均等に下げたが、ガンバはCBとボランチが前半と同じ位置なので間延びしてしまった。
こうなるとトランジション時、スペースが生まれるので仙台に余裕がでる。圧縮して空いてるサイドに展開する事が出来るようになった。
51分から逆転する56分までの5分間で同じ形のロングカウンターを4回実施し、そのうち2回ゴールを揺らすことに成功。
そんな感じで仙台は簡単に逆転出来た。
監督就任1ヶ月の限界
さて、対仙台プランを後半で対策されあっという間に逆転されたガンバだが、
これ以上のものは何も無かった。
クルピからバトンを貰って1ヶ月。
宮本氏には前半のプランを仕込むのが限界ぁった。
従って、戦術的にはそれ以上無いため選手交代で活性化させようと考える。
藤春、藤本、食野と選手交代をするが何も変わらず活性化も出来ず逆転負けとなった。
最後に
前半は宮本ガンバが仕掛けた対仙台がハマった。それは見事だった。
仙台は前プレス+横圧縮は想定してなかったのだと思う。
ただ細かいところはまだまだだったので仙台は踏ん張れた。
そこはまだ就任1ヶ月なので仕方なく今は、
長谷川健太氏の遺産で戦っているように見えた。
後半の手詰まりも同じ。
しかも、長谷川健太氏のキーパーソンは放出してしまっているため駒が足りない。
かなり厳しい仕事になりそうな気がした1戦だった。
仙台は後半にちゃんと修正し一気に逆転したのは強いし成長ですよね。
立ち上がり15分も持てなくても冷静沈着に現状を見てボールを持たなくても悪いなりゲームをコントロールしているように見えた。
失点はちょっとした隙があり、そこは反省材料だったが、それ以外はほぼ決定機を作らせず持てなかった前半でさえ仙台のゲームだなと思わせる強さがあった。
さて、これで三連勝。
そして、ミッドウィークはマリノスにリベンジの機会があり、
週末は楽しい楽しい川崎戦が待っている。
仙台の成長を見せつける時だ!