カテゴリ:Jリーグ > 横浜FC


スタッツ

スタッツ

スターティングメンバー

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前半


仙台の研究が横浜FCを上回る

を今シーズンから横浜FCを指揮する
監督の四方田さんは横浜FCを札幌ミシャのコピーを作り上げて、ミシャ式+マンツーマン
みたいな感じのチームになっており、好調。早くもJ2首位独走状態を築こうとしている。

それに対して仙台は、きっちり研究&対策を行う。
4-1-5になるが、FWの頂点のヴィゼウ対しては2CBが間に入られるが、平岡と若狭二人が連携し管理。
ヴィゼウは2CB間から落ちる事も裏を狙うことも無いので常に2CBの視野で管理出来た事も大きかった。
また、小川もそのヴィゼウが動かないので連動出来ず、あまり効果的な動作が出来ていなかった。

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また、横浜FCは対角のパスを利用しWBのウイング化からクロスを狙うのだが、
そこはSBが対応。ここの1vs1で負けなかった。というか、ずっと勝って何もさせなかった。
そして、SBもともと居て空くスペースにはDHもしくはSHが下がって対応。
最終ラインの数的有利を上手く消し横浜FCの攻め手を消すことに成功した。

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攻撃は蹴る。そして回収する

そんな感じで仙台はSHorDHも最終ラインに入り込む事を厭わない守り方をした。
なので、後ろに重く攻撃に課題を残す事になるかなと思ってみていたのだけれど、
それは2トップの皆川とケイマン二人の頑張りで解決していた。

2トップがロングボールを収めて時間を作り、押し上げた。
また、たとえ2トップが納める理想的な形にならなくても、ルーズボールになってしまえば横浜FCの中盤は手塚ひとりでサポートも少ないので、ボランチが頑張って圧を掛けてう媒介して2次攻撃につなげる事が出来た。

そして、18分にそのロングボールからセカンドに圧かけて奪ってカウンターを完結させ仙台が先手を取った。

マンツーマンに対してどこまでついてこれるかを試す

仙台はもうひとつ横浜FCを押し込んだ時に試していた事があって、
それが氣田のボールサイドに寄る動きである。

横浜FCの守備の考え方はマンツーマンなんだけど、どこまでもついていくか。
というと、ある程度はついていくが地の果てまではついていけない。
そういう場所がある。

で、氣田を見るのは中村の役割なんだけれど、流石に逆サイドまではついてこれない。
ということは、逆サイドに顔をだすとそこで横浜FCの守備はズレが発生する。

ということで、氣田は積極的に仙台の右サイドに顔を出し、名倉が持った時にパスの選択肢を増やす。
そこから雪崩式にマークがズレていき仙台がチャンスを作った。

36分の華麗なる崩しだったが、得点にはあと一歩及ばず。



前半は良いゲームをしてリードを奪ったが追加点は奪えそうで奪えない。
という感じであった。

後半


横浜FC交代の効果と後半の修正

後半頭から横浜FCは3枚替え。
前半終了間際に怪我をしたガブリエルに変えて武田。
前半、石原に止められブレーキとなったイサカゼインに変えて山下。
FWの頂点に立つヴィゼウも動きが少なく仙台のCBに抑え込まれていたので、小川を頂点に。
そして、小川の場所に伊藤翔を投入。

また、ビルドアップも変更。4-1-5になるのでは無く3-2-5でのビルドアップに変更する。
3-2になった事で仙台は両脇のCBに対して対応が後手に回る。

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両脇のCBにはSHが行くのかFWが無理しても行くのかハッキリとせず、時間がある。
特にボールを持ち時間があれば何でも出来る中村がパスの出し手として機能出来るようになった。
そして、FWの頂点が小川になった事で動きが出てくる。
ヴィゼウになかった裏を狙う動きがあり、裏を狙いDFがラインを下げた後で、
下がってボランチ間でボールを引き取る事も可能。とめんどくさく仙台がどうしても後手になってしまう。また、それに輪にかけて面倒なのが伊藤。
小川が下がったら伊藤は裏を狙い、小川が裏を狙ったら下がって間でボールを受ける。
という感じでこの二人を同時に捕まえられなくなる。

最後の山下だが、彼はボールをもったらとにかく仕掛ける。スピードもありドリブルもうまいので、対応が難しい。
イサカゼインだと石原に勝てなかったが山下だとクロスまでいけるシチュエーションを作れる。

