- 1.スタッツ
- 2.スターティングメンバー
- 3.初めに
- 4.前半
- 4-1.サイドハーフが孤立してしまう現象
- 4-2.ジェフが442になっても同じ
- 4-3.36分のカウンターについて
- 5.後半
- 5-1.442に合わせDHを1枚下げて3バックで保持
- 5-2.立て続けの2失点。1点目は千葉の狙い通り2点目は伏線回収
- 5-3.2トップで縦に急いで殴る
- 6.まとめ
- 7.ハイライト
■ 目次
スタッツ
スターティングメンバー
はじめに
前回対戦は03年。19年ぶりの再開。まだ、蘇我にはスタジアムは無く市原臨海がメインだった。
そして、ジェフの監督は故イビチャ・オシム。
オシムが亡くなった年に再開。というのはなにかを感じるような感じないような…
あの頃のジェフは強くて勝てる気がしなかった。
それから19年仙台はJ1をたくさん経験し、逆にジェフはJ2をたくさん経験した。
立場はあの19年前から逆転していると言っても過言では無いだろう。
なんて思うのだった。
前半
サイドハーフが孤立してしまう現象
さて、そのジェフはこのゲーム仙台に圧をかけることはしない。基本的に3トップ+2DHで中央を閉鎖してCBから前進させないようにする立ち位置を取る。
そして、プレススイッチはSBに渡ったところでプレスをかけて仙台の自由を奪う。
という感じ。
それに対して仙台は立ち上がりは無理に繋がず、皆川に蹴ることを選択し、セカンドを拾って攻撃につなげていた。
徐々に仙台は遠藤が動き出し地上戦に移行する。
遠藤が3-2の外側で受けて前進させるために落ちてボールを引き取る。
ただし、この時にサイドハーフが繋がらない。
この日氣田も加藤もゴールに直線的に狙える位置を取りすぎてしまったのが原因。
仙台は相手の裏、ボランチ裏に潜ってCB前で動的になんやかんややるのが狙いなのだけれど、
遠藤をビルドアップで使ってしまい、かつSHがCBのスペースじゃなくて最終ライン裏のスペースで勝負する感じだったので、
サイドハーフがどことも繋がれない。一気に裏でフィニッシュータスクになってしまう。
(これを勝手にフィニッシャータスクと呼ぶ事にするけれど、)
そして、フィニッシャータスクはどうしても受けてフィニッシュまでしかないので誰とも繋がれない。
なので、リズムが生まれない。
これは栃木戦の前半でもそうだった。栃木戦は後半遠藤をトップにして解決したが、
今日はトップ下でも同じ現象になってしまう。
ま、あの栃木戦の後半もサイドハーフ同士は繋がってはおらず、遠藤と片翼がつながってなんとかしたゲームだった。
ただ、このジェフ相手だと両SHが繋がらないとちょっと得点できる雰囲気は無かった。
4ジェフが442になっても同じ
ちなみに、鈴木が怪我してジェフは4バックに変更したけれど、それに対して仙台はきちんと対応できた。
3-2での中央閉鎖から2-2の中央閉鎖に変更するが、
仙台はすぐにGKを使いながら3バック化。
そして、遠藤が3-2と同じように2トップ脇を使ってボールを引き取って
前進させる。
ただし、それでも結局SHの動きが変わらない。なので、4-4-2でも3-4-2-1でも同じ。
なので、ジェフのブロックに楔をいれらず、跳ね返される。
いや、それどころかフィニッシュのシーンもほぼ無い展開になってしまっていた。
36分のカウンターについて
そして、ちょっと振り返りたいのは36分のカウンターのシーン。自陣までボール運ばれるものの無理やりトランジション合戦を制しカウンターを発動。
氣田が運んで中島へ。中島は滑った相手にひっかかってフィニッシュまでいけず。
という前半で得点に近づいた1つのシーンだったけれど、これが良くない。
という話と先の話になるけれど、これが失点の伏線だったという話をしておこう。
この日散々言っているけどサイドハーフが相手の間に入れない。
なので、失った時に仙台の寄せが遅い。なので、良いトランジションができない。
仙台は攻撃と守備がリンクしているので悪い攻撃だと悪い守備になる。
そして、このシーン奪ってカウンターでチャンスを作ったから良い守備。
と言われがちなので、否定しておくことにする。
この日は遅れているのにも関わらず無理やりトランジション勝負に持ち込むケースが結構あった。
ここも、仙台ゴール前まで運ばれたものを奪い返して前進しようとするが、
何度かジェフにひっかかってしまっている。
この36分のシーンも複数回ひっかかってすべてたまたま仙台にボールが転がったためにカウンターになったけれど、
