今週はウインターブレイクが終わり再開したブンデスリーガを取り上げる

カードはドルトムント-ライプツィヒ。


ドルトムント

取り上げる理由は心のチームのひとつだからという理由のみ。
あと、ファブレのドルトムントは
強いのに意外と話題に上がらない。

ここまで今シーズン公式戦僅かに2敗。

今年からファブレが就任。1年目からソリッドなチームを構築。
そして、ゲッツェ0トップにパコ・アルカセルのスーパーサブという2つの攻撃モデル。
去年の不安定だったチームを完全に蘇らせた。


ライプツィヒ

ハーゼンヒュットルがチームを去り、19-20シーズンにはナーゲルスマンの就任が決まっているライプツィヒ。

今年はそのナーゲルスマンのつなぎとして、3年ぶりにラングニックが指揮をとるシーズンとなった。

今年はハーゼンヒュットル時代の極端な圧縮サッカーからナーゲルスマンへの橋渡しとして、広くピッチを使いボール保持にもトライしているような印象。

したがって去年ほど面倒くさい印象は無い。



スターティングメンバー

スタメン

ドルトムントは今年初めてロイスがスタメンから外れる。

怪我のためベンチにも不在。

また、切り札パコも怪我で万全ではない模様。

また、4-4-2のようも見えるがあえて4-4-1-1とする。

ライプツィヒもまた、ブルマー、オーギュスタンという攻撃で重要な駒が怪我で不在。

スタートはいつも通り4-4-2でスタート。


前半


ゲッツェの0トップ


立ち上がりからドルトムントのゲッツェの0トップシステムが機能。

ゲッツェが第3レイヤーに降りてきて起点を作る。

ゲッツェが動くと空いたスペースに連動して周りが動き出す。

442で守るライプツィヒは圧縮しても間をCBとSBの間を通されるシーンが多かった。


ゲッツェ0トップの仕組み

15分過ぎからボール保持は442、守備時はヴェルナーを左サイドに落として非ボール保持時は451の可変システムを採用するライプツィヒ。

これで、ハーフスペースを埋めゲッツェへのパスコースを切りたかった。

しかし、前プレスがかからず、ボールを奪うのが自陣深いところのライプツィヒ。

したがって攻撃時にはビルドアップが必要だが、その時点でドルトムントの守備は442を形成。攻め手が無く、前線へロングボールを放り込んでは失う。失った時には442でヴェルナーが戻れない。なので、ハーフスペースは空いている。という繰り返しだった。


先制点について


18分にCKのをセカンドボールをヴィッツェルがボレーで叩き込み先制。

このCKをうとった攻めが素晴らしかった。

スローインからサンチョの空けたスペースをゲッツェが使い起点作り。
サンチョがIHで受け真横に(大外のクロスへ向かう)ドリブルで、クロスターマンをピン止め

外からハキミが裏に入ってくるシーンだった。
サンチョが誰も抜いてないドリブルなのに、スペースを作り出しているところが素晴らしい。

CK獲得時


ライプツィヒの修正


30分からライプツィヒが可変システムを止め4-5-1固定にする。

これでハーフスペースを潰してゲッツェが降りてきてもパスを出せずドルトムントが前進出来なくなる。

また、ビルドアップ時にカンプルが最終ラインに落ちてきて3421を形成。こうすることでドルトムントの442とのギャップを生み、ライプツィヒが押し込む展開になる。


ライプツィヒの修正

後半


手が打てないドルトムント


後半もライプツィヒの構成は続いた。ドルトムントはボランチ及びDFラインで失うリスクは避けてロングボール中心になる。

狙いどころはライプツィヒSBの裏。そこにサンチョ、ゲレイロのウイングを走らせるが単発。

本来はロイスやパコ・アルカセルが絡みカウンターが理想のドルトムント。

ただし、ロイスは不在。代役のフィリップはそこに絡むことはできず。

パコ・アルカセルはコンディションの問題でラスト10分しか使えなかった。


従って、後半もライプツィヒのゲームだった。

しかし、ライプツィヒもボール保持からの攻撃はドルトムントの中央をしっかりと閉じる4-4を崩せない。

決定機はボール奪取からのトランジションのみだった。

そして、決定機を迎えても最後に立ちふさがるビュルキを超えられず。


パコ・アルカセルの登場と同時に成立するカウンター。


80分にパコ・アルカセルを1トップに据える。トップ下にはゲッツェ。

これで、左ゲレイロに代わって入ったプリシッチ、とサンチョとアルカセルの3人で攻撃を完結出来るようになり、決定機を2つ作り出した。


ドルトムントのカウンター


ドルトムントはこの試合も4-4の守備と二つの攻撃モデルを駆使し相手を完封。

ロイス不在でも今年の強さを見せれたゲームだった。


最後に


キッカーにライプツィヒの弱点特集がウインターブレイク中に組まれていて、

それはライプツィヒに持たせて撤退する。というざっくりとした事だったわけだが、

この日もまたボールを持った時に相手を崩す手段が無かった。

去年ならひたすらに圧縮サイドに振って、運んで逆サイド、アイソレーションしている人が裏を狙うみたいな形があった。しかし、今年は来年への布石なのかそこまで極端なことをしていない。なので、手詰まりになってしまう。


ドルトムントは自分たちの流れの時に点を取ったのが凄く大きかった。

後半手が打てない状態だったが、それでも焦れず後ろで構えられる。

ここまで、トップの選手で戦術が変わるチームは珍しいのかなと思う。

パコ・アルカセルとゲッツェで全然違うチームになる。それを使い分けられるのも

ドルトムントの強さなのかもしれない。