ということで、この3枚の交代で完全に蘇った横浜FCが11分間で2点上げあっという間に逆転に成功する。

主審に不信感を抱く仙台

逆転された仙台だったけれど、直後57分真瀬が空いてゴール前でボールを奪って決定機だったシーンがファール判定。
そして、60分カウンターシチュエーションで中島が後ろから倒されるもこちらはノーファール判定となり、仙台はサポーターも選手も主審高山さん不審になってしまう。

また、この後途中出場するカルドソが明らかに自分のファール(たいていアフター)
なのにも関わらず抗議にいってしまい余計に主審を敵にしてしまった。

確かに、正直にいえばちょっとファールの基準は分かりづらかった。
時に57分がファールなであれば仙台の先制点の中島が奪ったシーンはファールになりそうだし。
ただ、それでも審判を敵としてしまった事で自ら苦しくなる。
主審の高山さんはムキになって抗議すると、それを律しようと高圧的になるタイプなので
もう少し仙台側は落ち着いて冷静に対処してほしかったなーと思う。

ちなみに、福森がイエロー貰うシーンが象徴的。
律して毅然とした対応でイエローを出す。
これが、一度なだめてくれてコミュニケーション取ってくれる家本さんみたいなタイプじゃないのでそのあたりは学んでほしかったなと思う。
この主審のコントロールは角田&上本のコンビは上手だった。
むしろ、この二人が話しながらファールの基準をコントロールしてたくらいだったから。
というのを思い出した。

それともうひとつ。
途中出場の加藤、そしてデサバトについて。
この二人入って良い効果を出せなかったのだけれど、
加藤はどうしても受け手になって最終ラインの間に入ってアタッカーのような動きが多くなる。
そうすると、右サイドの出し手は真瀬になり精度が落ちる。
名倉だと中盤の間で受けてくれて、出し手になるのでその違いは大きいなーと感じた。
それとデサバトは最初入ったプレー2つパスミスが続いたのが象徴的。
まだまだ、コンディションも理解度も不足しているように見えてそれが後半停滞した要因になってしまった。

仙台の課題について

そんな感じで後半頭に逆転されそのままスコアを動かせず逆転負けになったのだけれど、
横浜FCはやはりJ1昇格出来るかベンチマークになるチームであって見えた課題がハッキリとしたので、ここに纏めてみる。

まず1つ目はボール保持の攻撃について。
ここ数試合きれいなゴールが増えていて、3月のヤス+中山に頼りっきりから脱出出来た仙台だけれど、ほとんどが相手からボールを奪ってからのゴールである。
なので、後ろから繋いで空いての守備を壊す事がまだ出来ていない。

なので、このボール保持からの攻撃の精度を上げていきたいなと思う。

2つ目はセットプレーについて
横浜FC戦でセットプレーから決定機を作れていないという事実は重い。
特にアディショナルタイムのCKで誰が蹴るかピッチ上で迷っている状態だった。
まずは、キッカーの固定をしないと行けない。
蹴れる選手は複数名いるけど、キッカーが居ない印象がある。
中の動きをどれだけ作り込んでもキッカーがいないのでは意味が無い。
このあたり、ヤスの復帰を待つのか。それとも現メンバーで固定して精度を上げていくのか。どうなるかわからないが今のままでは流石に辛い。
このあたりも解決したい。

最後に選手層。
けが人がようやく戻ってきてようやく長期離脱中のメンバー以外は出場出来る状態になりそうだけれど、原崎さんのやりたい事を理解している選手が少なくこの横浜FC戦のように
交代するとトーンダウンしてしまうのが現状でこのあたり、理解者を増やしていく必要がある。
現状まだまだ少ない。

この3つの課題をクリア出来れば昇格も今より見えてくるんじゃないかな?