無理やりトランジション起こしてたまたま仙台ボールになっただけで
良いときの必然に奪い返したものとは全くの別物であった。
ちなみに、ここで相手に転がっていれば逆に一気に被決定機を迎える。
そういうギリギリの博打勝負を常にしていた前半だった。
後半
442に合わせDHを1枚下げて3バックで保持
後半、皆川に替えて富樫を投入。皆川も少しDFラインと勝負しすぎた感はあり、もうちょっと流動的に動ける富樫。
という選択。
いや、ただ単に連戦でタイムシェアの可能性もあるけれど。
そして、後半仙台が変更したのはビルドアップ。
ジェフが442に変更したので、仙台も久しぶりにボランチ1枚を下げて3バックでのビルドアップに変更。
それにより、SBがより高い位置でボールに絡めるようになる。
そして、実際に49分は平岡から遠藤が開けたスペースを富樫が利用して裏を狙う加藤にフリックで渡してフィニッシュ。
みたいなシーンも出てきて、スペースの利用と連動は確認できたシーンだった。
なので、仙台が後半は良くなると思ったのだけれど…
立て続けの2失点。1点目は千葉の狙い通り2点目は伏線回収
残念なことに、仙台が良くなる雰囲気を少し見えたところ。押し込んでジェフ陣内深くのスローインから唐突に失点をする。
このシーン自陣からスローインを奪われて、2回対角パスを出され広く左右に揺さぶられる。
この対角パスはジェフがアップ中にも意識していて、狙い通りなのだろう。
そして、最後西久保のクロスからレオンソがファーで競ってセカンドボールをブワニカが押し込みジェフが先制。
2トップにした効果が出た。ということで狙い通りだった。
また、この日上空風が舞っており、この瞬間はメインスタンドからバックスタンドに風が強くなった瞬間でもあって、西久保のクロスがその風に乗り少し伸びたのだと思う。
なので、出れると判断し躊躇した小畑も致し方ないかもしれない。
そして、2点目は伏線回収。
前半にも36分のケースを取り上げたけれど、この日カオスなトランジションが凄く多かった。
それはやっぱりポジションが取れていないからで、この2失点目の場面も中島がポジション取れず捕まっている。
そして、引っ掛けられて無理やり奪い返そうとしたら、カオスな状況になりボールがピンボールのように転がりレオンソの元へ。
そのレオンソが素晴らしいフィジカルとテクニックで見木にラストパス。
それをきっちり決め2分で2点差とされてしまった。
2トップで縦に急いで殴る
2点を追いかける展開になったあと、仙台は縦に急ぐようになりスペースの共有というのは残念ながら見られず。そして、ベンチもそれに合わせるように遠藤に変えて中山。
中島に変えて吉野を投入して前への力強さで勝負する。
確かにこれで相手を押し込み決定機も作ったけれど真っ向勝負はジェフも得意とするところで最後のところでゴールを割れない。
また、押し込んだところでゴール近くのセットプレーが増えるのだけれど、
中島と遠藤が既にピッチに居ないためキッカーが居ない状況になりセットプレーでも期待できない。
というのは痛恨で、結局ゴールを1度も割れずに0-2での敗戦となった。
最後に
思い返せば、栃木の前半、岡山戦、そしてこの試合と中々スペースを取れていない。連戦の影響もあるのだろうけれど、名倉が居ないのが大きい。
大宮戦以来の現地観戦。バックスタンドの2階席からこの試合を見ていたが、
両サイドハーフ同士が繋がらない。
氣田も加藤も共にゴールを決めることを考えていてあまりに直接的すぎる。
もう一個DH-CB間でクッションがほしいのだけれど、それが無いのが厳しかった。
また、動く遠藤。
動いたあとにできるスペースに対しても誰もアクションを見せる気配が無いというのも辛い難しいゲームにしたと感じる。
これは、後半富樫が気づいてやろうとしていただけにやはり失点が続いたことがもったいない感じであったかなと思っている。
内容的には本当に残念で負けが等しいゲームだったけれど、
原崎さんの試合後のコメントは試合終了直後なのにも関わらず課題を認識しており
大丈夫だろうなと思わせてくれる。
まだまだ発展途上のチームであり、もっとよくなれると思うし、
個人ももっと上手くなれる。やっぱりここまで見てシーズンも半分消化になるけれど
本当に上手くなっている。まだまだ上手くなれる。出来ない事ができるようになる。
その好循環をもっともっと回せば良いんじゃないかな。
とにかく厳しい5連戦が終わって一息つけるので休んで次アウェイ徳島戦に望みましょう。