え?守備??なにそれ美味しいの?(というか、守備は向上している気がしています)

最後に

ということで、期待通りJ1のベンチマークになったゲームでした。
試合前は快勝して、J1行けるじゃん!!ってなる気しかしなかったのに。
いや、前半まではそういう気持ちだったのに、現実は甘くないね。

ただ、書いた通り課題も見えたのでそれを解決していけばチャンスはあると思う。
早くもJ2 1/4を消化したけれど、仙台は良い位置にいて昇格争い出来る権利はありそう。
ということがわかった。
ただし、上位には勝ててない。という事実もこの1/4で分かった。
なので、現状では自動昇格圏は厳しい。ただし、伸びしろはあるように感じている。
ここからどれだけ課題を解決出来るかに掛かってる。

それと、横浜FCは強い。何が強いかというと、勝ち筋をきっちりつかむ事が出来るから強い。
この日仙台が3-2のビルドアップにあたふたしたのは20分間。その後はSHがどこまでプレスに行くか改善していてそこまで横浜FCにチャンスを与えていない。

なので、逆転するにはあの15分間くらいしかなかった。
その短い時間、少ないチャンスで結果を出すんだからそりゃ強い。
と思いました(小並感)

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前半


4-4-2のミラーゲーム

お互いに4-4-2のミラーゲーム。
そして、横浜FCは意外と可変せず4-4のままビルドアップをする機会が多かったために
仙台としては守備基準が作りやすくこれまで以上に前で奪えた。

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ただし、仙台の左サイドでは奪えないのは氣田の守備基準が作れない事もあるが、
時折、左サイドに顔を出す瀬古の影響だった。

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このように瀬古が降りる事で氣田がピン止めされてしまい、SBが自由になり、
右サイドのようにSH vs SBの対面が作れなかったのが理由。

バランスの悪い左サイド

引き続き左サイドのお話。
ミラーゲームの説明でも触れたけれど、仙台の左サイドで横浜FCは時間が作れるのでそこから、対角パスで攻撃をしようというの横浜FCの狙いだった

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ただし、風が強く対角パスの速度が落ち距離も伸びない。
さらに、真瀬vs松尾で真瀬がほぼ完封したことで、横浜FCは狙い通りなのだがなかなか突破口が開けないという状況だった。

そんな中でも仙台は先に失点してしまう。
それも左サイドが問題だった。
とはいえ、またまたCKからの失点でそれはそれも問題なのだけれども
それ以上に気になったのがこのCKの取られ方であった。

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この試合ほぼ唯一の右から左へのサイドチェンジをされた対応でスライドしながら対面を見るという状況になったのだが氣田が明確に動き方を誤ったことで、石原に対して1vs2で数的有利を作られてしまった。

なので簡単にクロスを上げられ平岡が何とかクリアしたもののCKとなってしまった。
氣田のこの時の対応がやはりまずい。

また、攻撃にも機能しない。

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それは石原と氣田ともに中に入るベクトルが得意なので、SH、SBともに動きが被っていしまい大外誰も使えないってなっている。
氣田を使うなら大外タスクをがっつりこなせるSBが
石原を使うならば大外タスクをこなせるSHが欲しいなとも思う。

後半


オッティ+マルティノスの両翼でそらをとぶ

仙台の反撃はオッティとマルティノスを入れてからになった。

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この二人がSHになった事で、両サイド中外どちらも使えるようになり、
仙台がサイドを制圧して押し込む時間が圧倒的に増えた。

彼ら二人が中に位置取り裏を取る動きが秀逸であり、
特に初登場となったオッティはスピードというよりも、フィジカルの強さを武器に引き付けて肉弾戦を制し剥がしていく個人技
そして意外な事に周りの選手を使う事もうまく初出場と思えないくらい左サイドで輝いていた。
また、マルティノスも相手を押し込んだときは素晴らしい。
ドリブル、裏抜けクロスパスやはり一級品。
久しぶりにマルティノスの良さを感じれた時間帯。(フラグ)

マルティノスの難しさを感じる失点

ところが、仙台はなかなかフィニッシュまでいけない。
ペナには入れるが中央まで入れない。

なので、決定的なシーンは作れない。そんなこんなしてるとクリアをキープされカウンターを刺される。

とはいえ一度は左サイドでスピードダウンさせたのだ。
なので、失点はしないと思った。
縦に行けなくなった横浜FCは4-4のブロックの中に入れず、逆サイドへボールを持って行く。
時間がかかったら横浜FCは仙台の4-4を破壊する力は無い。と思ったが
マルティノスが全然戻ってこない。
この時間かなりあったにも関わらず画面にすら入らない苦笑するしかない。
そして、そこを突かれての失点だった。
マルティノスの使い方難しい…

命を継いだ2ゴール

2点ビハインドとなり、このまま負けたら精神的にダメージが大きい。
せっかくチーム状況が良くなってきたのにこの裏天王山に負けるとすべてが無になってしまう可能性が出てくる。
と思い始めた82分仙台に関わる全ての人に勇気と希望を与える追撃弾を西村が決めた。
これが大きかった。
そして、この前のCKを奪ったのはマルティノスの裏取ってクロスからセカンド拾って。
という流れ。なので後半の選手交代は攻撃面では素晴らしいのだ。
攻撃面では(苦笑)

さらに、90分に吉野が決め遂に同点に追いつく。
このCKを奪ったのはオッティが個人技で粘って奪ったCK。
なので、なので後半の選手交代は攻撃面では素晴らしいのだ。(2回目)

そして、最後の最後に蜂須賀のクロスから皆川が合わせるもわずかにゴールを逸れて
2-2の痛み分けとなった。
仙台は0-2と追い込まれたところからの勝ち点1ゲットは実質勝ちに近いドロー。
ダメージが大きいのは横浜FC。そんなゲームとなった。

なお、見直したら最後の皆川のヘディングは思ったより決定的であれ決めないとなーとは思う。

最後に

代表ウィーク後4-4のセットされた守備はかなり整備されてきて好印象。
なのだが、現実は印象とは少し違う。4試合で5失点は多すぎる。
印象的には1失点か2失点くらい。のイメージにはなっている。
そして、その理由はセットプレー。といか、CK。
4試合で3失点。失点の内訳で60%以上を占める。
ざっくり言うと、完封したマリノス戦以外の全試合でセットプレーで失点している。

ということで、課題は明確。
これは修正しないとだめ。絶対にだ。言うまでもないけど。
でも、逆に言うと、セットプレーが守れるようになれば4試合で2失点だけになる。
これなら十分に勝ち点を奪える。
なので、セットプレー早く修正しようぜ!って思っている。マジで。

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前半


横浜FCのビルドアップと仙台の前プレス

川崎戦と同じ4-4-2を採用した仙台。
ただ、川崎戦と違い前から行こうとする意志は見せる。
ただし、横浜FCの洗礼されたビルドアップの前になす術無く奪うところを見つけられない。

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手塚に2トップがピン止めされて、2CB+GKに圧力をかけられない。
さらに、仙台は4バックが出来るだけ中央に残そうとするために、大外の守備はSHが対応する。
大外のSHとDH間に横浜FCのSHが入りビルドアップの出口となる。
そして、SH-CBから裏を狙って仙台を押し込む。

なので、意思とは裏腹に4-4-2で撤退する事が多くなった。

仙台のボール保持の仕組みと前進できるパターン

ただし、この日は4-4-2に撤退したら、そのまま僕たちのターンにならない。
ということにはならず、前進できるパターンはあった。
キーマンは椎橋。

前節の川崎戦は椎橋が降りてきても何の解決にもならず、単に後ろに重くなっただけだった。
それをちょっとだけ改善。
椎橋が右に落ちてきたときには仙台は前進出来るようになっていた。

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右に落ちると前を椎橋が前を向けるのでそこからスキップパスをFWに出し、攻撃のスイッチを入れる事が可能になっていた。
これは良かったと思う。

そして、一度前進すると、この日怪我から戻ってきた松下が違いを見せつけチャンスを作るパスを連発。
なので、ある程度は攻められたと思う。

給水後に前プレスが激しくなる横浜FC

ただし、それも給水タイムまで。
給水タイム後、明らかに切り替えが早くなり前プレスが鋭くなる。
そして、椎橋に対してDHがどこまでも付いてくるようになる。

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こうなると川崎戦アゲイン。仙台はビルドアップ出来ず苦しむ時間が続き、仙台のターンに出来ずハーフコートゲームとなってしまう。

しかし、仙台は守った。
特に最終ラインは狭く守る事を凄く意識し、ペナ幅の距離感で中央を空けなかったのが良かった。
さらにSHが献身的にどこまでも守備のために下がってきてくれて相手に自由を与えない。
なので、展開は横浜FCだったわりに決定機はほとんどなく、凄く久しぶりに無失点で前半を終える事に成功した。

後半


前から嵌めたいけど…動き出す六反

ハーフタイムで整理して、もう一度前から嵌めたい仙台。
ところが、今度は六反が動き出す。

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前から人で合わせるとどうしてもGKが空く。
そしてGKの六反が蹴っ飛ばし疑似カウンターの形を作られる。
六反はエデルソンだったのか!?と思う場面が複数回あって驚いた。
コースは3つ左右の大外。
そして、中央の斉藤に付けられる。
なので、結局前から行って横浜FCのビルドアップを阻む術は仙台には無かった。

ところで、六反はたぶん、というかそんなパスは持ち合わせてなかったはずだ。
横浜FC移籍でこんなにキャラ変するとは。。。
成長というのはいつするかわからない。年を取ったって成長出来るんだという証明。
そして、個人をここまで成長させられる横浜FCは良いチームである証明でもある。

結局、4-4-2のブロックからカウンターが良さげ…

で、仙台は4-4-2で撤退する事に専念。
これが良かった。というか、改めて思うのはこの4-4-2はチームコンセプトでは無いし、
あんまり練習ではやってないんだと思うんですが、
一度4-4-2を許可したら、バッチリ出来ちゃうのはやはり今まで積み重ねてきた「伝統」なのだろうな。
と思う。
良いか悪いかは別として。

もちろん、守備に全振りしてるので攻撃どうすんの?という大きな課題は残るものの、
この試合決定機はセットプレーくらい。
いつもクバ様頼みだが、クバ様はミドルシュート1本とそのセットプレーのセーブ2回しか出番は無く最小。

もちろん、横浜FCは最後のところに課題を持っているとは言え、きちんと守れた仙台。
というのは大きいと思うんですよ。
札幌戦とか酷い守備だったわけで、そこから見てしまうと出来るじゃん。ってなるんですが…

で、攻めるのはCBから繋ごうと何度もトライするんですよ。
ぶっちゃけ前に蹴ってクリアとかロングボール前線に放り込んでセカンド何とかした方が、カウンターは放てると思うのですが…

そこに今年のチームコンセプトの意地というか、去年には戻らない。
という意思の表れだったのかなぁって思ってはいる。
それが正しいかは別としてプライドは感じだ。(ま、ビルドアップ上手く行く気配がなかったのでバカのひとつ覚えと言われればそれまでなのだけれど…)

最後に

色々思うんですが、僕らは大きな旅から帰ってきた。
そう、ベガルタ仙台は旅のスタート地点4-4-2での撤退で守る。という地点に戻ってきたのである。

映画「スタンドバイミー」は旅を終えスタート地点に戻ってきたとき、
「街が小さく見えた」
と語り成長を感じているわけだが、
仙台はどうんだったんだろうか。街は小さく見えているのだろうか。
僕にはまだその問にはこたえられないし、この先その問を探す2020シーズンになるのだろうか。
そして、今シーズンが終わった時に「街が小さく見えた」と言えれば良いシーズンになるんじゃないかな。
って僕は思う。
とりあえず、今は「おかえり4-4-2」とだけ言っておこうか。

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スタメン1

スタメン2

サブ

前半

評判が良い下平監督。そして、横浜FC。
去年の大分といい、J1昇格組は凄く論理的なチームが多いなぁという感想を抱くことになる。

択を強いる立ち位置

さて、その横浜FCは仙台の守備対して惑わす立ち位置をとる。
択を強いる横浜

GKがビルドアップに参加する。
このGK参加はJリーグでもよくあるのだが、ここからが面白い。
4バックになるわけじゃなくてCBが1列上がってボランチとしてプレイし始める。
なので、3-4-2-2と書ける。いや、正確に書くと0-3-4-2-2となる。(ついに1-3-1-4-2とか書かないと表現できないチームが出てきた)

こうやって立ち位置を取ると仙台の選手たちは誰を見ればいいかわからない。
そして、いつもの立ち位置でもパスコースを消せない状況になる。
これが序盤横浜FCが優位に立った要因である。

GKが参加出来なければ!

ただし、GKが参加出来なければ仙台は嵌められる。
それを証明したのが8分。(不運にも六反が怪我してしまったけど…)
3バックなら嵌められる

長沢が面を作ってパスコースを切る。
出される先にはジャーメイン、ゲデス、そしてアンカーには関口がついてボールに圧力をかけ奪うことは出来ていた。
なので、GKを含めるビルドアップさえ奪えれば仙台は優位に立てそうな感じがあった。

時間がたつと修正する仙台

そして、遂にGKを含むビルドアップも対策する。
嵌める仙台
松下がアンカーの佐藤をCBで一列あがる小林を背中で消しながら、GKに前プレスをかける。
両ウイングはWBへのパスコースを消しながらCBに圧力をかけていく。
こうすることで、横浜FCは簡単にビルドアップ出来なくなった。
仙台は高いところで奪えるのだが、クロスが合わなかったりパスがズレたりでシュートまで行けなかったのは切なかった…

保持時の狙いについて

仙台の攻撃設計図についてだが、横浜FCが同数プレスで嵌めてくる感じだったので
仙台はロングボールに切り替える。
ロングボール大作戦

ターゲットは長沢とゲデス。
ゲデスへのボールは風に流されタッチラインを割ることが多かったが、長沢ターゲットはかなり機能していた。
ほとんどのケースで先にボールを触る事が出来ていた。

なので、仙台としては攻守に機能してたにも関わらず決定機はアディショナルタイムまでほとんどなかった。
それは、横浜FCの圧力のせいだと思う。
寄せが激しく松下を中盤で中々フリーに出来なかった。
そのため、逆サイドへの展開が無く同サイドアタックだけになったのは辛かったのかもしれない。
蜂須賀のサイドチェンジは風に乗って一度もゲデスに繋がらなかった。
また、ゲデスに入っても前半はゲデスのキックの感覚がズレでいて、クロスも合わなかった。
湘南戦のように、スライド強要して空いてるサイドに運べればもう少し余裕を持ってたのだが…この前半は出来なかった。

後半


仙台のターン

後半は仙台のターンにした。
仙台は先に失点しているのもあってより前に出ていく。前のめりで横浜FCを嵌めていく
後半の仙台
SBそして、アンカーの椎橋も前プレス隊に加える。
前プレスに全リソース突っ込んで勝負に出る。
ひっくり返されたらゲームオーバーだ。
賭けのようにも見えたが、見直すと木山さんの中では本命の選択だったようにも思う。
そして、これにより85分まで仙台がゲームを支配する後半になった

ゴールシーンについて

前プレスから仙台のリズム。
さらに、前半決まらなかった蜂須賀からゲデスへのサイドチェンジが通る。
しかも、ただのサイドチェンジじゃない、WBの裏を狙うサイドチェンジであり通れば一発でチャンスになる。
まるでトレント・アレクサンダー・アーノルドからマネへのサイドチェンジだった。
ゲデスはこのサイドチェンジを受けペナに運んでサクッと同点弾。
サクッと決めるゲデスも凄いがこのサイドチェンジを出した蜂須賀も凄い。
今年の蜂須賀はこのサイドチェンジの精度が素晴らしい。湘南戦もこの日もサイドチェンジでチャンスを作り出していたし、この日はアシストになった。

横浜FCのモデルチェンジ

一方的に殴られ同点となった横浜FC。
60分過ぎからビルドアップは出来ないので諦めて、カウンター中心になる。
モデルチェンジ
SBの裏に2トップを走らせ、松尾がスピードを活かしてフォローする。
仙台はこのカウンターに手を焼くようになる。
62分、65分のカウンターで横浜FCはようやく決定機を作る。
これで、やるかやられるか。の状態になる。

長沢がいないと…

仙台は殴り続けていたが、85分すぎたあたりでボールを奪えなくなる。
それはCFWに長沢がいなくなり、西村が入った事に起因すると考える。
長沢がいないと前プレス時に面を作れず背中でパスコースを消す事が出来ない。
ただ単にボールを追うだけになり、仙台は再び横浜FCのビルドアップに対して圧力をかける事が出来なくなっていた。
CFW西村は良い面もたくさんあった。
攻撃面ではウイングよりもやりやすそうで、ボールを上手く引き出しペナ角取ったり出来ていたのだが、奪い返すことが出来なくなったのでその特徴もなかなか活かせなかった。

最後に

COVID-19の影響でリーグが中断。
そして、再開後いきなりミッドウィークを挟む3連戦というハードスケジュール。
かなり大変だったと思う。その中でメンバーを変えながら1勝1敗1分 勝ち点4を得る事が出来たのはポジティブだったと思う。
ただし、やはり質が足りず勝ち切れない試合だったの事実。
この日も失点には触れていないが、安い失点だったしJ1で戦うCBであればあれはなんとかしないといけない場面であった。
また、守備面だけでなく攻撃面でも決め切れるシーンは何度かあったがトラップミスやシュートミス等ちょっと勿体ないミスがあった。
そういう質の部分を上げていくのが今後の課題とはなる。
ただし、2月かなり心配した状況からはかなり改善していた。
それは本当に良かった。
まだ始まったばかりでこれから質も上げて勝てるチームになっていくことを願っている。

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